主人公…百合子ちゃん 37歳
私が20代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。
マメで優しく束縛激しめ。しかしその実態は…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2年間の付き合いを経て
本当に真剣に
愛し合える人が現れて
30代後半に差し掛かり
その人とついに、
結婚を見据えた同棲まで
こぎつけた。
百合子ちゃんの両親や
男友達にまで挨拶をしてくれて
来週にはやっと
元くんの弟さんにも
ご挨拶が出来る!
百合子ちゃんは
そう信じていた。
信じていたのに!
プロポーズかと思い
高揚した気持ちで
深呼吸をして開いた手紙で
奈落の底に落とされた。
元くんの手紙
「俺は一つだけ百合子に大きな
嘘をついていました。
それは
俺には
妻がいます。」
え?
は?
え?
あ?
何、今、何が起こったの?
百合子ちゃんには一瞬
読んでいる手紙も頭も
真っ白になった気がした。
驚きすぎて、
なんかぼんやり
百合子ちゃんは思った。
あ。
あぁなるほどね。
これは
素人を騙すタイプの
ドッキリなのね。
元くんは
サプライズでプロポーズするって
前に言ってたしね。
そうそう、ってことは
これはテレビの企画かな。
一旦下げて、
持ち上げる的なね。
で、カメラはどこかな?
隠しカメラがあったんなら
こんな部屋着で大丈夫かな。
もう大丈夫よ。
出てきていーよ。
ドッキリでーす。
そう言って
おっきな看板持った人
現れろー。
ってね。
まぁね。
そんなわけ
ないよね。
は?
そんなわけないの?
でも待って。
だってこの2年間、
大事な日には旅行もしてたし
休みの日は全て一緒に過ごした。
一緒にいる時間に
誰かから電話がかかっているような
そんな気配もなかった。
家に行けないのは
おかしいなとは思ってたけど
それにしても
行動全てが自由すぎない?
え?どれが嘘?
っていうかどれが本当?
え?この男何?
サイコパス?
頭おかしいの?
バカなの?
(上の4行はパンダの気持ち。)
百合子ちゃんは半分
パニックになりながら、
震える手で続きを読んだ。
元くんの手紙
「俺には今、別れたくても
別れられずにいる妻がいます。
一緒に住んでいるのは
弟じゃない。
だから来週うちには
百合子を呼ぶことはできません。
本当にごめん。」
は?
いや本当に
は?
しか言えないよ。
この先の展開。
◆◆
※ちなみにパンダは、ここの話に辿り着くまでに
書いている途中に毎回400回くらい
途中突っ込みまくりたかったし
叫び倒したかったし
往復ビンタしたかったし
でもそんなことしながら書いたら
永遠に結末に辿り着かなそうだったので
半ばノンストップで、
百合子ちゃんから聞いていた事を
一気に書いてまいりました。
この先は若干パンダの雄叫びが増える展開に
なったりならなかったりしますし
百合子ちゃんに変わり
ぼーぼー吠えがちな文章になりますが、
お許しください。
ーーーーーーーーーーー
いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。