主人公…百合子ちゃん 37歳
私が20代の時に知り合った2歳年上の先輩。
高学歴で一流企業に勤める。見た目はとても可愛く歴女。
この度婚活をスタートさせて、素敵な彼氏ができた。
色々あったが、この彼しかいない、と思った矢先…
彼…元くん 37歳 婚活アプリで知り合った。
身長178㎝のイケメン関西人。バツイチ子供無し。
マメで一途で最高の人に出会ったと思った矢先
彼の激しい束縛癖が露呈し始めて…
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新しい年が明けて
百合子ちゃんの彼の元くんは
おばあちゃんの一周忌のために
実家である大阪に一泊で帰った。
彼はその集まりの際に
母親や弟に
百合子ちゃんとの将来について
真剣に打ち明ける予定で
かなり意気込んで
東京から出て行った。
相変わらず元くんは
「今、新幹線に乗った」
「今、実家についた。」
「これから法事が始まる!」
逐一ものすごく
頻繁に連絡をしてくるが
付き合って1年近くが
経とうとしてたこの時はもう
百合子ちゃんも彼のペースに
すっかり慣れていた。
そして夜になり
元くん
「今から宴席になるよ。
その時に話すから
夜遅くなるかもしれないし、
しばらく連絡できないかもしれん。
ごめんな。」
そんなことまで
マメに連絡をくれていた。
元くんからのLINEが来て
すでに6時間近く経過していた。
百合子ちゃん
「…まだ、みんな集まってる?
どんな感じかな…」
邪魔をしてはいけないと思ったけれど
心配になり
百合子ちゃんからつい
連絡してしまった。
すると
元くん
「いや、、
話すことは全部話したんやけど…
おかんが取り乱して
ちょっとヤバくなってしもた。
今日はこれ以上
話し合いは無理そうや…」
百合子ちゃん
「え…」
それから程なくして
すぐに元くんから電話があった。
百合子ちゃん
「大丈夫?お母さん…
取り乱したって、一体…」
元くん
「いや、うーん…俺は
(今、真剣に
付き合ってる子がいるから
その子と結婚したい。
同い年やし、相手は初婚やから
早く結婚してやりたい。
今年中には籍を入れたいから
結婚を認めてください
って言ったんよね。」
百合子ちゃん
「うん、そしたら?」
元くん
「そしたら…
(は?あんた何いうてんの?
最初の結婚すら
まともに出来んかったのに
また結婚したいって
無理に決まってるやろ。
今まで家にも帰ってこんと
急に何言ってんの!
相手のコが同い年やからとか
関係ないやん。
アンタに結婚なんてまだ無理や!)
って…これな
周りの親戚が止めるくらい
喚き散らしながら言われた。
それで親戚に
今日はこれ以上は話しするの
やめときって止められた。」
元くんの声は
かなり落ち込んだ様子だった。
勿論百合子ちゃんも
心底がっかりした。
しかし元くんは、
数年前に離婚の話をして
そこで反対されて以来
ろくに実家に帰っていなかった。
お母さんからしたら
やっと息子が
返ってきたと思ったら
今度は突然結婚の話。
取り乱すほどにというのは
正直わからなかったが
お母さんの身にもなれば
はいそうですか、とは
いかないのかもしれない。
元くん
「でもな、俺は
最終的に親や兄弟と縁を切ってでも
百合子と結婚する覚悟やから。
それくらい、百合子を愛してる。
だけど
それは最終手段よな。
結婚式には絶対に
親にも参列してもらいたいし、
百合子のご両親にも
安心してもらいたいから
家族を説得出来るまで
信じて待ってて。
うちのおかんもきっと
時間掛ければちゃんと
分かってくれると思う…」
百合子ちゃんも彼に
両親や兄弟とは
縁を切って欲しくなかった。
それに家族全員に
ちゃんと祝福されて
結婚したかった。
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。