主人公…百合子ちゃん 37歳
私が20代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。マメで優しく束縛激しめ。
しかしその実態は、奥さんがいる中で
2年も百合子ちゃんを騙しているとんでもない男だった。
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ブッキーくんは本当に
穏やかな人だった。
そして百合子ちゃんと
結婚前提にお付き合いをしたいと
静かな告白をしてくれた。
誰かを信用したい。
愛し愛されたい。
すぐにそう出来たなら
どれほど良いだろう。
だけど、
やはり追った傷は深すぎて
今すぐには付き合えないと
戸惑う百合子ちゃんを
ブッキーくんはただただ
見守ってくれるようになった。
無理に押し切らない性格や
話の節々に
知性と品が感じられる彼に
百合子ちゃんは次第に
尊敬の念すら
感じるようになっていた。
◆
そんな日々を過ごしながら
今年の春、百合子ちゃんから私に
電話があった。
最初は
ブッキーくんについて
私の方から色々聞いていたが
次第に話題は
過去の話になった。
百合子ちゃん
「ねぇパンダちゃん。
私ね、1年前にパンダちゃんから
このブログを教えてもらって
それから毎日、
欠かさず読んできてたの。」
私
「え?毎日欠かさず?
それはありがとう。」
百合子ちゃん
「うん。
私、特にシーズン2の
武田さんの話…
武田さんは
彼が既婚者って知らなくて
そんな相手との間に
赤ちゃんまで出来て…
結果的には良かったけど
当時はどんな辛い
思いだったんだろうって…
そんなことを想像したら
ほんと泣けてきて…」
私
「…そうだね、
あれは酷かった…」
百合子ちゃん
「こんなこと言ったら
怒られるかもしれないけど…」
その後のエピソードは全部
不倫をされた側の
立場の女性達だったけど
私はどの話も全部
感情移入して読んだよ。
私
「どうして
怒られるって思うの?」
百合子ちゃん
「だって…やっぱり私って
嘘をつかれたという意味では
被害者ではあると言いたいけど
世間から見れば不倫女でしょ…
だから誰にも話せず、
ずっと闇の中にいたの。」
私
「……」
百合子ちゃん
「だけど…
不思議に思われるかもしれないけど、
私は奥様側の気持ちに
すごく共感できて…
実はその当時ねたくさんのブログを
読み漁ってたよ。
その気持ちわかる…
私も一緒、辛いよね…
でもその人、サイコパスだから
一刻も早く離れて!
とか心で叫んでた。
でも私は
サレ妻側ではないから、
そこに何かコメントしたり、
答えを求めるようなことは
絶対に、出来なかった。
しちゃいけないんだと
思ってた…」
私は、百合子ちゃんからの
最初の打ち明け話の時
真っ暗なトンネルの中にいた
百合子ちゃんの心に
本当の意味でちゃんと
寄り添えていたのだろうか。
なんだか急にそんなことを思って、
切なくなった。
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最近真面目に、お味噌汁を作っています。
(前からがんばれ。)
お味噌の味の違いとか、あまりわからなかったのですが、
濃厚なお味で、お味噌汁はもちろん
おにぎりにしたら、チビパンダが
ものっすごく食べてくれます!!!
いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」