主人公…百合子ちゃん 37歳
私が２０代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。バツイチ子供無し。
マメで一途で最高の人に出会ったと思った矢先
彼の激しい束縛癖が露呈し始めて…
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医師から病名を告げられ
この先が見えないまま
病室に戻った百合子ちゃん。
そこには元くんと
慌てて駆けつけてくれた
ご両親が待っていた。
百合子ちゃんの母
「百合子ちゃん、大丈夫？」
百合子ちゃん
「うん…」
この場でどう言えばいいか
わからないまま
戸惑っている百合子ちゃんに
母親が優しく声をかけた。
百合子ちゃんの母
「緊急入院だって
連絡があった時は
本当にびっくりしたけど、
てっきりあなたが
一人で倒れたと思っていたから
もう心配で心配で…
だけどそれがまさかこんな、
こんなに
素敵な人がいたなんて。
こんな時だけど、
すっごくホッとしたわ。」
◆
百合子ちゃんのいない病室。
元くんは百合子ちゃんが心配で
なかなか帰れずにいた。
そこへ
百合子ちゃんの母親
「あれ、ここは…」
元くん
「あ、そうです。
百合子さんのお部屋です。」
娘の病室にいた男性に
ご両親は一瞬驚いた。
元くん
「驚かせてすみません。
あの、○○と申します。」
元くんは急いで
自分の名刺を差し出した。
百合子ちゃんの母親
「…はい」
元くん
「本来ならばもっと早くに
ご挨拶すべきところでしたが
こういった場で
申し訳ございません。
実は2年前から結婚を前提に
お付き合いさせていただいている
○○と申します。
今、百合子さんは先生から
病状の説明を
受けているところです。」
百合子ちゃんの母親
「あら、そうでしたか。
…百合子にそんな人が…」
元くん
「はい、あの…
ご両親がみえる前に
先に帰っておくべきか
非常に悩んだのですが…
僕も百合子さんのことが
心配で心配で…
実は昨日からの
百合子さんの様子を
知っておりますので
僕からご両親に
お話しさせていただきたくて。」
それから元くんは
百合子ちゃんの状況を詳しく
両親に説明してくれた。
両親は最初こそ驚いたが
元くんの真摯な話ぶりと
こういう時に
娘をしっかりと支えてくれる
大切なパートナーが出来たのかと
むしろ安心したそうだ。
◆
絶望的な気持ちのまま
病室に戻った百合子ちゃんは
母親の安心した顔を見て
少しホッとしたのを覚えている。
しかしそんな気持ちとは裏腹に
翌日から
容態は悪化した。
一昨日まで普通に
仕事や生活をしていたのに
日に日に体力が落ちてゆき
もう自力では歩けなくなった。
（なんで？なんで私
歩けなくなってるの？
なんでこんなに
痛みが増してるの？）
戸惑いと悔しさ、
恐怖と不安。
様々な気持ちが
一気に押し寄せてくる。
看護師
「今日から移動する時は
全て車椅子になります。」
そう言われた時の衝撃は
百合子ちゃんは今でも
忘れられないと言う。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン６ みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン７ 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。