前回と前々回の記事で、ほめるのも叱るのも望ましくない行動を引き出してしまうと紹介しました。
ほめてはいけな、叱ってもいけない、ではどうすればよいのか。
それは、相手を認めることです。
たとえば、食事をした後に、家族が食器を流しに持って行ってくれたとします。
ほめるの場合は「偉いわね~」となります。
認めるの場合だと、「ありがとう、助かるわ」となります。
ほめるは、上から目線です。
社長に対して「あなたすごいね」なんて言わないですよね。
認めるのは上から目線ではなく、相手と同じ目線に立っています。
そして、「ありがとう」「助かる」などは、話し手の気持ちを表しているものなので、ほめるのとも叱るのとも違います。
「ありがとう」といわれるとうれしくなりませんか。
自分は役に立つことができたという気持ちになります。
役に立てたということは、その集団の仲間として認められたということです。
家族の一員として役に立つことができた、会社の一員として役に立つことができたと、自信を持つことができます。
そうすると、貢献しようという気持ちが生まれます。
貢献感を持てると、自分には価値があると思えるようになります。
価値があると思えれば自信につながり、自ら行動をしようという勇気がでます。
さっきの例でいうと、食器を流しに持って行ってくれたときに「ありがとう」と伝えれば、その人が食器を持っていくという行動が強化されます。
最初は毎回とはいかないかもしれませんが、まったく食器を片さなかった人が片すようになっていきます。
自ら行動するようになっていくんです。
ほめたり、叱ったりするのは、相手を操作するためです。
「ありがとう」には相手を操作しようという考えがありません。
人間は誰かにいわれて何かをしたい、とは思っていません。
宿題をしなさいといわれると、やるきがなくなりますよね。
自分で決めて、自分で行動をしたいのです。
操作をされなければ、自分で決めて、自分で行動する安心感が生まれます。
自分で決めて、自分で行動することも、自信をつけることにつながります。


