Marc のぷーたろー日記 -20ページ目

「もしも徳川家康が総理大臣になったら」('24)

 

眞邊明人さんの同名SFビジネス小説を原作とし、未曾有の危機に見舞われた日本政府が、AIで復活させた徳川家康ら偉人たちで内閣を組織したことから起きる騒動を描いた政治コメディです。主演は浜辺美波さん、共演は赤楚衛二さん、GACKTさん、髙嶋政宏さん、江口のりこさん、観月ありささん、竹中直人さん、野村萬斎さん他。

 

Wikipedia「もしも徳川家康が総理大臣になったら」

 

戦国武将好きのおじさんたちの呑み屋の与太話みたいでバカバカしいけど、アイデアとしては面白いし、今の日本社会や政治への批判など、意図はよく分かります。

 

が、あまりに分かり易すぎてチープ。観てる方が恥ずかしくなるし、いくらなんでも観客を馬鹿にしすぎでしょ。

 

まぁ、所詮は「バカ映画」なので、「ネタにマジレス」するのもみっともないとは思いますけどね (^^;;;

 

ところで、観る前はキャストの中で一番不安だった赤楚衛二さんの坂本龍馬が予想外に良くて、ちょっとビックリ (@o@)

「イメージ・オブ・ユー」('24)

 

対照的な性格だが強い絆で結ばれた一卵性双生児の姉妹の一方と恋に落ちて結婚を決めた男性が見舞われる恐怖体験を描いたサイコスリラーです。主演はサーシャ・ピーターズ、パーカー・ヤング、共演はネスター・カーボネル、ミラ・ソルヴィノ他。

 

開始数分でオチが分かってしまうほど陳腐な話。捻りも全くないし。

 

主演の2人がもっと華のある美形スターで、1940年代から1950年代くらいのモノクロのハリウッド映画ならムードがあったかもしれませんが、今風なのは性的描写が多いだけ。21世紀にもなって古いハリウッド映画と同じことをやっても、もはやコメディとしか思えず。実際、あまりの馬鹿馬鹿しさに何度も笑いそうになっちゃいましたし。

 

とにかく、役者の華のなさを含めて「チープ」としか言いようがない映画でした。

「モンキーマン」('24)

 

インドの架空の町を舞台に、幼い頃に母親を殺された青年がダークヒーロー「モンキーマン」となって復讐に挑む姿を描いたアクション映画です。監督・主演はデヴ・パテル、共演はシャールト・コプリー、ソビタ・ドゥリパラ、ピトバッシュ、ヴィピン・シャルマ他。

 

Wikipedia「モンキーマン (映画)」

 

ストーリー自体はオーソドックスな勧善懲悪のリベンジアクション。

 

主人公の復讐計画が雑過ぎて「もうちょっと頭使おうよ」と突っ込みたくはなりましたが、エネルギーにあふれたアクションと血みどろのバイオレンス描写で楽しませてくれる、とてもよく出来た娯楽映画でした。

 

インドに今も根強く残る身分制度といった社会問題や、民族主義の台頭という政治問題を、説教臭くならない程度に絡めつつ、インドの神話を味付けとして加えることで、既存のリベンジアクションとは一線を画す作品に仕上げたデヴ・パテルの手腕は見事グッド!

「オーロラの彼方へ」('00)

 

ニューヨーク上空に出現したオーロラの影響で、30年の時間を超えて無線で交流することになった父と息子の絆を描いたSFファンタジー・サスペンスです。主演はデニス・クエイド、ジム・カヴィーゼル、共演はショーン・ドイル、エリザベス・ミッチェル、アンドレ・ブラウアー、ノア・エメリッヒ、メリッサ・エリコ他。

 

Wikipedia「オーロラの彼方へ」

 

後に本国米国だけでなく、韓国や日本でも連続ドラマ化されただけあって、確かに面白い (^^)v

 

ただ、決着の付け方だけは雑すぎて、もう笑うしかない (^^;;;

 

この手のタイムパラドックスものは、ご都合主義な展開になるのは仕方ないのだけれど、それにしてもテキトーすぎ。もうちょっと工夫のしようはあったと思うんだけどなぁ。

 

それだけが残念。

「胸騒ぎ」('22)

 

旅先で知り合った家族に招待され、彼らの家を訪れた一家を待ち受けていた悪夢を描いたサスペンスホラーです。主演はモルテン・ブリアン、シーゼル・シーム・コク、共演はフェジャ・ファン・フェット、カリーナ・スムルダース、リーヴァ・フォルスベウ、マリウス・ダムスレフ他。

 

Wikipedia「胸騒ぎ (映画)」

 

ホラー映画としては確かによくできてる。

 

音楽は効果的に使われているし、演出もいい。

 

が、ホラー映画好きの自分でも、この映画に対してははっきりと「嫌い」と言いたい。少なくとも自分がホラー映画に期待する「爽快感」や「昇華」のようなものが全くなく、ただ陰惨なだけ。直接的な描写は少ないので映像としては観やすくできていますが、とにかく一貫して不快感しか抱けず。主人公夫婦、特に妻の「高慢」なキャラクターに社会風刺の意図があるのは分かりますが…。

 

ハリウッドで「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」としてリメイクされ、ジェームズ・マカヴォイの演技が高く評価されているようで、その点では興味を惹かれますが、内容に対しては「二度と観たくない」です。

「エンド・オブ・パリ」('24)

 

ジェラルド・バトラー主演の「エンド・オブ」シリーズと世界観を共有し、フランスのボディーガードの男性とイギリスMI6の女性のコンビが凶悪テロリスト集団に立ち向かうさまを描いたアクションテレビシリーズ全8話です。主演はテウフィク・ジャラ、リトゥ・アリヤ、共演はショーン・ハリス、エマニュエル・ベルコ、アナ・ウラル、ジェレミー・コヴィロー他。

 

ジェラルド・バトラーが製作総指揮の1人を務めている本作。

 

彼が出ていない「エンド・オブ」シリーズなど、全く期待していなかったのですが、予想外に思いっきり楽しめました (^^)v

 

バカバカしいほど荒唐無稽で現実味皆無ですが、勢いで有無を言わさず突っ走ることで細かいことを気にせず楽しめます。

 

ただ、これが「エンド・オブ」シリーズかと問われると、別にシリーズでなくてもいいんじゃね? とは思います (^^;;;

 

「エンド・オブ」シリーズは映画という限られた尺だからこそ、その「勢い」が活きると思うのですが、全8話のテレビシリーズとなると、やはり間伸び感は否めず。

 

あまり「エンド・オブ」シリーズとは思わず、独立したアクションサスペンスと思って観た方が先入観なく楽しめるんじゃないかと (^^)

 

ところで、主演の2人はアクションも頑張っていましたし、悪くはないのですが、華がなくて地味なのはちょっと残念。出番も多く活躍もしているのですが、結局、一番印象的だったのは悪役のショーン・ハリス。いつもながら、地球人とは思えないルックスで冷酷非情なテロリストを見事に演じていますが、その一方で、彼には珍しく(?)人間味「も」ある役で、そのギャップも印象的でした。

 

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「トランスフュージョン」('23)

 

壊れた親子関係を修復しようとして裏稼業に手を染めてしまった元特殊部隊員の男性が泥沼へと陥っていくさまを描いたクライムアクションです。主演はサム・ワーシントン、共演はマット・ネイブル、フィービー・トンキン、エドワード・カーモディ、ダミアン・デ・モンテマス他。

 

観る前はもっと単純な「B級アクション映画」かと思っていたのですが、予想以上にシリアスで切ない内容でビックリ。

 

ただ、主人公の元同僚を演じ、本作で初めて監督を務めたマット・ネイブルによる脚本は話のまとめ方が雑すぎてダウン

 

主人公親子が揃ってやることなすこと悪い方にしか進まないという展開で、作り手自身が話のまとめ方、決着のつけ方がわからなくなっちゃったようにしか見えず。

 

終盤までは切ない物語に引き込まれたのに、最後の最後で裏切られた感じ。

 

残念。

「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」('24)

 

児童小説「クマのプーさん」がパブリックドメイン化されたことを機に、プーさんを殺人鬼として登場させたホラー映画「プー あくまのくまさん」('23) の続編です。主演はスコット・チェンバース、共演はタルーラ・エヴァンズ、ライアン・オリヴァ、ルイス・サンテール、エディー・マッケンジー、マーカス・マッシー他。

 

Wikipedia「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」

 

前作は本当に1mmも誉められるところのない、雑でテキトーな、観ている人を馬鹿にしているとしか思えない駄作中の駄作で、実際に酷評の嵐だったようですが、何故か続編が作られ、しかも続編は打って変わって高評価。あまりに不思議なので、実際に観て確認することにしました。

 

面白かった (^O^)

 

もちろん、所詮はただのスラッシャー映画なので、内容なんてないし、ツッコミどころは満載ですが、スラッシャー映画として期待されるものは充分に満たしていてグッド!

 

製作費が日本円で数百万程度だった前作に対して一気に15倍に増えたこともあり、もちろんそれでも一般的な映画としては低予算ですが、「B級スラッシャー映画」としては充分な出来。「前作は一体何だったんだ?」と言いたくなるレベル。

 

第3弾もあるようなので、機会があれば間違いなく観ます (^^)v

 

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「映画検閲」('21)

 

1980年代の英国を舞台に、ある「映画検閲官」の女性の現実と虚構の境界線が曖昧になっていく様子を描いたサイコホラーです。主演はニアフ・アルガー、共演はニコラス・バーンズ、ヴィンセント・フランクリン、ソフィア・ラ・ポルタ、エイドリアン・シラー他。

 

好きな題材なのでそれなりに楽しめましたが、同じような題材の作品を多く観ている者としては全てが予想通りで平凡。雑でテキトーな結末も含めて物足りなさは否めず。

 

1980年代の保守的な英国社会を舞台にしているとか、映画検閲官を主人公にしているとか、それなりに新鮮味や独自性を出せる要素があるにもかかわらず、それらが充分に活かしきれていないのは残念。

「エルダリー/覚醒」('22)

 

熱波に襲われたスペイン・マドリードを舞台に、狂気に駆られた老人たちを描いたホラー映画です。主演はソリオン・エギレオル、共演はグスタボ・サルメロン、パウラ・ガジェゴ、イレネ・アヌラ、アンヘラ・ロペス・ガモナル他。

 

ホラーとしては面白かったです。

 

でも、同じ内容を日本を舞台にしたら相当に印象が変わるだろうなぁなどと思いながら観ていました。

 

摂氏50度近い熱波とは言っても、ヨーロッパなので乾燥していることもあり、観ていて「灼熱」感が全くなく、これが日本なら本当に「地獄」になっているはず。

 

また、今の日本では高齢者に対する若年層の「恨み」がかなり深刻な状況なので、このストーリーでは別の意味が加わってしまうでしょうし。

 

こんな風に余計なことをいろいろ考えちゃいましたが、ホラーとしての出来はいいです。