2021年の東京ヤクルトスワローズを振り返る(ポストシーズン編) | まぶたはともだち

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最近はプロ野球もお熱です。

※ペナントレースはこちら

 

 

 

長い戦いが終わりました。

毎年7月くらいには終戦していたものですが、完全に冬になるまでTVの前にかぶりついていたのは、星野ジャパンが12月頭に北京オリンピックの予選に出ていた2007年以来でしょうか。

 

 

 

<クライマックスシリーズ・ファイナルステージ>

(アドバンテージ1勝含む、3勝0敗1分けで日本シリーズ進出)

 

 

勝った側が使う言葉ではないかもしれませんが、正直力の差は歴然でした。その差がそのまま表れた3日間でした。

11ゲーム差の3位のチーム、4番・岡本が抜けているのに負けるわけがありません。

スモーク・テームズ・梶谷のうち、1人でも残っていれば大分違う結果になっただろうにね……。

 

そして何より目を見張るべきは、奥川・高橋の急成長。

忘れそうになりますが、奥川は防御率3点台、高橋は4勝しかしてないですかね。

ペナントレース終盤からCS、そして日本シリーズまでのわずかな期間で別人のようにタフになりました。

桜木花道を見守ってたときの安西先生ってこんな気持ちなんだろうな~って思わされる短期決戦でした。

「あきらめたらそこで試合終了」より好きなシーン

 

あと今更だけど、中田翔が最後まで足を引っ張ってたのはなんとも言えない気持ちになりましたね。

まああいつがバカスカ打って巨人が優勝してたら間違いなくアンチ巨人になってたので、そういう意味では良かったかも。

(何かを好きになったり嫌いになったりするのに、合理的な感情なんていらないのです)

 

 

 

<日本シリーズ>

 

寒風吹きすさぶ真夜中の神戸の地に、一番熱い結末が待っていました。

 

 

 

 

 

 

相手は同じく、2年連続最下位から這い上がってきたオリックス・バファローズ。

ノーマークのまま最後にシレッと差し切ったペナントレース、余裕しゃくしゃくだったCSとは打って変わって、実力伯仲する中での好ゲームの連続。

1試合を除いて1点差と、相撲でいうところのがっぷり四つの死闘を繰り広げ、最高の栄誉を掴み取りました。

 

 

 

 

 

М字開脚でダブルピースを披露する監督。深夜帯とはいえまずいですよ!

オリンピックでお姫様だっこされてた山田が、村上と二人で監督を抱えてるのすごいカタルシス……

 

セ・リーグが勝ったのは、2012年の巨人以来9年ぶり。

2006年からのファンだったボクは、初めての日本一の目撃者となりました。

6年前にソフトバンクにボコボコにされたときはあまりに実力差が明白で、悔しいとかまるで思えなかったので、あの奇跡としか思えなかったシーズンを超えたのかと思うと感慨深いです。

3打席連発と気を吐いた山田の「1日だけ打っても意味がないと分かった」というコメントが改めて重い

 

 

正直、試合が終わった時は喜びもそこそこ、放心状態でした。

この数年はソフトバンクにいいように弄ばれるセ・リーグを見てイライラしたり、あるいは呆れたりの繰り返しでしたが、いざ自分の番になってみると正直胃に悪すぎて「来るんじゃなかった」ってずっと思ってました。

客観的に考えれば今まで観てきた中で一、二を争う屈指の名勝負だったし、第7戦までもつれて奥川・宮城の20歳対決が観たかった!なんなら第8戦までもつれても良かった!って人も大勢いるでしょうけど、あきらめの速さだけが取り柄のファンからしたらたまったもんじゃありません。

ストレスでスナック菓子ばっか食べてたせいで今も口内炎で死にそうなんです!

 

今振り返ってみても明確なターニングポイントがないんですよね。シリーズ男も、逆シリーズ男も不在。いずれのエースも好投し、いずれの中軸打者もホームランを打った。でも決定打にはならなかった。

しいて言えば第2戦の高橋の完封でしょうか。

あれはセ・リーグ代表のビジターでの連敗記録を20でストップさせる歴史的な1勝でもあったわけで。

いやでも結局はマクガフ使いたくないがゆえの苦肉の策だったような。

 

ホント毎回毎回紙一重、わずかな運と執念の差で決着してるとしか思えませんでした。

抜群のパフォーマンスを披露した沢村賞投手・山本由伸ですら、勝利投手にはなれなかったわけで。

朝日新聞に載ってたこの写真かっこいい。

15イニングを投げて20奪三振、防御率1.20は圧倒的過ぎてあっぱれとしか

 

第6戦の6回、連続エラーで迎えた無死1,2塁の大ピンチを涼しい顔で抑えていたのは恐怖すら感じました。

彼がチームメイトだった侍ジャパンってマジで最高でしたね。そら金メダル獲れますわ。

 

お互いに決め手を欠いている中、最後の最後、代打・川端の泥臭いタイムリーで決着したのはある意味必然だったのかもしれません。

 

ガチで50回見た

 

繰り返しになりますが、これほどまでに「好敵手」という表現がしっくり来る相手と戦えることは、金輪際ないんじゃないでしょうか。

単に勝って嬉しいというのを超えた、野球ファンでいて良かったと心の底から思えた最高のシリーズでした。

苦しみを超えた先に何かが待っている。

明日から現実を懸命に生きていこうと思えました。大いに励みになりました。

人生、頑張ります!