光と熱だけが現実を示す午後
カフェのBGMが
一定のリズムで流れていて
その音に合わせて
呼吸を整えていると
やっていることが
仕事というより
自分の存在を調整しているだけだと
気づかされる
テーブルの上の端に置いたノートの影が
時間とともに少しずつ伸びたり縮んだりして
その変化に気づくたび
ボクの思考が遅れてついてくる
これは新しい薬の影響なのか?
膝の上に置いた手の温度が
落ち着かなくて
MacBook Proの底から伝わる熱だけが
現実の位置を教えてくれる
画面を見つめていると、
文字よりも背景の光のほうが
強く感じられて
集中しているのか
ただそこに座っているだけなのか
分からなくなる
周囲の会話が遠くで揺れてるのに
その揺れに合わせて
ボクの脳みそがシンクロし始める
その同期が静かに積み重なって
気づけば
ここにいる理由がないことを鮮明にする
世界はいつだって
理由を探す人よりも
黙って動き続ける仕組みのほうを優先する