主人公…百合子ちゃん 37歳
私が２０代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。マメで優しく束縛激しめ。
しかしその実態は、奥さんがいる中で
2年も百合子ちゃんを騙しているとんでもない男だった。
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百合子ちゃんはその後も
彼の微妙な変化を感じつつも
それでもやはり
百合子ちゃんが連絡さえすれば
彼は怒らず、
遅くても家で夕飯は必ず食べるので
一見落ち着いた
同棲生活を送っていたような
そんな感じで過ぎていた。
そんな頃。
私
「百合子ちゃぁぁぁぁん！
久しぶりーー！！
新居見にきたよー！！！」
百合子ちゃんの退院以来
久々の再会だった。
それまでのことを
なーんにも知らない私は
ただただ無邪気に嬉しくって、
いえーいみたいなノリで
玄関口で、
テンション上がり気味だった。
新居には
百合子ちゃんが呼んでくれた。
百合子ちゃん
「パンダちゃーーん！！
会いたかったよ！！
入院の後、
本当に色々あってバタバタしてて
全然連絡してなくてごめんね。」
百合子ちゃんが、
元気そうな様子で
玄関まで出迎えてくれて
それからリビングに
案内してくれた。
私
「そんなの全然大丈夫だよー。
それより、
体は大丈夫なの？」
百合子ちゃん
「うん、おかげさまで！
奇跡的に元に戻ったよ。
入院中はずっと
心配かけてごめんね。」
入院時は本当に
体重も減って大変そうだったので
その時に比べて
元気そうに見えた。
私
「うわ～、いいお部屋だね！
景色もいいし！
いよいよ結婚に向けて
動き出したんだね！」
百合子ちゃん
「うん、そうだね。。」
この時一瞬
確かに今思えば
ハッピーな声ではなかった。
彼と会った頃に
嬉しそうに彼の話をしていた
弾けるような笑顔の
百合子ちゃんではなかった。
私
「んぎゃーー！！！
可愛いっ！このコ？？
新しい家族っていうのは。」
綺麗なリビングに置かれた
ケージの中にいたのは
小さくて真っ白な
ウサギの赤ちゃんだった。
百合子ちゃん
「うん。ウサコちゃん。
まだ2ヶ月だから赤ちゃんでね。
もうほんっとうに可愛いの。」
私
「そっかぁ。
私ウサギちゃんって
飼ったことないんだけど
いいね！こんなに可愛いんだ。」
ひと目見た瞬間に、
メロメロになる可愛さだった。
それは、
遡ること1ヶ月前。
まだこの男の
帰りが遅くなる前。
百合子ちゃんたちが同棲して
2ヶ月が経った頃
突然、宇宙人男元くんが
ペットを飼いたいと
言い出したらしい。
私
「ちなみにだけど
百合子ちゃんって
ウサギ飼ったことあったっけ？」
可愛いウサコちゃんを前に
私は何気ない質問をした。
すると百合子ちゃんが
少し困った顔で言った。
百合子ちゃん
「ううん、初めて…
それがさ、ある日突然
休みの日に、
ペット用のケージが届いたの。」
私は頭に
はてなマークが浮かんだ。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン６ みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン７ 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。
シーズン9 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」