魔女猫軍団が待ちに待ったお盆がやって来て
《今日ちゃん》のお花（月下美人）も咲く用意を整えた
みんなは何日も前から
もう直ぐ《今日ちゃん》や《伐》、そして《インジゴ》に会えるんだと噂をし合っていた
そうしてお盆でもないのにテラスに出ては夕暮れの空を眺めた
私がオガラを買ってきた日
《インジゴ》に会いたい《ジンジン》が勝手にオガラの袋を破いてしまい
「お盆はまだ３回寝ないと来ないの！」 と叱られた
昨日の夕方
軍団は既にテラスに集結していた （臆病ボンネット以外）
そして《パパ・ジョン ブリアン》と《涼子》は玄関前に
《バブー》は駐車場に待機していた （最近《バブー》は駐車場で暮らしている）
数輪の[《今日ちゃん》のお花（月下美人）の蕾が夜に向けて膨らみかけている
魔女家の月下美人は必ず７月と８月の１３日の夜に咲く
本日８月１４日はこの魔女猫日記を始めるきっかけとなった《今日ちゃん》の命日だ
６年前のこの日、《今日ちゃん》は大好きだった月下美人の花の香りに送られて
長く続いた病から開放され、遠い空に旅立って行った
《今日ちゃん》最後の日記から旅立ちまではこちらから ★ ★ ★
６時、夕食の時間だからと、全員を室内に入れる
軍団はそそくさと食事を終え、また直ぐにテラスに出た
インドラ （これ なに・・）
ユリぼうず 「それは僕の膀胱炎用の避難箱だよ」
魔女 「違うでしょ！！」
ライガー 「ぼくも そこに いきたい！」
ジョン ブリアン 「ここから落っこちたら大変だから子供はだめだよ」
そして遂にオガラが炊かれた・・
炊かれた・・？
・・・ ・・・ ・・・ 今年も秒殺で燃えてしまった ・・・ ・・・ ・・・
墓参りに来ていた家族ちぃが
オガラの燃えカスを寄せ集めて細い煙を出してくれた
今年も煙が出る暇もないほどぼーぼーと燃えてしまった・・
何が驚いたって
そのぼーぼーに燃えている箱の中に飛び込もうとした《インドラ》
いったい何を考えてるんだ・・
ユリぼうず 「《もりやさん》まだかな・・」 ※ もりやさん＝ユリぼうずの親友だったヤモリ
凜 「あっちから なにか いっぱい来ます！！」
ジンジン 「ここだよおーーーー！！」
ジョン ブリアン 「みんな～！ ばあつぅ～！！ こっちだよお～！！」
ライガー 「わ！」 レオポン 「なに？」
インドラ （ぼうずちゃん・・ どこ・・ ）
昨夜の魔女家は大賑わい
７月にネバーランドに行ってしまった《ぼうずちゃん》もいます
《ぼうずちゃん》は思っていたより大きくて驚きました
《今日ちゃん》たちがつれて来た知らない猫もいっぱいいます
みんなにまたたびが振舞われ
昨夜の魔女家は舐めろや酔えやの大騒ぎ
明け方まで宴は続き
みんながやっと眠りについた頃・・
東の空が赤く燃え始めました
魔女はテラスでひとり、燃える空を見詰めておりました