主人公 香織：パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚。
その後、香織は不育症と義母の言動に悩まされていたが
それから7年、不育の不安と闘いながらついに第一子が誕生。
一郎：長男で次郎の兄 35歳 / 次郎：次男で香織の夫 33歳
京子ちゃん：3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
小田切麗子さん：
長男一郎の婚約者 36歳 地域で有名な病院のご令嬢。
最近妊娠が発覚した。
克子：夫の母、つまり香織にとっては義母。
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香織はその日次郎くんから
家族会議の様子を
余すことなく聞いていた。
次郎くん
「でもあそこで
父さんが強く出てくれなかったら
…俺たちでは
どうしようもなかったと思う。
だからつまり
今後は母さんが
小次郎の行事とかで
口を挟むことは
無くなってくると思う。」
いや。
コラコラ。
コレコレ。
次郎くんたら
スーパー前向きなのか
スーパー呑気なのか。
香織
「…いや、さすがに
そんな簡単には
治らないと思うけど…」
私もそう思う。
香織は
今日の話を聞いたとて
諸手を挙げて
喜べるわけではなかった。
もしくは何もしない代わりに
克子が何か
極端な手に打って出ないか
それも気がかりだった。
香織
「それで結局、
麗子さんの妊娠のことは
いつ頃話す予定なのか
一郎さんに聞いてみた？」
次郎くん
「あぁ、うん。
今回のことで少しは
話しやすくなった気がするから
麗子さんと相談して
１・２週間くらい様子を見たら
話そうかなって言ってた。」
香織
「そっか・・じゃあその時に
お義母さんが
なんて言うか…だね。」
何はともあれ、しばらくはあの
朝の突撃がないなら
平和に過ごせるのかな。
香織はそう思いながら
眠りについた。
◆
それから１週間、
克子からの連絡は一切なく
それはそれは、
平和な日々だったが
やはり近々麗子さんたちは
克子の元へ
妊娠報告にゆくことになり
次郎くんには一度
義母にもう２度と
会いたくないとか
言ってしまったものの
麗子さんには直接
同席すると約束したし
家族会議の後だったしで
参加しないわけにはいかなかった。
そして、月曜日の夜。
再び、家族皆で集まった。
たった２・３週間ぶりの再会。
家族に言いたい放題言われて
少し参っていたりするのかな
なんて、
特にお変わりない。
それより
連れて行った
孫の小次郎くんにベッタリで
終始ご機嫌で
むしろとても元気そうだった。
食事中の話題は
ほとんど小次郎くんの話で
克子に嫌味を言われることもなく
穏やかな時間が流れる。
もしかしたら本当に
お義母さんは少しだけ
心を入れ替えたのかな…？
なんてことも
香織の脳裏によぎった程に。
それから食事を終えて、
食後のデザートを食べている時
一郎さんと
目配せをした麗子さんが
皆に向かって正座をした。
そして、
麗子さん
「あの、皆さんに
ご報告があります。」
ついに、
この時がきた。
京子ちゃん
「ん？どうしたんですか？
急にあらたまって。」
麗子さん
「あの・・・
この度私たち、
赤ちゃんを授かりました。」
へっ。
お義父さん、克子
京子ちゃん
皆が一瞬、
何が起こったのかわからないという
表情をした次の瞬間
京子ちゃん
「うわー！！
麗子さんおめでとうーー！！！！」
まず最初に声を上げたのは
京子ちゃんだった。
そして
そして。
克子
「麗子さん！！
おめでとう！！！
凄い！
良かったわね！！
これから出産まで
身体を大切にして
元気な跡取りを
産んでね！」
克子っ、やはり！！
特に
お変わりない！！
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白。
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」
