主人公 香織：パンダの中学時代からの友人。
主人公 香織：パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚。
その後、香織は不育症と義母の言動に悩まされていたが
それから7年、不育の不安と闘いながらついに第一子が誕生。
九条一郎さん：長男で次郎の兄 35歳 /九条 次郎：次男で香織の夫 33歳
九条京子ちゃん：3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
小田切麗子さん：
長男一郎の婚約者 36歳 地域で有名な病院のご令嬢。
妊娠が発覚し、義母の克子は……
克子：夫の母、つまり香織にとっては義母。
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麗子さんの妊娠発表の後
今度は小次郎くんの
お食い初めがあった。
結局義母克子は、
あれから家に
突撃してくることもないし
直接連絡してくることも
なくなっていたので
さすがに香織もこの時には、
２度とお義母さんには会わない
という気持ちも落ち着いて
むしろ老舗割烹料理屋である
次郎くんの実家に
全面的にお願いすることにした。
（ちなみに今更ですが、
この割烹料理屋である実家のことは
九条家とします。）
そして
九条家のお食い初めは
凄かった。
いつも言葉少なな
お義父さんではあるが
並べられた
一汁三菜の料理と
豪華に飾り付けられた鯛
大人には、
懐石料理のフルコースが
祝い箸と共に用意されていた。
セッティングや配膳は
スタッフの方たちが全て
行ってくださって
これは後になって
お義父さんが次郎くんに
（スタッフがいなければきっと
香織さんや麗子さんが
動かなければいけなくなるから）
と言っていたらしいが
お料理の1つ１つにも
お義父さんからの愛情が
感じられて
普段はどう思っているのか
なかなかわからなかったが
ここぞという時に
いつもサポートしてくださる
お義父さんに
香織は感謝していた。
この日は両家の両親の他に
麗子さんや
親戚の方たちも集まった。
義母克子
「まー！小次郎ちゃん！
ちゃんとお口開けるわよ！
天才なんじゃないかしら！
ねぇ、私の言っていることが
もうわかるみたい。
頭のいい子になるわね！」
克子は終始ご機嫌で
相変わらず、
一人で抱っこしっぱなしだったが
これくらいは皆も、
以前ならその行動1つ1つを
気に病んでいた香織も
もう慣れっこになってきた。
さて
お食い初めの儀式が終わり
大人も会食を始めて
プチ宴会状態になっている頃
小次郎くんは
義母独占状態なので
隣同士で座っていた麗子さんに
香織は話しかけた。
香織
「麗子さん。
妊娠報告の時のこと
私、本当に麗子さんのこと
すごいなって思いました。」
麗子さん
「ありがとう。
だけどそんなことないよ。
あの時私は
本当に思ったことを
言わせてもらっただけだから。」
香織
「いや…なんか
人への気持ちの伝え方とか
そういうの、
すっごく参考になりました。
私たち夫婦って
思ったことがあっても、
争わないためではありますけど
結構黙ってしまって
言いたいこと
言い合わなかったりしますし…
だから私（お義母さんのことも）
勝手に溜め込んで、爆発して、
極端な発想になるんですよ。」
麗子さん
「黙っていられるのも
それはそれで
すごいと思うよ。
喧嘩の時に
余計なこと言わなくて
すんでる場合もあるでしょ。」
香織
「そうなんですかね…」
とにもかくにも、
こうして子供一人の誕生で
大人が勢揃いして
お祝いすることができたり
頼れる義姉が出来たりして
家族って色々あるけれど
結局自分は
幸せなのだと、香織は思った。
しかし
これが
嵐の前の静けさだとは、
香織は
予想もしていなかった。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白。
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」