このお話は、登場人物の名前や年齢
関係性や時系列など、
実際とはあえて異なる部分があります。
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6年前、
実のお父様が亡くなったことで
腹違いのお姉さんの
存在を知った紗子さん。
私
「それで、、
お相手のお姉さんは
紗子さんの存在を
ご存知だったんですか?」
紗子さん
「あぁ・・それが
知らなかったんです。」
私
「それはまた…」
紗子さん
「ね、姉にとっても心底驚いた
出来事だったと思います。」
でもやっと見つけ出したとき
突然現れた私に
姉はちゃんと向き合ってくれて
色んなことを話せたんです。
というか姉も、
実は苦労を重ねた人生でした。
父が最初に結婚した女も
どうやら毒親だったようで…」
私
「なんとまぁ・・・
…ちょっと失礼な
言い方になってしまいますが
つまり紗子さんのお父さんは
毒親になってしまうような
女性とばかり
付き合ってしまってたんですね…」
紗子さん
「もう、まさにそうです。
一言で言えば父も
自分の母も姉の母も
共依存になるような
相手を好んでいたんです。
子供のことより
恋愛感情が大事というか
お互いに異性として
求めあえる相手じゃないと
ダメだったのかもしれません。」
私
「そんな大人の身勝手に
子供たちが振り回された・・
ということなんですね。」
紗子さん
「そうです。
まぁだからこそ、
姉とは分かり合えることもあって
相続で揉める事なく
姪や甥とも交流出来る関係が
築けました。
私は父似だと言われてましたが
姉の方がより父似でした。
今まで1度も会ったこともなかった姉に
なんだかそこで
DNAを感じました。
ただコレ、
骨肉の争いになる姉だったら
と思うと今でも恐ろしくはなります。
殆どがそうなると
司法書士の先生にも言われました。」
私
「じゃあ…紗子さんは
血の繋がった
お姉さんに出会えたこと
結果的に良かったんですね。」
紗子さん
「はい、そうですね。
姉は父の故郷にいました。
初めて地元から
姉に会いに向かう時、
怖くて泣けましたが、
会ってみると
彼女も毒親に悩まされたせいか
すごくよく出来た姉でした。」
私
「それは本当に、
本当によかった・・」
紗子さん
「ありがとうございます。
姉は俗に言う
「判つき料」も受け取らず
押し付け合いに
なったほどでしたから
だから本来、
私が父から与えられてきた
経済的な恩恵は
姉や姪甥も受けるべきだと
素直に思えました。
が、最終的に
お互い父の
愚痴にはなりましたけどね(笑)」
私
「それでも
その異様なご両親の状況を
話し合える人がいて
良かったなと思います。
ただ…
お父さんが亡くなって
相続問題で忙しくて
泣く暇がなかったとも
おっしゃってましたよね。」
紗子さん
「あぁ、そうですね。」
私
「その後その件で
紗子さんが心から
泣けた時間はあったんですか?」
紗子さん
「あぁ…」
すると紗子さんが
私から少し目を逸らした。
紗子さん
「そうですね、
その件に関しては、
忘れた頃に泣けて
抜け殻のようになった
時期がありましたよ。
実は私の父は
自死を選びました。
精神面の弱さ
異常なほどの寂しがり屋気質が
その選択肢を選びました。
私が泣けたのは、
父を失った悲しみというより
悔しさに近い感情でした。」
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
シーズン7 春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
シーズン8 青木の芝生 男友達の告白。