主人公 香織:パンダの中学時代からの友人。

27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚。

その後、香織は不育症と義母の言動に悩まされていたが

それから7年、不育の不安と闘いながらついに第一子が誕生。

 

一郎:長男で次郎の兄 35歳 / 次郎:次男で香織の夫 33歳

京子ちゃん:3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。

 

小田切麗子さん:

長男一郎の婚約者 36歳 地域で有名な病院のご令嬢。

 

克子:夫の母、つまり香織にとっては義母。

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朝の7時に突撃訪問してきて

自分の言いたいことだけ

ベラベラ話す義母。

 

 

勝手にやってきて、

 

 

近所の人からもらった

ベビー服に

お礼状を出せ?

 

 

 

 

克子

「ねぇ、ちょっと

 小次郎ちゃんは?」

 

 

 

香織

「…すみませんが、

 少し前にミルクを飲んで

 寝ついたばかりです。

 

 これから数時間

 寝ると思います。」

 

 

 

克子

「寝てていいわよ。

 ちょっと抱っこさせて。

 そしたら帰るから。」

 

 

 

 

いや、いいわよって

なんでだよ。

 

 

 

 

香織

「申し訳ないんですが

 今日は結構

 夜中に何度も泣いて起きて

 あんまり連続して寝てないので

 

 できればこうして

 まとめて寝てくれている時は

 なるべくそのままに

 してやりたいんです。」

 

 

 

克子

「そんなの大丈夫よー。

 

 赤ん坊は一回寝たら

 だっこくらいじゃ

 起きないんだからー。」

 

 

 

 

 

 

 

…仮に、

一般的にそうだったとして。

 

 

あなたの抱っこでは

起きると思いますよ。

 

 

 

抱かれ心地が悪くて。

 

 

 

そう言いたくて

たまらなかった。

 

 

ここ数日、

まとまった睡眠が

全く取れない香織。

 

 

やっと数時間

寝てくれそうな雰囲気で

次郎くんが仕事に行ったら

少し仮眠をとるつもりだった。

 

 

だから今の間に

洗濯して、干して

 

…ほっと一息ついて

休みたかったのに…

 

 

 

なんだか、

涙が出そうだった。

 

 

 

 

次郎くん

「母さん、俺今から出るから

 一緒に行くよ。」

 

 

 

克子

「なんでよ!

 

 まだ小次郎ちゃんの

 顔も見てないのよ。

 

 これじゃあ来た意味が 

 全然ないじゃない。」

 

 

 

 

 

そもそも呼んでない。

 

 

 

次郎くん

「いいから出るよ。

 

 なんなんだよ

 連絡もなしにこの時間って。

 

 

 小次郎最近

 夜泣きも続いてるから

 この時間は静かに

 寝かせてあげたいんだよ。

 

 

 なのにインターフォンが鳴って

 それで起きたら

 また寝かしつけが

 大変だったじゃないか。」

 

 

 

さすがに次郎くんも

イラついていたが

 

寝かしつけがその後大変なのは

香織の方で

 

あなたはどんなに

小次郎が夜中に泣き喚いても

その横で平然と

ぐーぐー寝てるじゃないかと

香織は心で突っ込んでいた。

 

 

 

 

香織

「今日はすみません。

 

 お構いもできませんで。」

 

 

 

香織も立ち上がり

さぁ帰っておくれモードになった。

 

 

 

そもそも家に入れた

次郎くんにも

さっきの発言にも

 

全てにイライラする。

 

 

 

 

克子

「もー、なんなのよ。

 せっかく来たのに。

 

 私は香織さんと2人で

 大丈夫だって言ってるのに。」

 

 

 

 

こっちは死んでも嫌だ!

 

 

 

 

香織は次郎くんを

睨むように念を送った。

 

 

 

次郎くん

「母さん、俺時間ないんだ。

 

 早く行くよ。」

 

 

 

それから克子は

渋々次郎くんと家を出た。

 

 

 

ドタバタと玄関に向かい、

 

 

 

克子

「じゃあまたね、香織さん。」

 

 

 

克子が何やら

不満げな顔してそういうと

パタンと扉が閉まった。

 

 

 

 

すると背中越しに、

 

小次郎くんの泣き声が聞こえた。

 

 

 

 

あぁ…

 

 

香織は1人、

その場で泣いた。

 

 

1分くらい泣いて

 

はっと我に返り、

急いで小次郎くんの元に駆け寄り

ギュッと抱きしめたら

 

ママの顔を見て

安心したように笑ってくれて

 

 

香織は

小次郎くんを抱きしめたまま

ワンワン泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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Oisix始めました。

 

 

これまでのシリーズはこちら。

1.ミキの芝生『DVモラハラ夫の不倫』

2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。

3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

8.青木の芝生 男友達の告白。

9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」

10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」