マリアリ Ⅱ

↓本編







「いやー。少し散らかってるけど、気にしないで座っててくれ」

「……………」


アリスは絶句していた。

というか視界に映る物を信じたくなかった。


いや、わかってたよ?
外の見た目からして解りきっていた事じゃないか。


「汚っ……」

家の中は物だらけ、なんて物じゃない。


ゴミ収集場の様に物が積み上げられ、かろうじて人間二人分の座るスペースしかない。


「魔理沙……」

「ん?なんだアリス?」


わなわな震えるアリス。

そして、叫ぶ。


「大至急掃除だ!!」






――数分後。


「おぉ!途中だった実験のレポートや、パチュリーから借りた本がゴロゴロ出てくるぜ!?」


「……………」

やらずに後悔するよりも、やって後悔した方が良いって言うけれど、


やって本気で後悔する事も少ないと思う。

アリスが家の中の物を外に運び出し、魔理沙が外で仕分ける。


そんな作業を始めて、まだ数分なはずであるが、アリスの体力は尽きかけていた。


(物が……、減らない……!!)

アリス本人+人形達がフル稼働して居るのに、物が一向に減らない。


ここは四次元ポケットの中か?

「いやー。手伝って貰うのは心苦しいけど、こういうのも悪くないな」


「手伝ってる方からすれば、迷惑極まりないけどね…」

でも、とアリスは思う。


こうやって少しずつ二人の距離を詰めて行こう。

それが例えば掃除だとしても。


歩く様な速度で近付いて行こう。

焦る必要はないのだから。


「今度霊夢も家に呼ぶかなぁ」


「…………」


……前言撤回。

私も積極的に行かないといけないかも……。







To Be Continue……
やっとぬえの出番が増える…。


↓本編。







ぬえの捜索開始から一刻半。

三人の尊い犠牲も虚しく、主人公達は捜索を続けている。


「なぁ霊夢~。そろそろ面倒臭いんだけど…」

「奇遇ね。私もそう思っていた所よ」


大した進展もない異変に二人は飽きはじめた。

仮にも主人公だろうに……。


そんな二人の前を妹紅と慧音が仲良く歩いて行く。

「ん?」


「んぁ?」

どっちとも付かず、二人が同時にカポーの動きを目で追っていた。


違和感を感じるのだ。

「……慧音ってさっき張り倒したよな」


「って事は……」

バッと振り返った二人の視界には、慧音はもう居なかった。


どうやら路地裏に曲がったらしい。

「好都合だぜド畜生!!」


「仕掛けるわよ!!」

ハリセン装備の鬼畜共が路地裏に侵入する。


が、そこにいたのは慧音と妹紅ではなかった。

「ひゃあ!?霊夢さんに魔理沙さん!?」


「ん。なにしてんだ?お前ら」


そこに居たのは妹紅と、ミスティアであった。

慧音の姿など何処にもない。


「チッ!!お前か!」

魔理沙がミスティアをぶっ叩こうとした瞬間、


「そっちじゃないアホ!!」

霊夢の怒号が魔理沙を空中に停止させた。


「ククッ!!中々鋭い勘をしておる!流石博麗の巫女!!」

轟ッ!!と魔理沙を掠める様に火炎が飛んでいく。


あと一瞬早かったら魔理沙の丸焼きが出来ていただろう。

「妹紅の方がぬえだと!?」


「さっさと気付けバカ野郎!!」

見れば妹紅の姿をしたぬえが獄炎を振り回している。


何故本人でもないお前がそれを扱えるんだ。

「この程度の事が出来なくて正体不明が語れるかァ!!」


ぬえの咆哮が人間の里に響き渡った。






To Be Continue……
マリアリ

↓本編。







魔法の森、奥地。

小さな洋式の家。


つまりは魔理沙の自宅。

「……何よここ」


「私の自宅だが?」

そこら辺に捨ててある様なガラクタが、家の周りに集められている。


とても人間が住んでいる場所には見えない、とアリスは言いたいらしい。

「細かい事は気にすんなよ。今日は私がアリスをもてなしたいから呼んだ訳だし」


魔理沙はぷくーと頬を膨らませた。

アリスはただ嘆息を繰り返すのみ。


あれは今日から二日程前。

アリスの家に魔理沙がやって来た時の事だ。


『最近、神社かアリスの家にしか出掛けてない気がするな……。なぁ、たまには私の家に来て見ないか?』


と、まぁこんなふうに魔理沙が提案したのが実行に移って今に至る。


(家に招待されるからって、期待したのがバカだったかなぁ…)
顔にも声にも出さないが、アリスはそんな事を考えていた。


元々薄いフラグだったが、予想通りへし折られると若干凹むと言う物。

「せっかく来たんだし、今日は泊まって行くと良いぜ」


「ッ!?」

アリスはいきなり過ぎる不意打ちにコケる。


「不意打ちは元来いきなりやる物だぜ」

地の文と会話しないでくれ。


とにかく、アリスは魔理沙に向かって声を荒げる。

「いきなり何を言うのよ!バカじゃないの!?」


「そこまで言われる理由がわからないんだが……。私そんなにおかしい事言ったか?」


「あ……えと……」

言ってない。


一つもおかしい所はない。

「んじゃ決まり!反論は受け付けない!」


ドヤァ…、と表情を非常にウザくした魔理沙が言いきった。

アリスは顔を赤くしたまま反論出来ない。


(どうしよう…。魔理沙に押し切られちゃった……)

流石乙女。


イケない方向の妄想大爆発である。

そして二人は魔理沙の家へと入って行く。






To Be Continue……