畑の真ん中で、鉢植えから溢れた種が発芽して、育ってきたポポロ

ハワイに伝わる伝統的な植物療法ラアウ・ラパアウでも使われていた植物ですが、現在では雑草とみなされることが多く、スーパーマーケットや農園では、栽培も販売もされていません

私は鉢植えで育てていますが、こんな風に鉢植え以外の場所にも生えてくるし、外の道端や空き地に生えているのをよく見かけます

前回のブログで、第三者の目が行き届かない家庭菜園や個人のお庭などで育てられた植物で作られ、販売されているプロダクトの選び方について投稿しました
前回のブログ記事
私は、“ハワイのオーガニックスーパーで食材を購入するか、ファーマーズマーケットなどの農家さんの直売、ハワイ州が管理している農園で栽培・収穫されたものを選ぶようにしている”とお話しましたが…
これは、日々の食事の食材を選ぶ時、ハワイに伝わる植物療法ラアウ・ラパアウ“以外”のレメディやお薬を作る時に心がけていることです

ハワイの植物療法では、古代ハワイから使われている種の植物(=ハワイアンハーブ)を、時間をかけて、自分で栽培・収穫して、フレッシュなまま使います。
これが基本と教えられるので、ハワイの農園やスーパーマーケットに、ハワイに伝わる植物療法のレメディやお薬を作る為に、ハワイアンハーブを買いに行くことはまずありません

また農園では、(国や地域により種類が変わっても)スーパーマーケットや朝市などに並ぶ、所謂”食べられる“お野菜や果物を中心に栽培されているので、ハワイに伝わる植物療法で使われる、毒性の強い、安易に“食べられない”植物を、農園やスーパーマーケットで揃えるのは、難しいのです

さらに、ハワイの植物療法で古代ハワイから使われていたハワイアンハーブは、現代では、この写真のポポロのように、雑草のように生えているものが多いので、農園で栽培&収穫、販売はほとんどされていないというのもあります

ハワイの植物療法は、少数派となったネイティブハワイアンの人たちが、ひっそりと伝承している伝統文化
彼らの血を受け継ぐハワイアン以外には、それを伝承する指導者や先生としての許可が出ていないほど、大事にされています



だから、ハワイの農園や農家さん、現地ハワイのハワイアンの人たちでさえも、
「ラアウ・ラパアウという名は知ってるけど、内容はよく知らない」
…という人が多く、そういった農園で、ハワイアンハーブを偶然見つけたとしても、交配種だったり、見た目が似ている違う種・学名だったりして、古代ハワイの時代から使われているハワイアンハーブではないケースもあり、農家さんに尋ねても100%確認出来ないことが多いです



例えば、全てのウコン、ターメリックのことを、ハワイ語でオレナと呼んでいる農家さんがいて、ハワイの植物療法の先生方に注意されているのを見たことがあります。ターメリック、ウコン=ハワイアンハーブのオレナではないですからね

また、ハワイ固有のローズ科ローズ属のバラは、ハワイには存在しないのに、ローズ科ローズ属の外来種のバラを、ハワイ固有のバラとして販売し続けている農園もいくつかあります

古代ハワイから伝わる植物療法ラアウ・ラパアウが、本当に限られた人たちの間で伝承されているのを実感
さらに、このような人々や状況を見て、ハワイの伝統文化である植物療法ラアウ・ラパアウを、無闇に広めていきたくないという、ネイティブハワイアンの人たちの想いも垣間見れます


さらに、雑草のように生えてくるハワイアンハーブを、空き地や道端など、外から採取するのは、(よく似た外来種や自然交配種もあり)とても危険です
そして、ビーチパークや公園、ヘイアウや山は、ハワイ州によって管理されているため、農薬が使われている場合もあるし、そもそもそういった場所からの植物採取は法的に禁止されています
(商用に採取しているとしたら、言うまでもなく悪質とみなされます
)



ハワイアンハーブを守る為にも、家族や友人、コミュニティを守る為にも、ハワイに伝わる植物療法を学び教え、実践する人たちは、自分のお庭でしっかり見守りながら、大事にハワイアンハーブを育てているのです

ハワイに伝わる植物療法が、営利目的で使われたり、教えられたりすることがタブーなのは、そういった古代ハワイの時代からのネイティブハワイアンの教えや、彼らが守り続けているルールがあるからなんだと納得しています

こういった教えやルールに沿っていないハーブ療法は、たとえハワイの土地の植物を使っていても、ハワイに伝わる、伝統的な植物療法ラアウ・ラパアウとは別物になります

見えないものだから、勝手にいうことはできるけど、ハワイアンの人たちからしたら、そのような別物には、神聖なパワーManaは宿ってない。
…と、ハワイアンの先生は会う度に言っています。
彼らのこういう言葉、きっと少数派だから伝わりづらいですよね…(彼らの言葉を)知らなかったからいい、と済まされてしまう方が多いように感じています

少数派のネイティブハワイアンの人たちのためにも、より多くの人たちが、せめてその違いに気付いて、区別していくことが大切だと思っています


それを教えている先生や指導者がネイティブハワイアンの血を受け継いでいるかどうか(お弟子さんが教えることもありません)
非営利かどうか
ハワイアンハーブとそうでないハーブの区別ができているか(西洋&東洋ハーブと混ぜてないか)
毒性のある植物を安易に口に入れさせていないか
自分のお庭でハワイアンハーブを育てているかどうか、
…を、まず確認してみてください

私自身も、このように、相手がハワイアンであっても、古代から伝えられてきた植物療法ラアウ・ラパアウを大事にしている方かどうかを確認するようにしています

ぜひこちらのブログもご覧ください
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