このお話は、登場人物の名前や年齢
関係性や時系列など、
実際とはあえて異なる部分があります。
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紗子さんの話を聞きながら
私は次第にこの、
今の時間が、
不倫議員の話はもとより
紗子さんにとっての
浄化作用になればいいと
思い始めていた。
紗子さん
「パンダさんのあのブログを
今まさに物語のように
読んでいる人もいれば、
不倫真っ最中の方も
いると思うんです。
メッセージをしてきた
あの男性のように。
その行いはこういう悲劇を
自分が亡き後まで
引き起こす可能性を
大いに秘めていますよね。」
私
「そうですね。
…まぁそんなことが
わからない人たちが
不倫をするのですが…」
紗子さん
「はい。
だからもし仮にそれが
成敗してスッキリ。
だったとしても、
子供達にはその先に
こなしていかなければならない
辛くてしんどい
日常が待っていると
グレずに幸せになっても
傷は何らかの形で
各々に爪痕を遺すんだと
不倫している人たちに
本当によく知って欲しいです。」
私
「そうですね…
ちなみに紗子さんは
そういった生い立ちの中で
どうやって今のように
正義感の強い人格が
形成されたんですか？」
紗子さん
「私は祖父母が
私を育てた事で
負の連鎖を
断ち切れたと思っています。」
私
「そういえばさっきもそのように
おっしゃってましたけど
おじいちゃんや
おばあちゃんと
一緒に住んでたんですね？」
紗子さん
「はい、親に預けられました。
県外で
両親の住む地域からは
飛行機で移動レベルの距離です。」
私
「…なんでまた
お母さんのご実家に…
ご両親は？」
紗子さん
「あぁ、それは
私元々生まれつき、
心臓が弱かったらしいんです。
それで手術も多かったので
母の実家に
預けられたようです。」
私
「え…？
いや、
そんなご病気があったなら
むしろ母親なら
我が子のそばにずっと…」
紗子さんは黙って
首を横にふった。
紗子さん
「母は当時仕事が忙しいからと
そんな理由で
自分で私を育てることを
放棄しました。」
私
「放棄？
…それって。」
紗子さん
「遠く離れた県外の両親に
まだ赤ちゃんの頃の私を
預けたんです。
今思えば最悪な話ですね。
でも結果的に
私には幸せなことだったんです。
祖父母の暖かい愛情を知らぬまま
実の両親にだけ
育てられる人生だったとしたら
私は今どんな人格になっていたか
想像もつかないんです。」
私
「そう・・なんですか…」
紗子さん
「はい、親代わりが
祖父母で良かったと
今でもはっきり言えます。
母方祖母は昔、
（赤ん坊は、お金を食べて
大きくなるわけじゃない！）
と、よく父母を罵倒したと
母から恨み節を聞きます。
私には厳しく
優しい祖父母でした。
だから私は
ラッキーだったと思っています。
基本は楽天主義に育ちました。」
私
「素敵なおじい様と、
おばあ様だったんですね。」
紗子さん
「そこだけは
本当に救いでした。
きっとこんな風に
親の生き方に苦しめられた子供たちの
背景は皆違うはずなので
物語には
必ずその後があるんだよ、
中にはスッキリさえ出来ないケースも
山のようにあるんだよ
って、不倫者たちに
伝えたいですよ。
まぁここで私が
いくらそれを真面目に叫んでも
届かないどころか
国や、子供達の未来を守るはずの
政治家自身が
不倫し放題なんですからね。」
それからまた紗子さんは
最初の政治家の件に
話を戻した。
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いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン６ みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン７ 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。