今日で震災発生から1週間が経つ。日ごと深刻さを増すニュースの内容が原発事故へとシフトするにつれ、皮肉なことに原発内の災害の階層が複雑さを増し、何号機が炉心融解とか、マイクロシーベルトとか、ピンと来ない理系の専門用語が増え、情報について行けない人たちの関心が極端に薄れてきているのも事実である。1週間前、夫の出勤について6時半に家を出た私達のところへ飛び込んできた7時のラジオニュースの時点では、日本の関東から北部にかけてM8.7の大地震という、まだ詳細の分からない速報だった。車内から実家へ電話したが、現場と離れた福岡でさえ携帯電話も固定電話も繋がらない。日本全国の混乱ぶりが予想できた。私の代わりに、夫が丸の内の会社に勤める弟のところへ安否確認のメールを入れてくれたお陰で、約3時間後に無事が確認できた。その数時間後、地震はM8.9と訂正され、今度は津波が東北地方沿岸部を襲い、一瞬にして東北がまるで焦土と化した。一方弟は都内での交通手段が途絶え、政府からも会社で待機するようにと指示が出たことから、彼は一夜を会社で明かし、翌日東京駅からの列車で横浜へと戻ったが、既に始発の東京駅で満員になり、次の品川でも乗車できない状況だったらしい。今も続く交通網遮断による物流停止状態の始まりである。今、東京では食糧を求める人達の列が、1キロ以上続いていると聞く。日本経済の中心地、東京でも物資が届かないのだから、さらに北の震災地では尚更の事だ。さらに、その後M9.0と再訂正された地震や津波では助かった人達が、その後東北地方を襲った寒波で零下の空に舞う放射能を含む雪に凍えている。現地では物流が途絶え、ガソリンもないことから、自衛隊でもない限りまず被災地での救済活動ができない。暖を取ることもできない。さらには生命を維持するための食料も水も災害発生後1週間で底をついた。TVでは被災者達がインタビューで物資が届かず避難所でも極限の状況にあること、冬の天候の厳しさも加え、食料、水、医療品、毛布、衣類、簡易トイレ、粉ミルク、紙おむつ、生理用品、ラジオ等が不足し、全国の皆さんに協力をお願いしたいことを口々に訴えている。このような状況の中、政府は日本各地からの救援物資を募るため、各都道府県庁を窓口として義援金と支援物資をまとめ、それを自衛隊が直接届けるという緊急措置を発表した。しかし、今の時点では殆どの都道府県が義援金の受付のみ開始したものの、人材コストのかかる支援物資の受付については辞退したり物資リストの受付でとどまる等、実際に必要なものが被災者に届くまで、かなりの時間を要すると予想される範囲の救済対応しかしていない。しかし、状況は緊急を要するのではないのか。私は普段の状況であれば、寄付が一番効率の良い確実な方法で、実際にそうしているが、関東から北の震災地にかけては、お金があっても買える物が無いという、戦時中の配給制度そのものの状態が続いている。西日本からは届けられる物資が豊かにあるのに、これこそ物流の滞りではないか。交通網が確保されないとはいえ、回復した時点で先着順に流れが開始するのだから、経済活動が行われている地域では、一日でも一時間でも早く、被災地に物資が届けられ、一人でも多くの命を救うべきではないのか。その後の対応の生ぬるさがこれ以上の人災を招かぬよう願うばかりである。私達は今国外に暮らしているが、周囲の友人達の声に応える形で、昨日物資をとりあえず送ることに決めた。所得税平均50%と税金がばか高いこの国で、自分の力の範囲で暮らす、自分をわきまえた素朴な人達である。その彼らの方が年齢に関係なく、経済活動の恩恵に預かり物質的豊かさに溺れた私達よりも断然ニュースについて行き、状況の深刻さを理解し、何か自分でもできる事はないかと、わざわざ声をかけに私の所に立ち寄ってくれるのである。もちろんボランティア活動はリサイクル品の後片付けではない。支援物資はすぐにそのまま使える形で確実に届けられなければならず、1kgにつき8ユーロの送料を負担するという、こちらも痛みを伴う作業である。しかも、それが被災者の元へ確実に届くという保障もない。しかし、日本国内での時間の滞り方を見ていると、皆じっとしてはいられないのである。今日の朝、夫が出勤した後洗面所へ行くと、少量だがダンボールの上にタオルと石鹸、プラスチックの櫛が置かれていた。最初なんだろうと思い、はっと気が付いた。これから送る支援物資の始まりである。前の晩、夫は他より恵まれているはずの周囲の人は、わざとのように日本の災害に触れず、何故そんなに気にするのかという態度だが、自分には日本にいる家族の顔や、自分が訪ねた風景が目に浮かぶからと言い、なぜ彼らは他人の痛みが分からないのか、と涙を流した。私はこのように優れた感受性を持った夫を誇りに思う。繰り返すが、戦争でも地震でも津波でも、焦土と化すのならば結果は同じでその原因もひとつ、人間の意識と価値観である。
これまで7日間にわたって現地の状況を情報収集し、そこから得た内容を私のメモとして私自身のホームページ、メールマガジン、2つのブログ、2つのSNS等で発信して来た。昨日やっとNHK等の国内メディアでも視聴者に対して時系列での詳細な解説が始まった。これからも時間はかかるだろうが、政府・東電の説明への疑問の声が高まり、隙間を埋める形で真実が明らかにならざるを得ないと思われることから、ここで一旦筆を止め、その状況を見守りたい。今後は英訳に専念し、ヨーロッパで実践されているグリーンエネルギーについて、少し調べてから皆さんに報告差し上げる所存である。
これまで7日間にわたって現地の状況を情報収集し、そこから得た内容を私のメモとして私自身のホームページ、メールマガジン、2つのブログ、2つのSNS等で発信して来た。昨日やっとNHK等の国内メディアでも視聴者に対して時系列での詳細な解説が始まった。これからも時間はかかるだろうが、政府・東電の説明への疑問の声が高まり、隙間を埋める形で真実が明らかにならざるを得ないと思われることから、ここで一旦筆を止め、その状況を見守りたい。今後は英訳に専念し、ヨーロッパで実践されているグリーンエネルギーについて、少し調べてから皆さんに報告差し上げる所存である。







