主人公…百合子ちゃん 37歳

私が20代の時に知り合った2歳年上の先輩。

高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。

この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。

色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…

 

彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。

身長178㎝のイケメン関西人。バツイチ子供無し。

マメで一途で最高の人に出会ったと思った矢先

彼の激しい束縛癖が露呈し始めて…

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同棲に向けて

ひとまずは今、元くんが

弟と2人で住んでいる家に

入れ替わりで住みたいと

提案したのは

百合子ちゃんの方からだった。

 

 

これまでのらりくらりと

避けられてきたけれど

 

その弟さんが都内にいる間に、

一旦ご挨拶がしたいと言ったら

ついに会ってもいいと

弟さんの方が

承諾してくれたという。

 

 

 

 

あぁ良かった。

 

 

やっと開かずの扉が開いて

またここも一歩、

先に進めそうだ。

 

 

 

そんなこんなで

弟くんとの顔合わせの日程は

月末に決まった。

 

 

 

ここにきてようやく色々と

進み始めた日々に

幸せを噛み締めていたそんなある日。

 

 

 

いつものように

仕事帰りに食事デートの待ち合わせ。

 

 

 

ただ、その待ち合わせ場所に

歩いてやってきた元くんの顔が

明らかに浮かない様子。

 

 

 

百合子ちゃん

「どうしたの?

 今日なんか変じゃない?

 深刻な顔して、何かあった?」

 

 

 

元くん
「あっ、いや、そんな顔してたか?

 ごめん、大丈夫や。

 

 よし、めし食いに行こう!

 今日はどこがええかな。」



それから歩いて

レストランに向かう途中も

到着してからも

やはり、何か様子がおかしい。

 

 

 

百合子ちゃん

「ねぇ、今日会社で

 なんかあったの?

 

 もしトラブルとかなら

 話聞くよ…」

 

 

 

 

そう言うと元くんは

しばらく黙り込んでしまったが

少し時間をおいて

突然ポツリポツリと話し始めた。




元くん
「あのさ、、俺、

 今からこんな話したら

 百合子に嫌われるかもしれん。

 

 でも俺は、百合子と結婚したいから、

 ちゃんと自分のこと…

 

 話さないとなって

 思ってるんや…。けど…」

 


百合子ちゃん
「え、どうしたの?

 

 そんなこと言われたら

 気になっちゃうじゃん。

 

 ちゃんと話してよ。」



元くん
「あぁ…うん…

 

 あんな、、」

 

 

 

元くんは躊躇いながらも

話を始めた。

 

 

 

元くん

「前に俺が中学生の頃、

 おとんが女作って

 蒸発したって言ったやん。」

 

 

 

百合子ちゃん

「うん、確かそれ、

 去年の年明けに聞いたよね。」

 

 

 

元くん

「そう…

 

 

 それで実は…

 今も俺だけには定期的に

 おとんから連絡があるんよ。」




百合子ちゃん
「え、そうなの?

 

 それって、いいの?

 元くんは受け入れてるの?」



元くん
「うーん、まぁそれは…

 俺も昔は嫌やったけどな。

 

 

 でも自分もこの歳になって

 …やっぱりおとんも

 家族やからなって思って…

 

 それでそのことおかんも弟にも

 ナイショにしてるから

 誰も知らんけどな。

 

 俺には連絡がたまにくる。」

 

 

 

 

百合子ちゃん

「そうだったんだ…

 

 そんなことこれまで

 全然知らなかった…」

 

 

 

元くん

「いや、頻度は少ないし

 こんな話されても

 困るやろうと思って。


 それでな、俺、おかんには

 再婚反対されてるやん。」

 

 

 

百合子ちゃん

「そうだね。」

 

 

そうだけど、

あれからもう1年経ってるんだから

ちゃんと説得してよ、

 

とも思っている。

 

 

 

 

元くん

「だけどやっぱり誰か身内には

 認めて欲しかったからな

 

 最近おとんから連絡が来た時

 一応…

 結婚したい人がいる

 って話をしたんよ。」



百合子ちゃん
「えっ、え。そしたら?」



元くん
「ええやん、

 

 もうすぐ40なんやし、

 良かったな

 

 って言われた。」

 

 

 

 

百合子ちゃん

「そうなの??

 

 

 あー良かった。

 そういう話なら嬉しい!」

 

 

 

 

喜ぶ百合子ちゃんの表情とは裏腹に

元くんの顔は

どんよりしたままだった。

 

 

 

 

 

 

 

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これまでのシリーズはこちら。

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

シーズン8 青木の芝生  男友達の告白。