主人公 香織：パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚。
その後、香織は不育症と義母の言動に悩まされていたが
それから7年、不育の不安と闘いながらついに第一子が誕生。
九条一郎さん：長男で次郎の兄 35歳
九条 次郎：次男で香織の夫 33歳
九条京子ちゃん：3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
小田切麗子さん：
長男一郎の婚約者 36歳 地域で有名な病院のご令嬢。
妊娠が発覚したが、その時長男の一郎は…
克子：夫の母、つまり香織にとっては義母。曲者。
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香織が麗子さんのお宅に
泊まりに行った日
一郎さんの携帯は
いとも簡単に開いた。
そしてやはり、
２・３日前のLINEは消してあるが
今日のラリーは消していないという
なんともいえない脇の甘さ。
二人は
来週会うことになっていた。
携帯を見ていたその時間
香織から私に
LINEが入った。
香織
「ねぇパンダ。
今ここで、
一郎さんの携帯から
美和にLINEした方がいいの？
それとも、
来週を待った方がいいと思う？」
私
「勢い的には、
今すぐ一郎さんの携帯から
妻ですが何か。
って送りたいところだけどさ
それじゃあ二人の
決定的な証拠がないわけだから
逃げ切られたら
どうにもならないとは思う。
麗子さんは、
なんて言ってる？」
香織
「パンダと同じ気持ちだって。
私は今ここで
LINEしちゃいたかったけど
…確かにこういう話は
勢いに任せても
ダメなんだろうね…。」
そんなわけで、
その日の一郎と
美和とのLINEからは
集合場所までわかった。
もしかしたら
相手は飲み屋の女で
そのお店にでも
行くんじゃないかと思ったが
一郎が指定した場所は、
半個室の和食居酒屋だった。
どうなるかは
全く予想もつかないので
色々考えすぎても仕方がないが
ひとまずその日の夜は、
ああしたらこうする。
こうなったらああする。
みたいなことを、
私たちは少しだけ考えた
次の日香織から私に
個別のLINEで
香織LINE
「昨日さ…一郎さんの
麗子さんへの態度を見てたら
やっぱり浮気してるなんて
信じられなかったよ。
本当に麗子さんのこと
お腹の赤ちゃんのこと
愛しそうに見てた。」
そんなLINEが来て
なんだか私は
いろんな感情が
心の内から湧き上がるのを
感じていた。
私LINE
「そうなんだ…そりゃあ
尚更麗子さんは今、
心底辛いだろうね…。
お互いの愛情が冷めていた夫婦でも
不倫って
物凄いダメージなのに
こんなに自分のことを
愛して尽くしてくれる人は
いないと思ってた矢先に…」
香織LINE
「そう…なんかさ
同じ血を分けた次郎くんのこと
これからちょっと
疑ってしまいそうだけど
逆に次郎くんは
あそこまで気が利かなくてさ。
マメで尽くす男の人や
愛妻家と呼ばれている人が
こんなことするんだもん。
怖くなっちゃうよ。」
それからの週末は
一郎さんのお店が
ものすごく忙しかったことや
月曜日に
会うことが決まっているからか
美和とのLINEは
たわいもないものだった。
（まぁどんなやり取りもむかつきますが。）
そして、いよいよ
月曜日がやってきた。
その日
もちろん身重の麗子さんが
行くわけにはいかない。
だから当然香織が
行くわけで。
その相方に、
鳩次郎…
な、わけにはいかない。
だけどこんなこと、
他の誰に話したら？？
だから。
となるとさ、
もうね、
もう、やるしかないので
パンダ。
in 大阪。
やっぱり、
来ちゃった。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白。
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」