主人公 香織:パンダの中学時代からの友人。
27歳の時、老舗割烹料理屋の次男である次郎と結婚した。
それから5年、香織は不育症と義母の言動に悩まされていた。
一郎:長男で次郎の兄 / 次郎:次男で香織の夫
京子ちゃん:3人兄弟の末っ子。香織ちゃんの理解者でもある。
克子:夫の母、つまり義母
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義母の、
孫に対する考え方がわかり
香織はもう今後
もし妊娠が分かったとしても、
義母にはギリギリまで
伝えることはないと思った。
◆
私
「なるほどね。
結婚2年目ですでに
そんなことがあったんだ。」
香織
「うん。なんかその時は
次男の嫁とはいえ
やっぱり老舗のお店だから
その習わしとかは
大事にしたいって
思ってたんだけどね…
そこを大事にしすぎてるのか
とにかくお義母さんは
跡取りにこだわってて…」
私
「やっぱり今時、
そういう家ってまだあるんだ…」
香織
「ね。まさか私が
そういう家に嫁ぐなんてね。
長男の嫁には20代をって
そう言われた時、
あぁ・・
なんかやっぱり結局
お世継ぎのために必要なのは
若い子か、って
ガーンって思っちゃった。」
私
「なんか勝手に私も
フラれたみたいな気分なんだけど。
そもそも30代女は、
その主戦場にも
上がってくるなって
言われてるみたいでさ。」
香織
「うん。私だってさ、
跡取りとかそういうの関係なく
とにかく次郎くんとの間に
赤ちゃん欲しいよ。
だけど…
だけど、
育ってくれないんだもん…
なんでだろうね。
一体なにが悪いんだろうね。
あ、ごめんまた
話戻しちゃって。」
私
「そんな、言いなよ言いなよ。
しんみりしたって
泣いたっていいじゃん。
私じゃあなんのアドバイスも
思い浮かばないけど。」
なんだか自分が無力で
ウルウルしてきた。
香織
「2回目に
妊娠が分かったときはね
今から1年と少し前で
次郎くんと
私のお母さんに以外
本当に誰にも言わなかった。
ちゃんと育ってくれるのか
怖かったし
お義母さんからの
強い期待という圧に
耐えられる気もしなかった。」
私
「うん、それで
仕事はしてたの?」
香織
「してた。
その時期あんまり
ハードな仕事じゃなかったし
家では次郎くんも
かなり手伝ってくれてたしね。」
私
「そっか…それで、
お店の方の手伝いは?」
香織
「うん、それもしてた。」
私
「そっちの方が
心配なんだけど。」
香織
「うん。それね
次郎くんにも言われた。
打ち明けないと
なにも知らない母さんが
家の仕事頼んできちゃうから
流石に話した方がいいよって。
でもどうしても
言いたくなくて…
ただでさえ
ナイーブになってる時に、
そこになんか
嫌味でも言われたら
とか思っちゃってさ。」
私
「確かに…そうだね。
それもわかる気がする。」
香織
「だからせめて
安定期に入るまではとか
安定期に入ってからも
ちょっと
お腹が目立つまではとか
なにも言わずに手伝ってた。
でもやっぱりそういう時に
お義母さんが言うの。」
私
「なんて?」
香織
「(香織さん、そろそろ
過去のことなんて
くよくよ悩んでないで
私たちに孫の顔を
見せてくれないかしら。
次郎からは香織さんの
仕事が忙しいって聞いたけど
お勤めなんて
いつ辞めたっていいでしょ?
次郎の収入で
暮らしていけるんだし。)
って。」
私
「…なんか、
突っ込むとこしかない
発言だね…」
香織
「ホントに…」
香織は、
深いため息をついていた。
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towerの商品ってスタイリッシュでいいですよね。
ポリ袋エコホルダーは、我が家では食卓で、チビパンダの
食べこぼしやウェットティッシュなどのゴミを入れて
すっきりした食卓になりました^^
いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
シーズン10 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性は。」