主人公…百合子ちゃん 37歳
私が20代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。マメで優しく束縛激しめ。
しかしその実態は、奥さんがいる中で
2年も百合子ちゃんを騙しているとんでもない男だった。
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自ら誤爆をして
自ら別れを切り出して
脅迫だ、弁護士だと
1人で言い始めた彼。
え!!!
いいの?!
とかここで
言えるはずもなく
この頃の百合子ちゃんはまだ
そこまで
思考が追いついていない。
とはいえ、
っていうかあなた、
何の勝算があって
そんなこと言ってるの?
と思いながら、
この男がもちろん弁護士など
つけられるわけないことは
よく分かっていた。
百合子ちゃん
「分かった。
じゃあそうする。」
泣きついたり
すがり付いたりなど
したくはない。
それから一旦LINEは
返ってこなくなった。
百合子ちゃんはこの時
考えていた。
もし本当にこの男が
自分と別れたいならなぜ
「好きな人が出来たから
別れたい」
とハッキリ言わないのか。
裏切りながら傷つけて
嘘を重ね続けてまで
同棲をする意味などあったのか。
もうここまで来ると
笑えてきた。
2年間ずっと
ボロを出さなかった人とは
思えないほどのお粗末さ。
この人はきっとこの先も
ずっと嘘をつき続けていく
そんな人生なんだろう。
そしてその嘘が
バレそうになると逆ギレをして。
そもそも彼は
変わる気もないのだろう。
もういい。疲れた。。
何があっても
二人で乗り越えて行こう。
そう思っていたのは
自分だけだった。
今まで一生懸命信じて、
理不尽なモラハラにも堪えて、
彼のために
毎日遅い時間にごはんを作って、
アイロンをかけて
だけどその間に彼は
他の女性に恋をしている。
恋というよりもうこれは、
病的なまでの
ゲームなのだろうか。
虚しい。
二人でいても虚しいなんて、
もう一緒にいる
意味なんてない。
新しい家を見つけたら
ウサコと一緒に出て行こう。
彼が帰ってきたら本当に今日は
別れ話をしよう。
これまではこんな時、
親や友人になんて言おう
そんなことが頭をよぎっていた。
だけど今回はもう
そんなこと考えられなかった。
もう限界だ。。
そう思いながら
夜を迎えた。
もしかしたら今日彼は、
かなり遅く返ってくるか
なんならもう
帰ってこないかもしれない。
帰ったとしても
いきなり逆ギレして
暴れるかもしれない。
もはやそれはそれで
もっと別れる口実が出来る。
そんなことも頭をよぎったが
彼はいつもより
早く帰ってきた。
神妙な面持ちで。
サイコパス男元くん
「百合子・・
今日のことは俺が悪かった。
風俗嬢の連絡先は消したから
もう絶対に連絡はしない。
別れたいって言ったんも嘘や…
俺はお前と別れたくない。
だって結婚考えてるんやから。」
この男は帰るなりそう言って
百合子ちゃんを
リビングのソファーに座らせた。
百合子ちゃん
「……。」
サイコパス男元くん
「それでな、
お前におりいって
お願いがあるんや…」
嫌な予感しかなかった。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」