主人公 香織:パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚。
その後、香織は不育症と義母の言動に悩まされていたが
それから7年、不育の不安と闘いながらついに第一子が誕生。
一郎:長男で次郎の兄 35歳 / 次郎:次男で香織の夫 33歳
京子ちゃん:3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
小田切麗子さん:長男一郎の婚約者 36歳 地域で有名な病院のご令嬢。
克子:夫の母、つまり香織にとっては義母。
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いよいよ
お宮参りの当日。
香織はあらかじめ母親に
ふんわりと克子の話をした。
母親は
「そういう伝統あるお家は
なにかと大変だと思うから
今日はお母さん
黙って過ごすわよ(笑)
あちらのお義母さんの方が
小次郎くんに会うのが
久しぶりなんだしね。」
理解を示してくれた。
ちなみに今回は
京子ちゃんにも来てもらった。
あの克子に
はっきりものを言えるのは
やっぱり京子ちゃんだけだ。
克子
「あらぁー、
お久しぶりです!
わざわざこちらの方まで
お越しくださって
ありがとうございます!
ハイテンションで
近づいてきた克子。
遠慮していただきたいとまで
そう思っていたはずの
香織の両親に
満面の笑みで近づいている。
まぁ、
感じが悪いよりいいか?
そう思っていた香織に
すぐさま克子が近づく。
目的は香織ではなく、
香織が抱いている小次郎くんだ。
克子
「うわーー!
小次郎ちゃん!!
ばーばよーー!!
こっちにおいでー!!」
想像していた通り
すぐに小次郎くんを
抱っこしたがった。
それからお参り中も
克子は小次郎くんを
ひたすら抱っこしていたが
その時。
小次郎くん
「ふんぎゃー。
はんぎゃー!」
小次郎くんが
急に泣き始めた。
ってまぁ、
赤ちゃんだからね
泣くよね。
すると
克子
「香織さん、
ちゃんとおっぱいあげてきた?
足りないんじゃないの?
ちゃんと母乳出てる?」
香織
「はい、来る直前にあげました。
もしかしたらオムツが
濡れてるのかもしれないですし
お腹いっぱいで
眠いのかもしれません。」
そう言って香織は
オムツを確かめたが
どうも濡れていないようだ。
その間も小次郎くんは
一生懸命泣いているが
新生児が泣くのは
当たり前だ。
克子
「おかしいわねぇ。
うちに子供たちの時は
すぐに
泣き止んでたけどね。」
は。
はい?
お義母様、
遠い過去のお記憶を
どこかに置いてこられましたか?
どこの世界に
毎回すぐ泣き止む新生児が
いらっしゃると言うのですか。
すると
京子ちゃん
「いやお母さん、
私たちがすぐ泣き止んでたって
赤ちゃんの時でしょ?
いや別に、
私もその当時の記憶なんかないけど
そんなわけないじゃん!(笑)」
あぁ、京子ちゃんを
連れてきてよかった。
克子
「だけどおっぱいでもない
おしっこでもない。
こうして
抱っこしてても寝ないなら
原因がわからないじゃないの。」
はぁ。
たったここまでの流れで
香織はもう疲れてきた。
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
シーズン10 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」