今回のブログでは、ネイティブハワイアンの人たちの本音や思い、そして
”声”をシェアしたいと思います

定期的に交流しているネイティブハワイアンの人たちとの会話で、頻繁に持ち上がる話題の一つ、(私もこのブログで度々お話していますが)、ハワイに伝わる植物療法の”本物”と”偽物”の区別。
会ってお話するたびにそういった話をする先生もいれば、大きな集まりの時に話題にする先生もいます。
ハワイの植物療法ラアウラパアウは、古代ポリネシア人がハワイ諸島に辿り着いてから、ハワイで発達したネイティブハワイアンの大事な伝統文化の一つです
しかし、西洋人がハワイ諸島に到達し、やがて多くの外国人がハワイに入ってくると、彼らの伝統文化を利用したビジネスが増え、ネイティブハワイアンの人たちは、彼らの古来の伝統文化を守るためにずっと闘っているのです。
ネイティブハワイアンの人たちと繋がっていれば、何が本物で何が本物ではないか、わかります。でも、彼らと繋がらないまま、本物のように見える偽物が作られてしまっているのが、
現実
例えば、ブログでも度々お話していますが、ハワイの伝統文化には、アロマセラピーやフラワーエッセンスといったツールを使うものはありません。
ハワイに伝わる植物療法を学びたい方へ🌺
ハワイに伝わる植物療法ラアウラパアウを教えたりする先生やプラクティショナー、専門家の中に、日本人はいません。
そして、他のエリアの伝統文化(ヨガやアーユルヴェーダ、フラワーエッセンス、アロマセラピー、アニマルセラピー、西洋ハーブ、漢方、風水等)と、ハワイの植物療法ラアウラパアウを組み合わせることも、ネイティブハワイアンの間では、“タブー”とされています。(他の伝統文化と組み合わせたものは、ハワイとは全く関係のない別物だと言います。)
さらに、ハワイの植物療法については、それを教えたり伝承して、お金を稼ぐこと、利益を得ることも“タブー”とされています。(もともと日本人で「ハワイの植物療法」を教えたり、伝承することはできないので、これはそもそも難しいですが…)
私は、このことをネイティブハワイアンの人たちから直接教えてもらい、その範囲内で学ばせてもらっています

彼らのこういったルールを不快や不満に思ったこともなければ、それをどうにかして変えようと思ったことはありません。
彼らの歴史、伝統文化を学べば学ぶほど、こういったルールを守らないことが、彼らの大切にしているものを壊してしまう、とんでもない行動だということを身を以て感じています。
そして、ネイティブハワイアンの人たちが知らない場所で、“ネイティブハワイアン”、”古代ハワイ”、”ラアウラパアウ”、”ハワイアンの知恵や叡智”などと勝手に言われ、彼らはとても怒っています。
しかし、ネイティブハワイアンの人たちも、ただただ怒り、嘆き悲しんでいるわけでもありません
ニュースにもなっている、マウナケア山の望遠鏡建設の問題だけでなく、レッドヒルの水質汚染、ワイピオ渓谷の立ち入りの問題など、彼らはハワイ諸島の各地で常に闘っています。
私のネイティブハワイアンの植物療法の先生方は、ネイティブハワイアンの活動を支える団体の中心的存在で、議会の一員としても精力的に活動しています。ある時は伝統文化を守るため、またある時は、法的な措置をとって、偽物を排除するために活動しているのです。
私も彼らの抗議活動の署名に参加したり、議会の中継を見て応援したり、(一応、米国の法律のお仕事しているので

)法的な書類を読ませてもらったりしています。
年末の集まりでも、ハワイの植物療法ラアウラパアウを模倣したり、利用したビジネスの話題が上がりました。
あるネイティブハワイアンの先生がこう声を荒げました。
「本当にそういったビジネスは、いい加減にしてほしい!」
なぜ、いつまでも本物じゃないとわかっていて続けるのか…というお話。その理由に、ほとんどの人が気づいています。
そして一言。
「お金になるからです。」
「そういうことをする人たちは、本物かどうかなど…どうでもいいのだよ。」
太平洋に浮かぶ楽園ハワイと聞くだけで、「ハワイの…」という言葉、いやもしかしたら、その響きだけで、魅了されてしまう人もたくさんいるのかもしれません。これがまさに、人間が作った「ハワイマジック」、マインドコントロールなのかも

前述の通り、ハワイの植物療法は、ハワイアンヒーリングの中でも、伝承方法がとてもしっかりしていて、限られた人しか専門家、先生、プラクティショナーにはなれません。そして日本人でそれができる人はいません。
でも…
ネイティブハワイアンの人たちの知らない場所で、しかも言語を変えて(英語やハワイ語以外で)やってしまえば、直接お咎めもなく、どんどんできてしまう。まさに、”タブー”の塊…であっても、そういうことも含めて、「どうでもいいのだよ。」ということなのでしょう。
すると…こんな発言が。
「ハワイのヒーリングや植物療法をろくに学んでいない人が、勝手に作った本物ではないものなのだから、むやみに「ハワイ◯◯」「ハワイアンの知恵や叡智」などと言い出したり、ハワイの神様や伝説などを交えて、あたかも「ハワイのもの」のように見せるのはやめてほしい。」
そこで私はこう言ったのです。
「それは、「ハワイブランド」として売り出したいだけのビジネスであることは言うまでもなく、ハワイとかアロハとか、ハワイアンなどといった言葉をつけることで、本物かどうかは置いておいて、漠然と「ハワイのもの」だというイメージを与えやすい。そして、そういったイメージをわざわざ否定しないことで、あわよくば「ハワイのもの」又は「ハワイ古来もの」だと勘違いさせていても、それはそれでいいや、ということではないでしょうか。」
そこで先生が一言。
「偽物の作るものは、ただのプラセボだ。」
偽物の存在が、ネイティブハワイアンの人たちの逆鱗に触れていることは確かです
ところで、以前、この記事をシェアしたことがあります。
記事の中に、ある植物療法の専門家による、こんな発言があります。
「そもそもハワイ大学にはラアウ・ラパアウというハワイの植物療法に特化したプログラムはありません。ハワイの伝統文化の誤った情報を外国の方に与えるのは有害ですし、そんなビジネスをしているM氏はハワイの伝統を冒涜しているとさえ感じて非常に不快です」(同・植物療法の専門家)
ハワイの島々にたどり着いた古代ポリネシア人、ネイティブハワイアンが長い年月をかけて、彼ら自身のために作った伝統文化について、誤った情報や知識をハワイの外に発信してしまうことは、「有害」だと、記事の中で、植物療法の専門家が言っています。
私の周りにいる、ネイティブハワイアンの人たちも実際にそう言っています。
※ハワイ大学のプログラムについては、別のブログでお話しています
さて、前述の集まりで、私は、ネイティブハワイアンの人たちの前で、最後に、こう言いました。
「私はハワイが大好きだから、この土地をずっと守ってくれているネイティブハワイアンの人たちが嫌がることは絶対にしたくないです。でも、ネイティブハワイアンの人たちが嫌がることを、なぜいつまでも続けている人たちがいるのか、同じ日本人の私にもさっぱりわかりません。」
もし仮に、ハワイっぽいけどハワイのものではないもので、誰かを癒す(ヒーリングする)ことができたとしても、別の誰か(しかもハワイの土地を守ってきたハワイアンの人々)の心を傷つけてまで行うヒーリングは、果たして「ヒーリング」と呼んでいいものなのだろうか…。
「本当にそういったビジネスは、いい加減にしてほしい!」
ネイティブハワイアンの先生の言葉がずっと心に響いています。
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