登場人物 春菜ちゃん・・34歳
絶賛婚活中で、婚活アプリでの出会いは現在3人目。
自分でもこじらせている自覚ありだそうですが
共感してくださる方がいらっしゃったら幸いです。
この後、春菜ちゃんの婚活は、成功したのでしょうか。
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春菜ちゃん
「レーサーさん、
今から、暴露大会しませんか?」
春菜ちゃんは自分でも
くだらない提案だと思ったけれど
こんな子供じみたこと以外
切り出し方がわからなかった。
レーサーさん
「いいですよ。じゃあ
僕から行きますか?」
春菜ちゃん
「お願いします。
あ、幼稚園の頃とか、
そういう昔すぎる話は
無しにしましょうね!」
レーサーさん
「しまった。じゃあどうしよう…
えぇっと、実は…」
春菜ちゃん
「実は・・?」
レーサーさん
「ものすごく大事な試合の日に
自分のコンディションが
あまりにも悪くて…
仮病で出場しなかったことがあります。
最悪の結果を見せるくらいなら
出るのやめようって。
意気地がないですよね。
結構このこと自分でも
引きずってるんですよ・・
って、あれ。
こんなの別に
暴露ってほどじゃないですよね。」
春菜ちゃん
「あ、いえ・・・
それは、大変だったんですね…」
春菜ちゃんは
工藤静香的な位置まで眉毛を下げて
大変ですね感を出してみたが
何も共感できないので
確かにそれが暴露とか言われても
うまく相槌出来ているのか
全くわからなかった。
もちろん聞きたいのは、
そういうのじゃない。
春菜ちゃん
「じゃあ私ですが…
妹がいるのですが
もう数年前にお嫁に行って
子供も生まれていて
姉なのに、先を越されています(笑)
家族構成をちゃんと
話しておきたいと思いました。
あ、私も全然、
暴露じゃないですね。」
家族の話題で攻めてみた。
レーサーさん
「妹さんいるんですか!
僕は兄がいますよ。
っていうか、なんか暴露って
改まって考えると難しいですね。」
春菜ちゃん
「本当、難しいですね。
私は平凡に生きてきたので
全然暴露ってほどの
過去なんてなくて
むしろつまらないですよね。」
レーサーさん
「いや、つまらないわけないですよ。
いいじゃないですか。
そういう方が平和で。」
春菜ちゃん
「…レーサーさんは過去に
平和じゃないこともあったんですか?」
レーサーさん
「…そうですね、人並みに・・
色々ある方、かもしれませんね。
…あぁ、でも…
暴露っていうことなら
僕は春菜さんに一つちゃんと
言っておかなければならないことが
ありました。
最初に言えば良かったんですが
なんかどんどん、
言い出せなくなってしまって…」
春菜ちゃん
「言っておかなければ
ならないこと?」
やっときたかな…
そう思って、春菜ちゃんは
静かに頷いた。
けど。
レーサーさん
「実は僕
結婚してるんです。」
春菜ちゃん
「……え。
…え??」
ふぁい?
今、なんて?
春菜ちゃんは一瞬、耳を疑った。
春菜ちゃん
「え、えっと、あのそれは…
レーサーさんは過去に結婚していて、
現在バツイチとか
そういうことじゃなくて
…今、結婚している・・
ということですか?
レーサーさん
「…そうです・・・
すいません、なんか最初に
ちゃんとお伝えしてなくて…。」
いや、お伝えじゃなくて
それならプロフィールに
ちゃんと書けよ。
っていうか、婚活アプリだぞ。
既婚者はそもそもダメでしょ。
っていうかでもネットの情報では
離婚してるって書いてあったのに
あの情報は、嘘なの?
なんなの?
事前に想像していた答えより
もっとショックな言葉が帰ってきて
春菜ちゃんはしばらく
何も答えられなかった。
上手な活用の仕方は全然わかっていませんが、
登録してくださっている方、ありがとうございます!
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン2 武田さんの芝生
シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

