10月から自己負担アップで注目のヒルドイド、注意してほしいこと | 調剤薬局で働くママ薬剤師のお薬と子育て親育ちブログ

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昭和生まれ2児の母でもある調剤薬局勤務の薬剤師が市販薬や病院の処方薬、薬の飲み合わせなどお薬のこと、大好きなコンビニスィーツや思春期の子育てで感じることなどの日常のアレコレを書いているブログです。

薬剤師の安美です。

 

保湿剤のヒルドイド。

ネットニュースでも話題になっていますね。

 

 

 

先発医薬品の「ヒルドイド」の患者負担額が10月からアップする

という内容。

 

値段が安い後発品(ジェネリック)の利用してもらって、医療費を抑制する狙いとのこと。

 

(もちろん、医療上の必要があると医師が判断した場合は対象外でそのままで負担アップなし)

 

 

医療費抑制については、他にもやらないといけないことがある気もしますが…。

 

 

これ、ヒルドイドが大きく取り上げられていますが、

ヒルドイドだけじゃないんですよ。

 

 

2024年10月に医療保険制度の見直しが行われます。

 

特許が切れた先発医薬品のうち、以下の薬が対象です。


・ジェネリックが販売されて、5年以上の年数が経過している
・先発品からの置きかえで使用されている実績がある

 

ヒルドイド以外にもかなりの数の薬が対象となり、

わかりやすく例をあげると、

湿布薬のモーラステープとか、

インフルエンザのタミフル、
帯状疱疹のバルトレックス

アラミスト点鼻液などなど…

後発品が出ている血圧の薬や糖尿病の薬もほとんど対象で

あげるときりがないくらいです。

 

詳しく知りたい方は、こちらの厚生労働省のPDFファイルをどうぞ

 

 

湿布の使用感など先発品がいいという理由がある人もいらっしゃるので、

10月以降は、医師に相談した方がいいと思います。

 

 

医師が必要と判断した場合は、

処方せんの後発医薬品変更不可にチェックしてくるので、変更できず、

負担も変わらないということになるはずです。

(現行のルールがそのままだったとして)

 

 

 

 

今回、ヒルドイドが化粧品かわりに不適切に利用されているという指摘で

注目されているようです。

 

「ヒルドイド」には、いくつか種類があります。
 

・ヒルドイドクリーム(ヘパリン類似物質クリーム)

・ヒルドイドソフト軟膏(ヘパリン類似物質油性クリーム)

・ヒルドイドローション(ヘパリン類似物質ローション)

 

他にもゲルやフォーム、スプレーなどもあり。

 

 

 

10月から後発品(ジェネリック)に変更する時に注意が必要なのは、

ヒルドイドローションです。

 

先発品のヒルドイドは乳液タイプですが、

ジェネリックのヘパリン類似物質ローションは化粧水のような感じです。

 

どっちがいい悪いではなく使い心地の違いですが、

化粧水タイプはやはりさっぱりしている感じです。

 

かなり使用感が違うので注意してくださいね。

 

 

あと、ヒルドイドソフト軟膏のジェネリックは、

メーカーによっては、ステロイド外用剤との混合性に問題がある場合もあり、

これは薬剤師が注意が必要な点です。