このお話は、登場人物の名前や年齢
関係性や時系列など、
実際とはあえて異なる部分があります。
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紗子さんは、自身の生い立ちや
職場環境が
市政に関わるものであったことから
悪事を働く大人のせいで
傷ついた子供たちの
現状を目の当たりにし
そんな子供たちを
救済する支援団体を発足させた。
紗子さんは
自らの力で切り開いた。
私
「紗子さんのもとに
相談しにいらっしゃる方は
具体的にどんな悩みで
やってこられるんですか?」
紗子さんはゆっくりと
言葉を選びながら
話してくれた。
紗子さん
「例えばですが
父親の不倫で
夫婦仲が悪化した家族の
お子さんのケースですが
そこのご家庭は
有名企業のトップのお宅でした。
つまりお金なら
余りあるわけです。」
私
「はい…それは
安易なことを言うと
別れてもお金があるのなら
早く離婚して
金銭的なサポートを受けられれば
その後の生活は安泰だと
周りからはそう思われがちな
ケースですよね。」
紗子さん
「そう、そうなんです。
けれどやはり現実的に
不倫が心に与えるダメージって
お金が埋めてくれるわけじゃない。
まさにこのケースはそれで
その後母親、つまり奥さんは
精神的にかなり不安定になり
兄弟姉妹は引き離されて
暮らすようになります。」
私
「…」
紗子さん
「別々で暮らすと、
金銭格差や愛情格差ができます。
子供たちは構って欲しさから
他者を傷つけたり、困らせて
注意をひこうとし始めるんです。
今の話は
たった1つのケースですが
そんな子供たちや母親の
心のケアをしているわけです。」
私
「なるほど・・それは…
ほんっとうに
親の身勝手から引き起こした
負の連鎖以外の
何者でもないですね。」
紗子さん
「まさにそうですね。
愛情不足ってかなりの高確率で
負の連鎖を起こすと
自分の体験+仕事上でも
心底感じています。
それが親たちによる
モラハラなのか、執着なのか、
虐待やネグレクトなのか
はたまた全てか。
悲しいことに
いろんなケースがありますよ。」
私
「なんか…聞いているだけで
胸が苦しくなります…
でもこれが
現実なんですよね。」
紗子さん
「はい、現実です。
私は、やはり負の連鎖は
続く傾向にあるように思います。
だから何度も言ってしまいますが
パンダさんのブログに出てくる
大地くんや他のお子さんが
すくすくと育ってくれた事を読むと
他人事ながら
心から良かったと思うんです。
ミキさんの話も
何度も読み返しました。
ミキさんのケースも
クズなのは父親やその系列で
母親であるミキさんが
思い切って離れてくれたことで
その負の連鎖を
断ち切ってくれたんだなって。」
私
「負の連鎖…
虐待を受けていた子供が
自分の子供にも
そうしてしまうような…
自分は絶対に
親のようにはならないと
そう思いながら…
って言う、それですね…」
紗子さん
「そうです…」
紗子さんのように
過去に傷ついた経験から
自ら立ち上がり
同じように苦しむ人を
助けたいと思ってくれる大人は
沢山いる。
その手の、心の
あったかい人は、
ちゃんといるのだ。
どうかその手が
1人でも多くの子供たちを
見つけて欲しい。
でも本当は、
傷つけられた後の
子供やお母さんたちを
救うこと以前に
そもそもそういった
悪事だったり不倫だったり
大人がこれをやめない限り
私たちがどんなに心を尽くしても
堂々巡り。
政治家さん。
私は別に、何者でもないけれど
子供を守るとか言う前に
傷つけないでよ。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。