シーズン６
大地くん・・・シーズン６の主人公。高校2年生の男の子。私が半年だけ楽器を教えていました。これからの出来事を、長男として必死に受け止めてゆく姿を書いてゆきたいと思います。
妹ちゃん（葵）・・・大地くんの妹。中学2年生。たまたま見た父親の携帯から、浮気を知る。
お母さん（みどりさん）・・大地くんのお母さん。40代半ば。息子に楽器を教えてくれる人を探しているというみどりさんとは、知り合いの伝手で繋がりました。
お父さん（タケシ）・・・大地くんと妹ちゃんの父。不倫相手のヒロミには、タケシくんと呼ばれている。
ヒロミ・・・・お父さんの不倫相手。
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その日、
ヒロミとの電話を終えたみどりさんから
その時の説明について
長く詳しいLINEが入っていた。
読む前から
その文字数のボリュームで
思うことが
沢山あったんだなとわかった。
説明を一頻り読んだ後
私からはまず一言。
私
「ひとまず、
一旦お疲れ様でした！」
そう返した。
返信はすぐに来た。
みどりさん
「ありがとうございます！
それにしても…
電話の前にパンダさんと
色々考えていたのが
なんだったのかなと思うくらい
ヒロミが勝手に
ボロを出しまくってくれて…
まぁまだこれで
旅行が阻止出来たわけじゃないので
もう少し
動かなきゃいけないんですが
夫は何であんな人と
付き合ってるんでしょうね。
もし夫も同類なら・・
やっぱり私は自分の将来を
考えなければ
いけないかもしれません。」
私
「本当に、なんででしょうね。
ひとまず将来については
今後のタケシさんの出方もありますし
先に旅行問題について
考えましょう。」
みどりさん
「そうですね。
焦らず、慌てず・・・
とりあえず今日夫は
遅く帰ってくるんでしょうね。
ヒロミに詰め寄られるはずなので。」
私もそう思った。
今日、女に会うかもしれないと
わかっているのに
みどりさんはやたら落ち着いている。
いや、落ち着いているんじゃない。
きっとすごく
アドレナリンが出ているのだろう。
◆
その夜。
タケシの帰りは、
思ったよりは遅くなかった。
今日は会う話に
ならなかったのだろうか。
みどりさんは今夜もう一度
タケシの携帯を覗く予定だ。
家に帰ってくる前に
消されていることもあるだろうけれど
それでも夕方からの方が
タケシの返信が多いので
ヒロミは積極的に
LINEをしてくるだろう。
みどりさん
「今日、祐介くんの
お母さんに電話したよ。」
タケシ
「あ、あぁ、そうなのか。」
タケシは相槌を打ちながら
リビングにあるテレビをつけた。
いつもなら
特に子供のこととあれば
しっかり話を聞いてくれるが
今日はわかりやすく
こっちを向いていない。
みどりさん
「あれ、聞かないの？」
タケシ
「あ、え？いや、それで結局
泊まることにしたのか？
みどりさん
「ううん、断った。」
タケシ
「そっか。」
はっきりと、安堵の色が見えた。
あれ？
もしかしてまだ知らないの？
いやでも普段のタケシなら
そのあとどうなったかなど、
結構聞いてくるのに。
みどりさん
「それはそうと
今日思ったんだけど、
大地は祐介くんと
仲良くしてるみたいだし
今度うちにヒロミさんも
呼ぼうと思って。」
タケシ
「えっ？」
やはり予想通り
驚きを抑えきれていない。
みどりさん
「あなたのおもてなし料理
食べてみたいってよ。
（ニコニコ）
あ、そうだ
今度友達と行くっていってた
旅行の話も結構してくれたのよ。
いいよねー
伊豆。
そんなところに
家族を置いて旅行だなんて
もしかして
相引きだったりしてねー！
（ニコニコニコニコニコニコ）」
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おもちゃのパンダのmy Pick
これまでのシリーズはこちら。
シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
シーズン２ 武田さんの芝生
シーズン３ 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
シーズン４ 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
シーズン５ 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
一体、次の一手はなんだろう。