主人公 香織：パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚した。
それから5年、香織は不育症と義母の言動に悩まされていた。
一郎：長男で次郎の兄 35歳 / 次郎：次男で香織の夫 33歳
京子ちゃん：3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
克子：夫の母、つまり義母。
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義母の克子は
何が何でも跡取りを、と
そう思っているようだが
せっかく
後を継いでくれるという
長男の縁談に
口を挟みまくっている。
香織
「お義母さん、
どちらにしても一度
一郎さんの彼女と
お会いになってみたら
どうでしょうか。
そうじゃないと一郎さん
本当にこの家を
出て行ってしまいますよ。」
克子
「そんな、あの子がそんな
大それたことが
出来るわけないじゃないの。
何が何でも結婚したくて
駄々をこねてるだけですよ。」
なるほどね。
克子が思ったより
動じてなかったのは
そんな風に思っていたからか。
香織
「でも・・・
会社の経営をされてるなんて
それだけ手腕が
あるということですよね。
そういう方なら今後
一郎さんは職人として
仕事に専念できて
ここの経営のことは
ちゃんと彼女が
考えてくださるんでは…」
克子
「…まぁ、そりゃあ
一郎は欲がなくて
そういうことに
疎いから…」
経営とか、
口から出まかせに
なんだか勝手なことを
言ってしまったような気もするが
それよりせっかく
一郎さんに
好きな人が出来たのだから
このことで
別れて欲しくはなかった。
◆
それから何やかんやで
克子はなんと
一郎さんの恋人に
会うことになった。
それはどうやら
香織の説得とかではなく
お義父さんの要望が
強かったらしく
あれから一郎さんは
本当に両親と口をきかずで
このままでは本当に
出てゆくという気迫が
感じられたそうだ。
流石の克子も根負けし
お義父さんからの提案で
まずは気軽に自宅で
会ってみようという
流れになったらしかった。
お義父さんだって
代々守ってきたこの家の味を
途絶えさせたくない気持ちは
人一倍強いのだ。
◆
そして、初顔合わせの日
次郎くんと香織さんも
またまた、
同席することになった。
（香織えらいなぁ。）
ピンポーン。
玄関のチャイムが鳴る。
なんだか香織まで
ドキドキしていた。
香織
「はーい。」
玄関まで
皆が出迎える。
一郎さんの後ろから
彼女が顔を出した。
彼女
「始めまして。
麗子と申します。」
わ。
一郎さんの彼女は、
思っていた以上に
綺麗な人だった。
36歳と聞いていたが
年齢より若く見えるし
かといって
キャピキャピしているわけじゃない。
ナチュラルなメイクと
艶のある黒髪。
膝丈で落ち着いた色合いの
ワンピースが似合っていて
実家へご挨拶する女性の
第一印象として
100点満点だと思った。
香織
（一郎さん…やるなぁ。
こんな人と
いつの間に知り合ってたんだ…）
一郎さん
「じゃあ、上がってよ。」
麗子さん
「はい、お邪魔します。
…うぁ…
広いお家ですね…」
それから
義両親の向かい側には
一郎さんと麗子さんが座り
その周辺に
次郎くんと香織、
そしてやっぱり京子ちゃんが並び
初顔合わせとなった。
そしてここでも例に漏れず
克子劇場が、炸裂する。
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン６ みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン７ 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
シーズン10 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」
