ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ
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25年ぶりに再会した2人の男の葛藤と絆を描いた、ペドロ・アルモドバル監督による短編西部劇映画です。主演はイーサン・ホーク、ペドロ・パスカル、共演はペドロ・カサブランク、ジェイソン・フェルナンデス、ジョゼ・コンデサ、マヌ・リオス、サラ・サラモ、オイアナ・クエト、ダニエラ・メディーナ、ジョージ・スティーン他。
30分という短い時間でコンパクトに無駄なくまとめられていますし、主演2人の個性や魅力も活かされていて「いい映画」だとは思うのですが、この結末でいいのかなぁ…という気も (^^;;;
また、ファッションブランド「イヴ・サンローラン」とのコラボ企画だったそうで、確かにファッションとして見るべきところはありましたが、予想よりはファッションが前面には出ていなかったので、映画としては良かったものの、コラボ企画としてこれで良かったの?とは思います (^^)
生き別れた夫を捜すためフランスへ亡命しようと極寒のイタリアアルプス越えに挑む女性と、彼女を手助けすることになった男性の決死の道行きを描いたサバイバルサスペンスです。主演はドゥニ・メノーシェ、ザール・アミール=エブラヒミ、共演はヴィクトワール・デュボワ、オスカー・コップ、ルカ・テラッチャーノ、ギヨーム・ポティエ他。
もやもやした違和感が拭えない映画でした。
難しいことを考えなければ、妻を事故で亡くした夫の心の再生を描いた物語として「感動できる」のかもしれませんが、そこに「不法移民」の問題を絡めたことで、無邪気に感動することができないのです。
確かに、ヒロインが置かれている状況には同情すべきところが多々ありますし、正式な亡命手続きをしても、認められる保証もなければ、認められるまでどれくらいの時間待たされるか分からないことを考えると、仕方のないところはあります。それでも、今のこの時代に「気の毒だから」という理由だけで不法入国者を無条件に受け入れてしまって本当にいいんでしょうか?
一方、不法移民、不法入国者を追い詰める「自警団」の描き方にも疑問。確かに、警察でもない、何の権限もない一般市民が武器を持って不法入国者たちを暴力で追い詰めるのは行き過ぎです。なので「非情な悪役」として描くのは仕方ないと思いますが、それでも、移民に対して厳しい目を持っている一般市民の代表であるかのように描くのはあまりにバランスを欠いています。
とにかく、現実社会のデリケートな問題を題材として扱っていながら、あまりに幼稚で偏った、一方的な描き方をしていることに「世の中の分断を煽りたいだけ」の映画にしか見えなかったのです。
米政府に裏切られた傭兵が、ヨーロッパ各地に飛んで復讐の戦いに挑む姿を描いたリベンジアクションです。主演はフランク・グリロ、共演はロバート・パトリック、ローナ・ミトラ、ユルス・レチン他。
ヨーロッパでロケした街並みや歴史のある建物、自然の景色といった映像はいいんですが、それしか褒められるところがなかった…。
この手の映画に内容は求めていないので、雑な設定もストーリーもキャラクター造形もどうでもいいと諦められますが、アクション映画なのにアクションがつまらないのは致命的。
まず、この映画を観る人は主演のフランク・グリロのアクションを期待してるはずなのに、肝心の彼のアクションがちょっとしかない。むしろ主人公以外の登場人物のアクションの方が印象的だし、尺も長い。
それに、ただ漫然とアクションが続くだけでメリハリがなく、クライマックスのド派手なアクションシーンはいつになったら来るんだろうと思っていたら、クライマックスらしいクライマックスもなく、呆気なく終了。あまりの締まりのない終わり方に言葉を失い、もしかして自分でも気付かないうちに途中で居眠りでもしてたのかと思ってしまったほど。
とにかく、フランク・グリロのファンでも楽しむのは厳しい出来で、これって「ヨーロッパロケの名目でフランク・グリロを接待するためだけに作られた映画」としか思えませんでした。
6年前にドラッグの取引現場で兄を警察に殺された青年が、仮釈放後、消えたドラッグと大金の行方を仲間と追う中で事件の真相に迫っていくさまを描いたノルウェーのクライムサスペンスシリーズ全8話です。主演はオーデン・ヴォーゲ、共演はシリエ・トルプ、インガ・イブスドッテル・リッレオース、イェスパー・マルム、ドゥク・マイ=テー、キッレ・ヘルム他。
大雑把に全体を俯瞰して観れば、それなりに面白かったのですが、満足感は低い…。
とにかく、ストーリー展開がぎこちなくて釈然としないのです。
登場人物の言動も、あり得なくはないけれど、自然に見えない…。
そして何より、主人公が活躍しそうなキャラと見た目なのに、最後までほとんど全く活躍しないというのは致命的。
続編がありそうな終わり方でしたけど、既に何年も経っているので、続編が作られることはないんでしょうね。
韓国で「ソウルの春」と呼ばれる民主化運動が盛り上がる中の1979年12月に、クーデターを起こした反乱軍とそれに抵抗する鎮圧軍の激闘を描いたポリティカルスリラーです。主演はファン・ジョンミンさん、チョン・ウソンさん、共演はイ・ソンミンさん、パク・ヘジュンさん、キム・ソンギュンさん、チョン・マンシクさん他。
韓国の現代史を題材にした作品は観応えのあるものが多いのですが、本作も予想を遥かに上回る観応えがありました。
長く独裁者として君臨していた朴正煕大統領が暗殺されたことで、軍事独裁政権が終わって民主化が進むかと期待されながら、結局、独裁者が変わっただけで軍事独裁は基本的にそのまま続いてしまった歴史を生々しく描いています。
歴史上の事実と分かっていても、あまりに虚しく、救いのない物語に、ただただ言葉を失うばかりでした。
ただ、登場人物が多いので仕方ないのは分かるのですが、登場人物たちを非常に分かりやすく単純化しているので、そこは注意して観なければいけないと思います。
ハッカーの攻撃により暴走したロンドン行きの寝台列車を舞台に繰り広げられるアクションサスペンスシリーズ全6話です。主演はアレクサンドラ・ローチ、ジョー・コール、共演はパート・タケラル、ガブリエル・ハウエル、デヴィッド・スレルフォール、パメラ・ノムヴェテ、スコット・リード、シャロン・ルーニー、ダニエル・ケイヒル、アレックス・ファーンズ、ルース・マデリー、リア・マクレー、ケイティ・ルング、ロイス・チミンバ、アダム・ミッチェル、シャロン・スモール、ジェームズ・コスモ他。
いつもながら、この手のサスペンスものが、「サイバー」を荒唐無稽な魔法のように描くのは、もはや突っ込む気力もなくすレベルですが、それを素直に「一種の魔法」と割り切って観れば、充分に楽しめます。
ただ、「サイバー」以外の人間ドラマ部分が、観ている方が恥ずかしくなるほどベタベタで古臭い。敢えてそうしてるんでしょうけど、登場人物の造形や配置、言動などの全てが分かりやすくて、安易に見えちゃったんですよね…。「あぁ、そこで感動させようって魂胆ね」「あぁ、そこで『驚愕の真実!!』ってやりたいんだ」って感じで見え見え。そのあたりはもうちょっと工夫が欲しかったんですが、それは映画やドラマを大量に観過ぎているからそう感じるだけで、一般的にはこれでもいいのかなとは思いますけど。
江戸川乱歩の1928年の中編推理小説「陰獣」を原作とし、殺人事件の謎解きに挑む推理作家を描いたミステリ映画です。主演はあおい輝彦さん、共演は香山美子さん、加賀まりこさん、野際陽子さん、倍賞美津子さん、若山富三郎さん他。
映像は好み。
舞台となっているはずの昭和初期ではなく、映画公開当時の「現代」っぽいところもあって気になったりはしましたが、重要なシーンでは敢えて舞台劇調の演出にするなど、特に色使いにムードがあって![]()
が、最初から最後まで、あおい輝彦さんと香山美子さんの2人がしっくり来なかったのです…。ミスキャストとまでは思いませんが、少なくとも自分が抱いているイメージとはほど遠く、そのため物語に全く入り込めませんでした![]()
キリスト教原理主義者の家庭に生まれ育ち、抑圧されて生きてきたレスリング選手の男子高校生が、本来の自分を受け入れられずに苦悩するさまをホラータッチで描いたドラマ映画です。主演はジョーダン・ダウ、共演はパブロ・カステルブランコ、ロビン・ライヴリー、デヴィッド・ケックナー、ジョー・クレスト、マリッサ・レイエス、ソフィア・イエペス、アンナ・シュレーゲル他。
題材としては定番で目新しくはないのですが、主人公が受けている抑圧や、そこからくる罪悪感をグロテスクなクリーチャーとして表現し、ホラー映画のような見せ方をしているのはちょっと新鮮。終盤の正気を失った母親の姿は、サイコスリラーでしたし。
ただ、結末はちょっと呆気なかったかな…。エピローグもノーテンキ過ぎるし。
それでも、超保守的で、キリスト教原理主義に基づいて公然と差別や迫害、人権蹂躙を行なう人々が数多く存在するアメリカでは、こういった映画などを通じて啓発し続けることはとてもとても大事。これもまた日本人の多くが知らないアメリカの実態なのです。
太平洋戦争中、母親の死をきっかけに田舎に疎開した少年を描いた、宮崎駿監督による冒険ファンタジー映画です。声の出演は山時聡真さん、菅田将暉さん、柴咲コウさん、あいみょんさん、木村佳乃さん、木村拓哉さん、大竹しのぶさん、竹下景子さん、風吹ジュンさん、阿川佐和子さん、滝沢カレンさん、國村隼さん、小林薫さん、火野正平さん他。
2000年以降の宮崎作品をイマイチ好きになれないので、この作品も全く期待しないで観たのですが、期待値が低かったのか、最近の宮崎作品としては「悪くなかった」です。それでも、はっきり言ってしまうと「大して面白くなかった」ので、もう二度と観ることはないと思います。
ただ、観る前はもっと観念的で分かりにくい内容かと思っていたのですが、確かにいろいろ深読みできる内容ではあるものの、表面的には非常にシンプルな異世界ファンタジーで、子供でもストーリーは追える内容になっていたのはちょっと意外でした。そこは外さないのは流石「宮崎駿」という感じ。
人が「色」で見える高校生の少女が、友人と組んだバンドを通じて成長していく姿を描いたアニメーション映画です。声の出演は鈴川紗由さん、髙石あかりさん、木戸大聖さん、やす子さん、悠木碧さん、寿美菜子さん、戸田恵子さん、新垣結衣さん他。
もっと「音楽映画」の要素が強いのかと思っていたのですが、あくまで「青春映画」に徹していたのは意外。それでも、映像は美しいし、「共感覚」の表現も印象的。
主人公たちが作った歌の詞は監督の山田尚子さんによるものだそうですが、いかにも素人の高校生が書いたような絶妙な「ダサさ」がリアルで、玄人感がないのが![]()
とにかく、とても丁寧に作られた映画という印象でした。
が、自分でも驚くほど、全く心に響かなかったのです。
メインのキャラクターの3人が自分にはさほど魅力的なキャラクターに見えず、そのため距離を感じて共感や没入を妨げられたのでしょう。
出来が悪いわけではないのですが、完全に「not for me」な映画でした。