ドラえもんが消えた後の世界のひび
静かにニュースを見たあと
くたびれたクッションに沈み込むように座った
長く続くものほど
終わりの気配は
どこか遠くに置かれているはずなのに
今回は
部屋の空気が少しだけ薄く感じられた
クッションの縫い目に手を置いてみても
そこに留まっていたはずの痕が
ゆっくりと別の方向へほどけていく感じがした
連載が突然止まるという出来事は
自分の中の時間の流れまで少しずつズラす
昔から何かとお世話になった
ページの端に残った静かな余白を思い出すと
ほんのわずかに浮かぶような感覚があった
もう掲載されない事実だけは動かない
あとは、その余白のまま
単行本へ向かうのか決めきれない時間が
静かに伸びていくだけなのかもしれない
この静けさの底で
まだ言葉にならない何かが
ゆっくりと
こちらの内側を切りつけた
その裂け目の向こうで
まだ形にならない影が微かに揺れて
それが今日のどこにも置けないまま
胸の奥を静かに染めていった