主人公 香織：パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚。
その後、香織は不育症と義母の言動に悩まされていたが
それから7年、不育の不安と闘いながらついに第一子が誕生。
九条一郎さん：長男で次郎の兄 35歳
九条 次郎：次男で香織の夫 33歳
九条京子ちゃん：3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
小田切麗子さん：
長男一郎の婚約者 36歳 地域で有名な病院のご令嬢。
妊娠が発覚したが、その時長男の一郎は…
美和：一郎の不倫相手、看護師と曲者の資格を持つ。
克子：夫の母、つまり香織にとっては義母。曲者。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
院長室に現れた美和。
そこで、
自分の人生に関わるので
院長のお嬢様である
麗子さんについて、
聞きたいことがあると言ってのけて
聞いてもないのに
真剣に付き合っていた男がいると。
美和
「実はその男性の、今の奥様が
院長先生のお嬢様である
麗子さんなんです。」
麗子さんの父
「……。」
美和
「すみません、こんなお話…
驚かれましたよね。」
美和は得意の
潤んだ瞳でそう話す。
すると
麗子さんの父
「いいえ。
特には。」
わ。
美和
「え……あ、あぁじゃあ
院長はもしかしてもう
ご存知だったんですか？」
麗子さんの父
「…何がでしょうか。」
美和
「それは、お嬢様のご主人と
私が…」
麗子さんの父
「…いえ。何も。
そして
それが
どうしたんでしょうか。」
パ。
…パパ、
カッコいい！
あ、ついつい麗子さんのお父様を
パパ呼ばわりに。
美和
「……そ、それが…とは…」
麗子さんの父
「…あの
あなたはわたしに
何を求めてるんですか。
もし仮に、娘の夫とあなたが
過去に付き合っていたとして
親には、
関係のないことです。」
美和
「…だって、…だってそれは
心配じゃありませんか？
お嬢様のことが！」
麗子さんの父
「いや、娘のことは
あの子はわたしなんかより
だいぶしっかりしているから
特に心配はしていないが。
自分たちでは、
解決出来ないような
案件なんだろうか。」
美和
「……。」
麗子さんの父
「 …それより、美和さん。
わたしには、
君の言いたいことが
全然見えてこないけれど
結局言いたいことは
なんなんだろうか。
僕は回りくどかったり
話が長いのが苦手でね、
時間もないので
簡潔に言いたいことを
はっきり聞かせては
いただけないだろうか。」
美和
「……そっ、それは…
ですからあの、
お嬢様に、あの男は
相応しくない！
ということです！」
麗子さんの父
「……。
……そうですか。
はい、わかりました。
では一つの意見として
受け止めさせて頂きます。
では。」
そう言って
麗子さんのお父さんは
立ち上がろうとした。
美和
「えっ、あの、
あの、その理由とか
お聞きにならなくても
よろしいんですか？」
麗子さんの父
「そうですね、
聞いても仕方がないでしょうから。
それにその二人がどうなっても
当事者ではないあなたには
関係のないことでしょう。」
すると美和は、
語気を強めて言った。
美和
「わっ、
わたしも当事者です！」
あぁ。本当にイライラする。
聞いているだけで
イライラする。
しかしさすが
麗子さんのお父さんは
ヤバ山となど
同じ土俵に立つつもりはなかった。
麗子さんの父
「……そうですか。
じゃあ、当事者同士で
あとはなんとかして下さい。
ただ、当事者同士で
話が平行線だというならば
まずあなたの親を
わたしのところに
連れてきてはどうでしょうか。」
美和
「お、親は関係ありません！」
麗子の父
「…そうですよね。
まさにその通り。
では、話はここまで。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白。
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」
