主人公…百合子ちゃん 37歳
私が２０代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。マメで優しく束縛激しめ。
しかしその実態は、奥さんがいる中で
2年も百合子ちゃんを騙しているとんでもない男だった。
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アプリを再開し
出会った男性は、
これまで付き合ってきた人とは、
全く別のタイプだった。
しかし結婚歴はなく、
百合子ちゃんとも同年代。
何よりまず、
一番いいなと思えたのは
オンライン上で
紹介したうさこを見た途端
目尻をげて
可愛い、可愛いと言って
喜んでくれたところ。
お堅い仕事で、
安定的な収入もある。
私はこの時期百合子ちゃんから
ブッキーくんの話を聞いて
むしろ百合子ちゃんに合うのは、
本来こういう人なんではないかと
思っていた。
百合子ちゃんは
良い家柄のお嬢さんだ。
だからこそ、
ちょっと影があったり
危ない人に惹かれてしまう
そんな気持ちもわかるが
やはり結婚となると、
親も友達も見えてこないような
そんな人とは難しい。
とはいえ百合子ちゃんは
ブッキーくんに限らず
すぐに急に
誰かを好きになることは出来ず
暇つぶしのように
アプリを開いて眺めていた。
百合子ちゃん
「…あれ？」
ある日から急に、
名無しで毎日
百合子ちゃんのプロフィールに
足跡がつくようになった。
すぐに、
サイコパス男だとわかったが
怖くはなかった。
しばらく放置しておくと
サイコパス男からLINEがきた。
わざわざ百合子ちゃんの
サイト上のプロフィールを
スクショで添付したりして。
サイコパス男元くん
「もう、
新しい男探ししとるんやな。
やり直すことも
考えたけど
もう連絡しないから。
新しい人と
幸せになってください。」
WHY？
なぜチミが、
上から目線なのですか？
っていうか、まぁ。
ね。
やっぱりこの男の思考は
こんなものなのだけど。
百合子ちゃん
「そっちこそ
このアプリを開くには
登録が必要なんだから
新しい人探してるんでしょ？」
サイコパス男元くん
「いや、やってるかどうか
確認するために登録しただけで
俺は別に、探してないで。
他に男探しとるやつに
興味なんかないけどな。
もう俺からは
連絡しないから。」
周りから見たら、
こんな男はただのホラーだが
それでもやはり
当時の百合子ちゃんは
暗い闇の中にいる真っ最中で
（やり直したいの…？）
とも思ってしまった。
今になって私が思うのは
この頃百合子ちゃんが
彼のLINEをまだ
ブロック出来ていなかったのは
やはり百合子ちゃんの中では
ハッキリとした終わりは
まだ出来ていなかったのでは
ないだろうか。
だってあんなに
好きになった人。
一番愛した人は
一番自分を傷つける人。
そんなことわかっていても
心のどこかが
うまくコントロール出来ないのだ。
百合子ちゃんは瞬間的に
彼の世界に
引きずり込まれそうだった。
だけど
百合子ちゃんは
行かなかった。
連絡しなかった。
このやりとりが
百合子ちゃんとサイコパス男の
本当の意味での
最後のラリーとなり、
百合子ちゃんは
ブッキーくんと
会ってみることにした。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン６ みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン７ 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」