花粉症の根治治療薬、シダキュア(舌下免疫療法)とは? | 調剤薬局で働くママ薬剤師のお薬と子育て親育ちブログ

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昭和生まれ2児の母でもある調剤薬局勤務の薬剤師が市販薬や病院の処方薬、薬の飲み合わせなどお薬のこと、大好きなコンビニスィーツや思春期の子育てで感じることなどの日常のアレコレを書いているブログです。

こんにちは!
現役ママ薬剤師の安美です。

 

 

花粉症の治療薬といえば、

抗アレルギー薬やステロイドの飲み薬・点鼻薬・点眼薬がメイン。

 

どれも、鼻水や目のかゆみなどの症状を抑える対処療法です。

 

 

 

 

 

対して、花粉症の原因に対応して根治が期待できるのが、

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)です。

 

シダキュア(スギ花粉)ミティキュア(ダニ)という名前の薬です。

 

シダキュアとメティキュアの違いは抗原の違いです。

 

メティキュアは、ダニ(を原料とするエキス)が成分となります。

 

 

 

 

舌下免疫療法とは、

花粉症の原因(アレルゲン、抗原)であるスギ花粉

これを少しずつとり続けることで、
体に「有害なものでなから攻撃しないでね」と認識させて、
過剰なアレルギー反応=花粉症を防ぐ

 

というもの。



最短でも2-3年間は続ける必要があり、
すぐに効果の出る治療ではありません。

体が花粉を異物と認識しなくなるまでには、どうしても時間がかかってしまうんですね。


あと、残念ながら、治療をうけた人が全て完治するわけではありません。

それでも、花粉症の症状が和らぐと言われています。
 

100%効果があるわけではないのは、<免疫>の仕組みならではなのかなーという感じですね。

 

 

 

どちらも舌下錠なので、
のみ方にちょっとだけコツがあります。

 

薬を舌の下において、1分間そのままにしてから飲みこみます。


唾液が出てきても1分間だけは飲み込まずにガマン!!

 

 

 

飲んだ後、5分間はうがいや飲食も控えます。

 

 


 

 

長い間、毎日飲み続けるのも大変ですし、
口やのどの違和感や腫れ、重大な場合はアナフィラキシーなど副作用の可能性もあるので、


舌下免疫療法は、重症の花粉症の方むけの治療法

と個人的には考えます。

 

妊娠中や授乳中の方もその間は避けた方がいいですね。

(リスクを避けるという意味で)

 


シダキュアは子ども(5歳以上)も服用可能です。

 

もちろん、舌下錠の正しいのみ方ができるということが大前提です!


 

花粉症で春がつらいという方の選択肢のひとつになると思います。

 

 

 

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