主人公…百合子ちゃん 37歳
私が20代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。マメで優しく束縛激しめ。
しかしその実態は、奥さんがいる中で
2年も百合子ちゃんを騙しているとんでもない男だった。
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既婚者男元くんは
百合子ちゃんの毎日の問い詰めにも
めげる事はなく
何でも正直に話していた。
と、
百合子ちゃんは
言っている。
(やっぱり私は信じてない。)
きっと
この時の百合子ちゃんは
それでも彼を信じたかった。
だけど、信じたいが
怒りがおさまる事は無く
かなり汚い言葉で
彼の今までの言動を繰り返し問い詰め、
ひたすら彼に責めた。
ここまでに
2人は直接会う事は無く
毎日毎晩、電話を続けた。
既婚者男元くん
「ごめんなさい。
ほんまにごめん。
もう本当に
気がおかしくなりそうや。
許してください。
もう食べたものも喉を通らない。
苦しいんや。」
そう言われて
百合子ちゃんは彼が
憎らしくもあった。
そう簡単に、
楽させてたまるか!
という気持ちも湧いた。
百合子ちゃん
「気がおかしくなりそう?
いや、それ
こっちの
セリフだから!
私だってこの一週間、
食事も喉を通らないし、
眠れないし、体調だって
頭だっておかしくなってる!
だけど笑って仕事して
誰にも知られないように
いつも通り過ごしてるの!」
既婚者元くん
「ごめん、ほんまに!」
百合子ちゃん
「100歩譲って
きちんと離婚して
ケジメをつけたから
って、その段階で
私に話しをしてくれていたなら
ショックはあれどまだ分かる。
だけど今回、
奥さんがいる段階で話したのは
ただ自分が
楽になりたかったからだよね?
人を騙して傷つけて、
自分だけ楽になろうなんて
虫が良すぎるよ!」
既婚者元くん
「そうやな…そうだよな…」
百合子ちゃん
「なんで両親にあんな
平気な顔して
挨拶なんか出来たの?
その神経が全くわからない!
父も母も
あんなに喜んでたんだよ!
ひどすぎる!
あなたはわたしだけじゃなく、
奥さんも両親も騙した。
苦しいなんていう資格は
絶対にないの!!」
既婚者元くん
「はい…」
百合子ちゃん
「もし本当に元くんが突然
離婚を告げたのだとしたら
たぶん、奥さんも同じだから。
あなただけが
最初から真実を知り、
二人とも騙してきたんだから、
苦しいなんて言う資格ないでしょ。
元くんは今、
一体何が苦しいの?
何がごめんなさいなの?
自分で勝手に
嘘ついてたんでしょ?」
既婚者元くん
「だから…嘘をついて
百合子を傷つけてた事。
百合子に会えない事。
それがほんまに苦しい。
会いたい…
どうしても会いたい…」
この男はどうやったって
自分から身を引くことなど
絶対にないのだ。
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。