自分も青木も最低だと言って
泣いているバタコを
青木はどうすることも出来なかった。
コメントでも沢山頂いていたが
この後に及んで青木は
まだ自分を
よく見せようとしているようだ。
バタコは本当に青木が好きで
どうしようもなくて
でも不倫している自分が嫌いで
奥さんやお子さんに対しても
申し訳ない気持ちでいっぱいで
だから目の前にいる
大好きだった人を
大嫌いになろうと
頑張っているというのに。
バタコ
「青木さん。
私の他にもきっと
別の女性がいたと思うけど
その方達にはちゃんと謝ったの？」
青木
「いや・・そうだね
謝って…ないね。」
バタコ
「それは私が奥さんに
バラすとか言ったから？
図星だよね、青木。
バタコ
「じゃあ私があんなこと
言い出さなければこうして
青木さんが謝るようなことは
なかったってわけね。」
青木
「……そう、かもしれない…
ずるいな。
俺は本当にずるい。」
バタコ
「ねぇ、もし私じゃなくて
今青木さんのことを恨んでいたり
実は妊娠した人がいたら
どうするの？
青木さんはこうやって
すまない、すまないって
言ってたらいいんだろうけど
だけどもし私が奥さんなら…
多分自殺する。」
青木
「そんな…やめてよそんな
物騒な話をするのは。」
バタコ
「…青木さん、
ほんとわかってない…
物騒って言うけど
そんな気持ちに追い詰めたるのは
青木さんの行動が原因でしょ？
私何ヶ月か前に思い詰めすぎて
考えたことがあるよ。」
青木
「そんな、
どうしてそんなこと…」
バタコ
「勿論実際にはしてない。
だけど苦しくて苦しくて
不倫してる自分も惨めだし
このままだと将来も不安だし
それなのに青木さんは
いっつも笑って
家族の話を平気でしてて
だから青木さんを傷つけたくて
もし私が死んだら
ここまで追い込んでたこと
わかってくれるかなとか
バカなことばっかり考えた。
自分だってバカなのに。
青木さんがしてることは
そして私がしたことは
人をそこまで
追い詰めてしまうくらいの
最悪のパワーがあるんだよ。」
青木
「…そんな…
そんなこと言わないでよ・・
だってなんでこんな
こんなやつのために
そこまで思い詰めるんだ…
俺なんて、
そんな価値ないだろう？」
バタコ
「それがずるいって言ってるの！
散々思わせぶりして、
奥さんには嘘ついて
だけど追い詰められたら
自分には価値がないと？
振り回したのも
嘘ついたのも青木さんなんだよ！
青木さん、
奥さんが壊れてしまったら
責任取れる？
いや、
壊したのは青木さんなんだから
責任取る以外にないんだよ。
そんなこともわからないまま
不倫してたの？
自分だけ暴露してすっきりしたら
簡単に償えると思ったの？」
青木さん
「償える・・わけがない・・・」
青木、
そんな中途半端な気持ちで
誰1人幸せに出来ない生活は
あなたが望んでたものなの？
バタコがどんな気持ちで
どんな想いで
話したかわかってる？
自分がしたことを悔いて
奥さんの悲しみを想像して
どれだけ苦しんでいたか。
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これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
シーズン６ みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
