主人公 香織:パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚した。
それから5年、香織は不育症と義母の言動に悩まされていた。
一郎:長男で次郎の兄 35歳 / 次郎:次男で香織の夫 33歳
京子ちゃん:3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
克子:夫の母、つまり義母。
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一郎さんの婚約者となる
麗子さんと初顔合わせの日。
まず年齢と職業を聞いて
会いもしないで
反対しまくっていた義母の克子は
麗子さんのお父様が
開業医と聞いて
漫画かと思うくらいの
掌返しを見せた。
私の義母はこんなに
品も節操もない人だったのか?
香織はなんだかがっかりした。
今後出産を望んでいる香織は
なんだかんだ言って
自分が親の立場となったら
息子が生まれた時は
息子の将来が心配な母親の気持ちは
わかるような気もしたし
長年この家を守ってきたのだ。
行末を案じるのも無理はない。
そう思っていた。
しかし…
この変わりよう。
克子
「それはまぁ、
お父様もお兄様も
お医者様のご一家となると
麗子さんもきっと
頭の良い方なんでしょうね。
お母さまも麗子さんも
ご自身の力で経営をなさるなんて
素晴らしいご一家ね。」
キラキラした顔つきで
褒めまくっている。
麗子さん
「いえ、兄は非常に優秀ですが
私は全然です。」
克子
「そんなご謙遜を。
だって小田切病院といったら
この地域では本当に
評判がよろしいじゃないですか。
そちらの病院に
お母さまは関わって
いらっしゃらないんですか?」
麗子さん
「父は医者なので
経営という点では疎くて
やはり数字の面では
母がかなり関わってますね。
ただ、父が数字に疎いから
利益ばかりの
医療を求めないという点では
母とバランスが取れていると
娘ながらに思います。」
克子
「あらあら。
じゃあぜひお母さまには
うちの経営についても
ちょっとご相談させていただいて
アドバイスを
お聞かせ願いたいくらいね。
ねぇ、一郎。」
一郎
「え?いや・・・
だからいいよ。
今、店の話は。」
克子
「いいじゃないのよ。
あ、でも麗子さん。
もし一郎と麗子さんの間に
男の子が生まれたら
医者として育てたいのかしら?」
麗子さん
「…あ、いえ。
うちには兄がおりますので
そこはわかりません…
私は…」
京子ちゃん
「もうお母さん、
それより今日はせっかく
兄さんが麗子さんのために
仕込んだ料理があるんだから
それを食べようよ!
もう私、お腹空いた!」
克子
「え?あぁそうねぇ。
じゃあ香織さん、
一郎と一緒に準備よろしくね。」
麗子さん
「あ!私もお手伝いします!」
そこで香織さんが
(いえ、麗子さんは
お客様なので
座っていてください!)
と言いかけた時
克子
「あら、いいわね。
女性の人手が増えて!
京子も手伝いなさい。」
麗子さんの申し出を
しっかり受け入れた。
一体この先、この後継問題
どうなることやら・・・
そんなこんなで
明日はこの日からはや、
1ヶ月後のお話に。
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
シーズン10 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」