ただいま
地獄の底からこんにちは
13年...パスワードさえ忘れていたけれど、
指先が覚えていた。
13年前、ボクはここで何を演じていたんだろう
ただ、あの頃のボクが欲しがっていた幸せは、
全部鏡の中の偽物だった。
「みんな違っていい」なんて言葉を信じて、
評価される側の「同じ種類」になろうとして、
ボクは立派に「人間」を失敗し、
評価の輪から外れ、
地面に叩きつけられて、
ようやくこの場所に帰ってきた。
飛ぶことを諦めた代わりに、
どこまでも深く潜る術を手に入れた。
今は、風呂に入る体力さえ惜しんで、
天井の木目を数えている。
誰の期待も届かないこの場所を、
ボクは“勝利”と呼ぶことに決めた。
誰にも愛されず、誰の記憶にも残らない。
そんな焼け野原で、
ボクはようやく自分自身の呼吸を再開する。
さあ、13年分の泥を吐き出そう。