誰とも知れぬ現世ではない土地、幻想郷。


そこに住む者には、それぞれに『能力』が備わっている。

人間や妖怪、神にだって例外は無い。


文:「毎度お馴染み、清く正しい文々。新聞を届けに来ました!!」


霊:「久々の参拝客かと思ったら、あんたか・・・」

昼過ぎの博麗神社に、天狗であり新聞記者の射命丸 文と神社の巫女、博麗 霊夢が居る。


文:「行事の日でも無いのに参拝客が来るはず無いでしょう」


けらけら笑う文に霊夢は鋭い眼光を向ける。

霊:「新聞燃やして焼き鳥にするわよ」


文:「あややや~。おぉ・・・怖い怖い」

縁側に腰掛けた二人は境内を眺めながら、お茶を飲み始めた。


文:「しかし私の新聞を読んでくれるのは霊夢さんくらいで、実は感謝してるんですよ」


霊:「そりゃどーも。はいお茶」


新聞を読まないと現れる妖怪騒動があってから新聞を読む様になった霊夢だが、それはまた別の話。


文:「最近大きな異変もありませんね~・・・」

霊:「私にして見れば嬉しくもあり、生活の危機でもあるわね・・・」


面倒臭がりの霊夢も、収入源である異変が無いと生活は出来ない。

それは一種の常識だ。


文:「唐突に聞きますね・・・。飛行と言う意味では『最速』と言えるでしょうね」



そう。この何気なく言った一言によって、新たな物語が始まる事になるのであった。






って訳で始まる新作。

お楽しみに~。





この度は橙とにとりの大冒険を読んで頂いた全ての方に、感謝申し上げます



ラストの締めが曖昧になったのは少し残念ですが、物語として完結を迎えられました。


思い付きのネタがこんな風になると誰が予想したであろう・・・

そうそう。

お空の性格や口調は勝手に作りました。


公式でも鳥頭なのにw




今思えば、紫が出て来た時点でフラグ立ってましたね。

なんつー胡散臭い賢者なんだろうか。




この身朽ち果てようとも、魂は共に。

良く聞く台詞ですが、代表的な死亡フラグです。


あと厨二病。





と、言う訳でながったらしい感想はここら辺で。


少ない読者の方々、本当にありがとうございました。






この物語はフィクションであり、東方Projectの2次創作です。

まぁこれは社交辞令ですね。




ではまた次回作で会いましょう。


作:水瀬 三月



脳内EDテーマ:パノラマガール





fin・・・
前置きは無しで行きましょう。

↓本編






発射5分前。

発射場所には静寂のみが漂っている。


霊:「はーい。そこの鳥頭ー」

姿勢は変えず、顔だけ動かし、声の方向を向くと霊夢が立っていた。


空:「敗れたか。止めに来たのか?これの発射を」


空が威嚇する様に問うと、霊夢は頭を振った。


霊:「なんでこうも血の気が多い奴ばっかりなのかしら・・・」

呆れたと言わんばかりに霊夢が投げて寄越したのは、河城にとりだった。


霊:「打ち上げするのに、ヒーローが居ないでどうするのよ」

霊夢がそんな事を言う。


空:「・・・・・・待て。話が見えないんだが」

空がため息混じりに言うと、霊夢が渋々語り出した。


霊:「私は最初から止める気なんて無かったわ。ただ紫が面白いって言うから悪役に回っただけ」


そしてこう続けた。

霊:「当初、紫の隙間を使ってそっちの黒猫を戻すつもりだった。けどにとりが必死だったから紫が作戦変更した」

紫は上空で黒猫の世界行きの隙間を空けて待機してるし、と霊夢は言う。


空:「・・・お前らって奴らは」

呆れた風に声を荒げる空。


霊:「そろそろ発射ね。私帰るわ」

そそくさと退散する霊夢。


逃げ足も早い巫女であった。








空:「・・・ろ!起きろって!」

にとりは空の声で目を覚ました。


に:「あれ・・・。私まけて・・・」


空:「そんな事より、もう打ち上げるぞ。何か言わないのか」

空に言われて、にとりはロケットに近付いた。


に:「チェン」

チェン:『はい』


短い沈黙。

その沈黙が二人の会話だったのかもしれない。


に:「元気でな!!」

チェン:『そっちこそ!!』






その後無事打ち上げられたロケットは紫の隙間を通り、元の世界へ到着したらしい。


空から事情を聞いたにとりは霊夢に文句を言いに行ったそうだ。

そのほとんどが流されているのは言うまでもないが。


かくして、異世界のチェンと河城にとりの奇妙な冒険は幕を閉じたのであった。