鼻ポリープとは、鼻腔や副鼻腔の粘膜が腫れて垂れ下がった、肉質の増殖性病変です。鼻茸とも呼ばれます。
鼻ポリープの原因は、アレルギーや細菌感染が関わっていると言われています。アレルギー物質や細菌などによって鼻腔の粘膜が刺激され、好中球や好酸球などの炎症細胞が集まります。すると、炎症細胞からヒスタミンが分泌し、それがさらに鼻の粘膜を刺激します。この刺激によって、鼻の粘膜が腫れてポリープができます。
鼻ポリープの症状は、鼻づまり、鼻水、嗅覚障害、頭痛などです。鼻づまりがひどくなると、口呼吸が習慣化してしまい、口腔内乾燥や睡眠時無呼吸症候群などの原因になることもあります。
鼻ポリープの治療は、原因となるアレルギーや感染を抑えることが重要です。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の治療を行うことで、ポリープの症状が改善することがあります。また、コルチコステロイドの鼻腔スプレーや内服薬を併用することで、ポリープの縮小や消失が期待できます。
鼻ポリープが大きく、症状が重い場合は、手術による切除が必要になることがあります。手術は内視鏡下で行われ、鼻腔内からポリープを切除します。
鼻ポリープは、再発しやすい病気です。そのため、原因となるアレルギーや感染を抑え、再発予防に努めることが大切です。
鼻ポリープの予防には、以下の方法が有効です。
アレルギー性鼻炎の原因物質を避ける
風邪をひいたときには、しっかり治す
鼻づまりの薬を乱用しない
喫煙をしない
鼻ポリープの症状が気になる場合は、耳鼻咽喉科を受診して、適切な治療を受けましょう。