福島の原発事故がレベル6となる可能性があることが分かった。(参考:スリースマイル5、チェルノブイリ7、ただし日本政府はレベル4と反論)NHKとCNNとBBC、フランスのTVを主に見ているが、原発事故に対して外国メディアの関心度と比較すると、日本は内容が曖昧というか、同じ内容の繰り返しばかりで内容が限定されている。発生当時はNHKの速報の方が早かったが、今では外国のメディアが進んでいる内容もある。情報コントロールとは言いたくないが、現地にも外国人記者が入っているし、日本のニュースの隙間を埋める内容もあるので、制限なくいろんな角度から情報量を増やすために参考にさせてもらっている。アメリカにはスリースマイル、ヨーロッパにはチェルノブイリでの痛い経験があり、外国の各メディアもそれなりに真剣だ。例えば各国大使館からの外国人へ関東一円からの避難勧告や、ルフトハンザ・エアフランスが日本行きを全てストップし、人道的支援から日本から帰国する人たちに対し、最高でも500~700ユーロでフライトを提供している事、ドイツでは世論を考慮し、当面の間7箇所あるドイツ全ての原発基地を停止した事、原発事故直後から、肉眼で確認できない放射能を含んだ雲が、現在太平洋上にあり、アラスカ・カナダ・アメリカ方向に向かっている事、それが一旦ジェット気流に到達すると、250-300/kmの速さで一気に広がる事、フランスの衛星写真を解析した所、福島第一原発のうち、二基は東京電力の発表通り比較的安定した状態だが、一基は発表に反して爆発後、完全に中身が見える状態で放射能漏れを起こしていることが確認された事等である。当然、外国メディアは日本政府の見解との食い違いに対しかなり不信感を抱いているが、それよりも彼らに苛立ちを覚えさせるのは、当人であるの日本人達の悠長さである。BBCの現地リポーター等は、”日本人は政府は自分達のために何もかも準備してくれるという感覚なので、政府からの通達が無いのなら大丈夫と思っている”、というような話を繰り返ししている。恐らく記者としての利点を活かし、せっかく彼らの身を案じてアドヴァイスをしても、当の日本人達はピンと来ていない…というやるせなさから来た不満だろう。その通りであれば、全く平和ボケも良いところだと言うしかないだろう。しかし、先の情報コントロールの話に戻るが、自国で今起きている非常事態に際して、一番に情報を与えられるべき日本人達は、何も事実を知らされていないからこそ、悠長に構えていられるのである。特に電気も無ければTVラジオ等もない新潟・福島・宮城県の被災者達には尚更の話で、TVを見ていると分かるが、離れ離れになった家族の安否を知る一番の手段は、各避難所に無数に貼られたメモを確認することであり、それを毎日自分達の足で歩いて探す出すのである。もちろん新聞なども届かないから、救援に全ての人員を駆り出され、避難所に残された人たちは、それこそ何も情報の入らない中で、言いようの無い不安を抱え、毎日を過ごしているのである。今日、外国人記者が見せた被災地の写真を見て、現地の女性が「こんなに壊滅的だなんて知らなかった」と涙していた。また、あるおばあちゃんが、「どうして津波がくる前に、自治体は強い避難勧告を出さなかったのか、本当に腹が立つ」と激怒していた。私も福岡沖地震を体験したので分かるが、地震が来る前には、聞いたことのない怒涛のような大きな音が近づいてくる(地震より音速の方が早い)。それから激しい揺れが来る。その揺れを体験した者ならば、ましてや海岸沿いにある自治体ならば、気象庁や県に確認しなくても、次に津波が来るのは頭で考えれば分かることではないか。特に、地盤が低いなどの安全リスクの高い地域には、例えば狐や天狗に形を変え、昔話としてずっと昔からその地方に警告としておばあちゃんから孫へと伝わって来たはずである。土壇場では思考回路が止まり、それでも安全と信じたいのがヒューマニズムだろうが、行政の立場であれば、とりあえず、市民町民の安全を考え最悪の事態を想定し、非難を促すのが安全管理というものだろう。大地震と津波と言えば、まるで天災なのだから仕方ないかのように聞こえるが、その後最悪のシナリオを描いている原発事故について、これも天災と言えるのだろうか。今日石原都知事は「地震は天罰」と発言して後に謝罪したが、彼のような東京大学卒業で作家で都知事、日本のインテリジェントの代表のような人でも、このような短絡的な発想しかできないことを確認できた。やっぱり彼は庶民の生活を連想できないお坊ちゃんなのだ。今日も原発事故現場では、官僚はテレビカメラを前に「社員を自宅に帰さなければならない自分達の状況もご理解下さい」と不満を漏らしながら記者会見をし、庶民である労働者は生存者を一人でも救おうと死を覚悟して夜を徹した注水作業に臨んでいる。この格差を彼らには到底理解できないだろう。美しいはずの日本の国土とそこに静かに暮らす人々を一瞬で汚染する放射能。作業員達と被災者達の身の安全を願うばかりである。人災の犠牲者をこれ以上出してはならない。戦争でも地震でも津波でも、焦土と化すのならば、結果は同じである。日本は原爆を2度も体験し、戦争放棄を唱え軍隊の話でさえも避けてきたばずなのに、それを理解できていなかったことが無念である。震災のショックと食料不足から、原爆の時と同じように母乳の出ない母親が乳児を抱え今日も避難所で呆然と立っている。