主人公 香織：パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚。
その後、不育症と義母の言動に悩まされていたが
それから7年、不育の不安と闘いながらついに第一子が誕生。
九条一郎さん：長男で次郎の兄 35歳
九条 次郎：次男で香織の夫 33歳
九条京子ちゃん：3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
小田切麗子さん：長男一郎の婚約者 36歳
地域で有名な病院のご令嬢。妊娠中に一郎の不倫も発覚。
麗子さんの父：小田切病院の総院長
美和：一郎の不倫相手、看護師と曲者の資格を持つ。
克子：夫の母、つまり香織にとっては義母。曲者。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ランチのラストオーダーを迎える
14時になろうとしていた時
予告通り、
九条のお店に美和はやってきた。
そして、オーダーもせず
美和
「あの、今日は一郎さんは
いらっしゃるのですか？」
いきなり、
一郎のことを聞き出した。
克子
「ええ。おりますよ。
まだ少しバタついておりますが
声をかけておきますね。」
美和
「ありがとうございます。
あ、それで
今日はこのお刺身の定食を
お願い致します。」
それから
克子
「ねぇ一郎、昨日あんたに
手紙を渡してきた女性が
今も来てるわよ。
一郎と話したそうだけど
手紙に、
何て書いてあったのよ。」
一郎の父
「母さん、そんな話を
ここでするな。
今は仕事中だぞ。
料理人の
気を散らすんじゃない。」
一郎の父が助け舟を出したが
内心一郎はこの時
やはり克子には事前に
話しておけばよかったと
後悔していたに違いない。
一郎
「母さん、個室のお客様が
全てお帰りになったら
その女性を
個室に案内しておいて欲しい。
その人と
休憩時間中に話すから。」
これから
どんな話になるかわからない。
せめて周りのお弟子さん達には
聞かせたくなかった。
カウンターにいた美和のことは
食事の前に
個室に案内することが出来た。
◆
克子
「先ほどの女性
今から、デザートを
お出ししますよ。」
一郎
「わかった。
…父さん、この後少し抜けるけど
もう大丈夫だよね。
みんなそのまま
休憩に入ってもらってて。」
一郎の父
「わかった。」
一郎は、個室に向かう前に
カウンターを片付けていた
克子に話しかけた。
一郎
「あの、母さん…
今からあの女性と話すけど
もしかしたら途中で
多分母さんにも
入ってきてもらうと思う…」
克子
「？？
何で母さんが
入って行かなきゃいけないの？」
一郎
「あとで話すから。」
一郎はそう言い残すと、
個室の前でハァーと１つ
深い息を吐く。
そして麗子さんに言われたとおり
携帯の録音ボタンを押し
個室の扉を開いた。
美和
「一郎さん！！」
こんな時にこの女は
一郎の顔を見て
満面の笑みを向けた。
美和
「二日連続で
一郎さんの作ったお料理を
食べることが出来て
ほんっとうに幸せです！
もう付け合わせから何から
このお膳の中での
ストーリーが最高です！」
なぜ、ただのこの女は
ここまで美食家気取りで
いられるのだろう。
一郎
「あぁ、それは
ありがとうございます。
……それより、、」
美和
「はい！昨日のお手紙
読んでいただけましたか？」
だから
話を聞けよ。
20時に続く。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白。
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」
