主人公…百合子ちゃん 37歳
私が20代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。バツイチ子供無し。
マメで一途で最高の人に出会ったと思った矢先
彼の激しい束縛癖が露呈し始めて…
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百合子ちゃんと元くんは
付き合ったその年
お互いの誕生日を迎え
年末年始も
旅行をして過ごしたが
年明けの元くんの実家では
結婚を反対されてしまった。
それからなんだかんだで
1年目の記念日も超えて
それでも2・3日に
1度は会う仲で
会うたびにまずは
元くん
「昨日と今日、
男から連絡なかったんか?」
そう聞かれるのが
お約束になっていた。
慣れたけど。
わかってるけど
本当に面倒だった。
百合子ちゃん
「連絡来てないよ。
もうこのくだり
どれだけやったらいいの?
連絡があったら自分から
ちゃんと話すから。」
元くん
「なんでそんなに
連絡が来ないんや?
これだけ連絡ないってことは
もう友達じゃないってことで
連絡先も切れるやろ?」
百合子ちゃん
「いやいや…連絡が来ないのは
私から正直に
彼氏を大事にしたいから
集まりに参加出来ないって
私が言ったからでしょ?
まだ信じられないの?」
面倒だったが、
元くんにとってこれが
百合子ちゃんからの愛情を
確認する手段だったとするなら
百合子ちゃんはそれでも
向き合おうと思っていた。
しかし彼はさらに
エスカレートしてゆく。
当時百合子ちゃんは
女性限定の
シェアマンションに住んでいたが
共同で使うリビングがあったため
そこで同年代の女性と
とても仲良くなっていた。
その年の12月
そのマンションで仲のいい3人と
銀座のお店で
クリスマスディナーを
することになった。
みんな仕事があるので
開始は21時。
しかもその時期は
年末の忙しい時だったので
全員が揃うことができたのは
21時半を過ぎていた。
連絡が遅くなると
元くんがイライラするのが
分かっていたので
少し気になっていたが
シェアハウスの仲間たちは皆
婚活事情について
赤裸々に話し合える仲だったので
元くんの束縛癖も知っていて
時折LINEをしたり
みんなで撮った
写真を送ったりしては
(なんだかんだ言いながら
愛されてるよねー)
なんて言われたりしながら
楽しく過ごしていた。
その日は百合子ちゃんの
誕生日のお祝いが
出来ていなかったからと
みんなから
サプライズケーキが出て来た。
とっても嬉しくって
何より女子飲みは楽しくて
結局お店を出たのは
終電間際の
0時近い時間だった。
だけど帰る家はみんな一緒。
ほろ酔いでいい気分のまま
百合子ちゃんと皆は
帰路についた。
しかし、
自分の部屋に戻り
携帯を開いて
一気に酔いが覚めた。
これから帰るよと伝えてから
1時間も経過していないのに
10件以上のLINE。
元くん
「なんで日付超えてんねん!
女がこんな時間まで
外におるなんて
おかしいやろ!」
同じマンションに住む女性と
女性会を楽しんで
帰って来ただけ。
それなのに
元くんはまたキレていた。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。