夏の終わり、ビーチナウパカNaupaka kahakaiの実が沢山なっているというお話を以前、Instagramでもしましたが…

ケニケニのお花
プアケニケニPua kenikeni の実もなっています


プアケニケニPua kenikeniは、ハワイではレイフラワーの一つなので、一年中お花が咲くように育てられていますが、夏の終わり頃、割と沢山実を見ることができるんです

プアケニケニPua kenikeniは、リンドウ科ゴムミカズラ属の植物で、学名は、Fagraea berteroana A. Gray ex Benth.

ハワイ原産ではなく、外から持ち込まれた外来種です

またハワイには、同じゴムミカズラ属の植物が、プアケニケニPua kenikeniの他に、あと2種類持ち込まれていて…
もちろん学名も異なり、その2種類はプアケニケニPua kenikeniとは呼ばれていません

しかも、その2種類のうち、1種類はプアケニケニPua kenikeniにとてもよく似ているので、見分けるのが難しいです

ハワイでは、プアケニケニPua kenikeniは、昔、お花が一輪10セントで売られていたので、その名(10-cent flowerの意味)が付けられたというのは、ハワイでは有名なお話

ハワイ以外のポリネシアの島々には、プアケニケニPua kenikeniにまつわる伝説がいくつかあります






こういった、ポリネシアのそれぞれの島特有の伝説や言い伝えについては、ハワイの有名な植物学者Nealの書物にも記録されていて、私が持っている本にも記されています

“ポリネシア”といっても、とても広い範囲に渡り、数え切れないほどの島々が浮かんでいます





古代ポリネシア人…ルーツは同じでも、彼らが移り住んだそれぞれの島々で、伝統文化、言語、暮らし、しきたりや風習、崇拝する神々、植物、植物と人間との繋がり、それにまつわる伝説も違います

そうそう

だから、ハワイの人々が(昔、10セントで売られていた事から)10セントのお花
プアケニケニPua kenikeniと呼ぶ、この植物は、ポリネシアの別の島では、(10セントで売られていた歴史がないので)プアケニケニPua kenikeniと同じようには呼ばれていません




それに、クック諸島の中のマンガイア島の人々が冥界に住む精霊の土地への入口を守る木と言って見守る、この植物は、ハワイの人々の間ではそのようには思われてはいません

ハワイアンの友人や先生も…
ポリネシアを、ポリネシア諸島と一括りにすることはなく、島それぞれを個別に捉えて、
ハワイの伝統文化、植物療法について教えてくれます

ポリネシアの一つ一つの島に根付いた、(目に見えるもの&目に見えないもの含む)独自の伝統文化があり、そしてそれぞれの文化的な価値を理解して、尊重していくことも、学びの一部なのですね

ハワイアンの人たちが、ずっと継承してきたハワイ先住民としてのアイデンティティ、歴史や伝統文化…これからも、正しく学んで、理解していきたいです

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