やっと全部観ました。長かった。
前半戦観たの4年前やぞ。
足掛け放送10年、120話+スペシャル9回プラスアルファとは、深夜ドラマとしては他に類を見ないレベルのご長寿作品になりました。
オッサンが飯を食うだけの話を通算100回以上観てるのって我ながら謎です。
自分が変なのはまあいいけど、自分と同じように観てる人が何万人もいて、インスパイアされたドラマやグルメマンガがいっぱいあるわけで、不思議不思議。
・Season4 #1~12
(2014年7~9月放送)
「まずは……」
(五郎、ステーキ丼を口に運ぶ)
「おお‥‥俺の間違いは間違っていなかった。この噛み応え。この充実感。
おお~ポン酢もまたよし、王をたたえ引き立てている。
箸、れんげ、箸、レンゲ、忙しいけど幸せ。
ステーキという狩猟民族の王様を、どんぶり飯に乗っけていただく農耕民族日本人。
やはりご飯はこの島国の食のご神体だ。そば仕えしているみそ汁の働きも素晴らしい。
(3話より)
Season10と同時進行で観たのですが、導入が長い!メニューを見て悩んでいる時間がめちゃくちゃ長い!
「腹が、減った……」まで10分、注文まで15分近くかかる回もありました。
当時はほとんど追加注文してなかったから、それくらいしないと間がまたないのもあったんでしょうが。
このシーズンは2話で参鶏湯ラーメン、5話でたこめしなど、変わり種を注文するシーンが多く観られました。
またゲストの俳優さんもなんとなく見覚えのある方が多く、4話の小宮の焼き肉屋に行く話では小宮有紗、6話では声優の東地宏樹が登場。作品に華を添えてくれました
エラく甲高い声でおどろいたのね。っていうかこれどういうシチュエーション?
一番食べに行きたいのは9話神宮前の「青山シャンウェイ」黒チャーハンでしょうか。
支店もいくつかあるので多分食べるの自体はそんなに難しくないはず。
・Season5 #1~12
(2015年10月~12月放送)
・2020 大晦日スペシャル~俺の食事に密はない、孤独の花火大作戦!~
ラストに出てきた秩父の中華料理屋、むちゃくちゃ安くてむちゃくちゃ旨そうでしたね。
自分はTverで観たので「打ち上げ花火の依頼が中止になる」という結末に「らしいよね」なんて思ったのですが、半年経ってからTV放映版だとオチが違う(ちゃんと生放送に移行して打ち上げている)っていうのを知って「ああああ!」ってなりましたよね。
・Season9 #1~12
(2021年7~9月)
(2021年7~9月放送)
「はい、はい、えーっと私スマホじゃないもので、申し訳ありませんがメールでいただけませんでしょうか?はい、よろしくお願いします、申し訳ありません」
……仕事の仕方も、生活様式も変わったってことか。
1つ便利になると、1つ不便が生まれる。
便利と不便の総数は一定なのではないだろうか。さっきのCEOも悪い人じゃないんだろうが、ギアが合わない。おかげで疲労困憊……おまけに……
腹が、減った!
(中略)
おいしい!あーこれだ。この味付け。
うーんうーん、ナス、うまい!噛むほどに染み出てくるな、醤油炒め、まさに絶妙。
白いメシになるとうーん、いやはやはったりなし、こざかしさなし、これはまっとうな食のありよう。こうでなくちゃ。
こういう定食を渇望していた!
酒も飲まず、黙って一人で食べることが是とされるようになってから初めてのレギュラー放送。
ありきたりな意見だと百も承知の上で申し上げますが、時代が追いつきましたね。
やっぱり個人的に印象的なのは8話の高崎でしょうか。
三宅裕司とか阿佐ヶ谷姉妹とか、あんまテレビ見ない自分でも観たことある人が出てきて、それでいておにぎり専門店という観たことも聞いたことない店の世界にすっと入っていけて、なんか不思議な感じでした。俺も行きてえよ~糖質いっぱいとりてえよ。
・孤独のグルメ大みそかスペシャル2021 激走絶品・年忘れロードムービー
おおーっ、ウワーッこれはまたとてつもない!
牡蠣だ!確かに牡蠣だが、カバだ!
これって……?みかんの皮か?ちょっと酸味を感じたのはこのせいか。
(五郎、牡蠣丼にだしをかけてかっこむ)
この極上山椒はマストだ。
これをしたかったんですよ。
うわ、これも想像以上、more than image.
この牡蠣料理がすごい!2021ぶっちぎり第一位だ。
絶対また食べたくなる……」
「ごちそうさまでした!」
超小型の車(クーパー?)を舞鶴から東京まで運転して運ぶという話で、五郎が自分の身体を窮屈な車内に押し込むコントが何度となく観られました。五郎の背が高いことを示す描写がやたら多かった初期を思い出しました。
珍しくご当地のうまいもんが沢山出てくる構成で、めでたい気分になりましたね。
90分でこんだけ出てくんのやば
食い倒れる代償として道中ひたすら災難にあわせるのもどうなん?笑
・Season10
(2022年10~12月放送)
「ミニサラダ2皿目。足してレギュラーサラダだ。フッ。
おおーっ!これすごくいい。初めてなのに懐かしい味。マヨがたまらん。関西風イタリアンエビ焼きそばって感じ。こよやんちゃ味、気に入った。アボカドのまったり感もナイスだ。イタリア人もきっと好きに違いない。
ガーリック、えび、アボカド、マヨマスタードおいしい仲間たちが遊んでる、子供たち子供の頃に会ったいとこ達とのクリスマスパーティーみたいだ。ドレッシングの酸味が食欲をもう一度加速させる。
後半にミスキアーレを投入する作戦がズバリはまった。ハーフ&ハーフ作戦大成功。ワールドカップなら、3-0で完全勝利って気分だ。イタリア食堂、ラ・タベルナ。ブラボー!ですよ。」
(第12話)
時事ネタを反映させるのはえーな。
まあ放送直前スペシャルで、脚本家もロケに参加してその場で書き足したりしてるって言ってましたからね。アドリブなのかもしれません。
元京王線ユーザーとしては、長年スルーされてきた沿線でいきなり橋本、笹塚と二回も来たのが嬉しかった。まあボク、4月に引っ越してしまったわけですが。
(Season5の稲田堤はJRから行ってたし、Season9の府中は駅から離れてたし)
あと今回はがっつり目の肉料理なんかが多くて、自分の嗜好にあってました。
11話【レストランバイキング】の豚のソテーなんか特に食べてみたいけど、流石に千葉県旭市は遠い……千葉駅から1時間弱は流石に。
・2022大晦日スペシャル年忘れ、食の格闘技。カニの使いはあらたいへん。
大みそかに車でパシられる代わりに、道中思いがけないごちそうに舌鼓を打つ……という筋書きが去年と全く同じなのですが。
石狩の寿司は旨そうだったけど、札幌から小樽に向かう途中に石狩に寄るのはかなり不自然だったし、円山公園と大通公園を間違えるのも、そこにあるジンギスカン屋を出したいが故の苦肉の策なんだろうな、とうっすら見透かせて、なんともいたたまれない気持ちになりました。
っていうか五郎はいつまでガラケーを使うんだ。
仕事柄タクシーを呼ぶアプリとか絶対必要だろ。客に嫌味言われたりしないのかな。
・孤独のグルメ〜美味しいけどホロ苦い…井之頭五郎の災難〜
(2022年3月配信)
「滝山、お前何やってんだよ」
「お前、よく頼むのか」
「今日が初めてだよ」
「そうか。めちゃくちゃ便利だし、メシも結構ちゃんとしてるよな」
「そうそう種類が多くてびっくりして……って違うよ!お前なにやってんだよ」
「うーん、いやほらあれだよ、年取ると身体なまる一方だしさ、自転車こげて健康になるし、おまけに金までもらえるって一石二鳥。なんならお前も……」
(五郎、無言でノートパソコンを閉じて滝山をにらみつける)
「……資産運用に失敗して」
「えぇ?」
「いや、色々つっこんじまって、大損こいたんだよ」
「マジか……お前大丈夫なのか」
「借金はないんだけど、貯金をかなり取り崩しちまって、カミさんにバレる前に穴埋めしなきゃと思って……バレたら熟年離婚間違いなしだよ、お前とおんなじ、独り身だよハハハハ……」
「笑いごとじゃないだろ?」
「ま、笑ってくれよ」
「なんでそんなことになったんだよ」
「……冷めちまうから食えよ」
「それにしても、食いすぎじゃねえのか」
「悪いか、腹減ってんだよ」
(第6話より)
番外編でやっていい話か?これ……
滝山かわいそうと思わせといて、オチでバランスをとるのがこの作品のらしいところ。
マンガ版サザエさんのノリスケさんみたいなものかしら?
Paraviで配信していた、10分少々の短編6本。
「毎回100点満点の店ばかり出てくるのは不自然ではないか」という底意地の悪いツッコミを受けてか、本編ではやりづらいテイストの話が観られました。あくまで「ご飯はおいしい」というところは守っているのがミソ。
1本目と2本目がなぜか同じ店で天丼ネタみたいになってるのは良かったですね。別に未だにマンネリ化は感じないなかで、あえてやる意義を感じました。あとニンニクチャーハンがうまそう。中野だし行ってみようかな。
というかところでようやく全部見ました。
こんだけやったのに準レギュラーの登場とか設定の変化とか全くないのはすごいと思います。
今は中央線沿線に住んでいるので、機会があれば寄ってみたいという店がたくさんあります。たまの定食屋で2000円くらいポンと出せるよう、今後もお仕事頑張るぞ。