STEAM英語

STEAM英語

英語を学ぶのではなく、英語で学ぶ。そして、学んだことを正確に伝える。
STEAM教育、科学実験、論文英語、特許英語を通して、科学と技術を世界へ伝える力を考える。

 


M&M'sの色

M&M'sというチョコレート菓子は、とても鮮やかな色をしています。

この色は、それぞれ異なる食用色素によってつくられています。

 

でも実は、鮮やかな色を表現するためには、「白い下地」も重要な役割を果たしていました。

その白い成分が二酸化チタン(Titanium Dioxide)です。

 

二酸化チタンは白色顔料として用いられ、赤や青、黄色などの色をより鮮やかに見せる役割を果たしていました。

 

ところが、この二酸化チタンは健康への影響について議論が続いた結果、EUでは2022年から食品への使用が禁止されました。

 

一方、日本やアメリカなどでは現在も使用が認められており、同じ食品でも国によって原材料が異なる場合があります。

つまり、世界では国や地域ごとに食品安全に関する考え方や規制が異なるのです。

 

輸出入を行う企業は、それぞれの国のルールに合わせて原材料や表示を変更し、安全で安心な食品を世界中へ届けるための努力を続けています。

 

身近なお菓子から世界が見える

STEAM ENGLISH LAB.では、キャンディーの色が水に広がる様子を観察する実験の資料を提供しています。

日本語(無料)

英語(一部無料)

 

身近なお菓子の色から、濃度や密度といった科学、食品安全、そして国際的なルールへ。

科学は、私たちの生活や世界と密接に関わり合っています。

STEAM ENGLISH LAB.による「Spaghetti Tower Challenge」教材

乾燥スパゲッティとマシュマロだけを使い、できるだけ高く、そして倒れないタワーを作るアクティビティです。

四角形から始めるチームは「あれ?ぐらぐらする……」と気付きます。

そこで、三角形を取り入れると、一気に構造が安定します。

この瞬間、子どもたちは教科書で学ぶ「三角形は強い」という知識を、自分の手で実感します。

実際、このようなスパゲッティタワーは世界中の理科・工学教育で用いられており、三角形を基本とした構造の強さや、試作と改良を繰り返すエンジニアリングデザインを学ぶ教材として活用されています。


身近な実験が、社会につながる

STEAM教育では、「知識を覚えること」だけを目的にしていません。

そしてSTEAM ENGLISH LAB.では、見たこと、わかったこと、考察したことを正確に言語で伝達すること、そして「なぜだろう?」から始まり、「社会ではどう使われているのだろう?」へつなげることも大切にしています。

 

スパゲッティタワーは、一見すると楽しい工作です。

でも、その中には

  • 三角形と四角形の性質
  • 力の伝わり方
  • 重心と安定性
  • 試作・失敗・改善という設計プロセス
  • エンジニアの考え方(限られた材料・時間・コストの中で、できるだけ強く安定した構造を考える)

といった、本物の工学につながる学びが詰まっています。


「本物」とつながる体験を

このXの投稿では、更に進んだ実験の一例を見ることができます。⇒X
 

STEAM ENGLISH LAB. は、英語を学ぶだけではなく、英語で科学を学び、科学を通して社会を見る。そんな体験を、これからも子どもたちに届けていきます。

 

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今回ご紹介した「Spaghetti Tower Challenge」のアクティビティも、STEAM ENGLISH LAB.の教材に収録されています。ご家庭や学校、英語教室でぜひご活用ください。

 

 

英語教材はこちらで販売しています。

STEAM ENGLISH for BEGINNERS Description and Worksheet
STEAM ENGLISH for BEGINNERS Report Samples

【無料サンプル】
>> Free Sample Pack (Unit 5-1: Colors from Candies in Water)
>> Free Sample Pack (Unit 9-1: Secrets in Eggs)

 

 

大阪大学の坂口志文特任教授がノーベル生理学・医学賞を受賞

業績が偉大過ぎてここに取り上げさせていただくだけでも恐れ多いのですが、生まれ持った才能と努力とで人類に多大な貢献をされたのですね。

STEAMに絡めて少し考えてみたいと思います。

 

私たちが何かを学ぶとき、「理科は理科」「美術は美術」と、教科のあいだに線を引いて考えがちです。

でも、世界は本当はもっと混ざり合っています。たとえば、医学と生物学、化学と芸術、科学と社会。坂口志文特任教授の歩みは、そんな“境界のない学び”の力を教えてくれます。

 

お若いころは「琵琶湖に流れ込む姉川の近くで豊かな自然に囲まれ、伸び伸びと育った。…… 中学時代は美術部に所属し、絵描きになるのが夢だった。文学全集を読みふけるなど、理系も文系も満遍なく好成績の優等生。母親の家系は医師が多く、理系を勧められ京都大医学部に進学した。」

 

その後、坂口特任教授は、「なぜ人の体は自分自身を攻撃しないのか」という問いを追い続けられたとのこと。医師としての経験から出発し、免疫という見えない世界のしくみを分子レベルで探る。その研究の中で、教授は「制御性T細胞」という特別な免疫細胞を発見します。これは、生物学・化学・医学・工学が交わる場所で生まれた発見でした。つまり、ひとつの分野の専門知識だけでは届かない場所に、答えがあったということのようです。

 

坂口特任教授は、何十年も同じ問いを追いかけながら、少しずつ新しい技術や考え方を取り入れていらしたようです。実験がうまくいかないときも、別の視点から見直したり、他分野の研究者と話したりしながら道を見つけていったそうです。その柔軟さと粘り強さこそ、学際的な探究の本質です。教授の研究は今、自己免疫病やがん治療など、医療の未来を変える力になっています。

 

分野を横断して考えることは、科学者だけに必要な力ではありません。アートや音楽に理科の考え方を取り入れたり、社会の問題を科学の目で考えたりすることも、すべてSTEAM的な学びです。坂口特任教授のように、「なぜだろう?」という小さな問いを自由に育てることが、やがて人生を深く、豊かにしていくのです。

 

ここまでの出典:

 

急に身近なトピックにしてこれまた恐縮ですが、たとえば公園や幼稚園の遊具も種々の分野の知恵に基づいているはずです。

すべり台、ブランコ、ジャングルジム、砂場…どれも身近なものですが、実はそのひとつひとつが複数の分野の知識の掛け合わせで成り立っています。

まず大切なのは、安全を守る高額と物理の知識です。すべり台の角度やブランコのロープの長さや支点の位置の設計は基本として、それぞれ遊具の位置も人の流れを考慮してリスク排除しないといけないでしょう。公園や保育園とその周囲全体を考えたら都市計画や環境学も関わってくるのでしょう。

心理学や発達学の視点も必要です。興味関心を惹きつつ年齢ごとの体格や挑戦への意欲を引き出すことを理解していないと、遊びながら成長できるデザインにはなりません。

もちろん美術やデザインの力も必要です。形や色のバランスは、子どもたちの気持ちを動かします。明るい色や自然の曲線を使うと、安心感やワクワク感が生まれます。これは芸術と心理が結びついた部分です。

 

このように、公園づくりには「理科(物理・工学)」「心理」「美術」「環境」といったSTEAM的な学びがが関わっています。つまり、公園も“学際の結晶”なのです。

 

子供たちは理科の時間になぜテコの原理、振り子の原理を習うのかなと疑問にも思わずにテストを受けると思いますが、その知識は、分野を横断した学びを通じた考える力を得ることによって、安全だけでなく楽しさや学びまでを含むブランコのデザインにつながり、子供たちの教育に貢献するのかもしれません。

 

 

長くなりましたが、坂口志文特任教授の論文を紹介します。

  • Control of Regulatory T Cell Development by the Transcription Factor Foxp3 — Shohei Hori, Takashi Nomura, Shimon Sakaguchi(Science, 2003)
     → Foxp3 を制御性T細胞 (Treg) の発生におけるマスターレギュレータとして位置づけた論文

  • Immunologic self-tolerance maintained by activated T cells expressing IL-2 receptor alpha-chains (CD25). Breakdown of a single mechanism of self-tolerance causes various autoimmune diseases. — Sakaguchi 他(J. Immunol.)
     → 自己免疫制御機構における CD25⁺ T 細胞の役割を示した古典的論文

  • Regulatory T Cells and Immune Tolerance — 総説・レビュー的論文
     → Treg 細胞の免疫抑制・自己免疫制御に関する総説で、多く引用される

  • Foxp3⁺ CD25⁺ CD4⁺ natural regulatory T cells in dominant self-tolerance and autoimmune disease — Sakaguchi 他(Immunol. Rev.)
     → 自然発生型制御性T細胞 (nTreg) の役割と自己耐性維持に関するレビュー的論文

  • Setoguchi R, Hori S, Takahashi T, Sakaguchi S. Homeostatic maintenance of natural Foxp3⁺ CD25⁺ CD4⁺ regulatory T cells by interleukin (IL)-2 and induction of autoimmune disease by IL-2 neutralization. — J. Exp. Med.(2005)
     → IL-2 による制御性 T 細胞の恒常性維持と、IL-2 抑制が自己免疫を誘発する可能性を示した実験的論文

 
 

昨日8月4日、STEAM Days in Tokyoが開催されました。

▶ Peatix イベントページはこちら

STEAM Days in Tokyo - 新しい学びを考える日 - 2025(実験体験ワークショップ) | Peatix

来年は、さらに枠を広げての開催が予定されているそうです。

 

武藤恭之先生の基調講演に深く共感

今回の基調講演は、工学院大学の武藤恭之先生。
そのお話は、私たちSTEAM ENGLISH LAB.の活動と深く通じるもので、とても印象に残りました。

  • 科学的な思考力や表現力の大切さ

  • 1つの問題にじっくり取り組む経験の重要性

  • 仮定と結論を区別して考えよう

  • 「手を動かす楽しさ」を「科学的分析へつなげる」視点

大切なキーワードがいくつも散りばめられており、私たちにとって大きな励みとなる講演でした。

 

STEAM ENGLISH LAB.のワークショップも開催!

私たちSTEAM ENGLISH LAB.も、ワークショップのひとつを担当させていただきました。

内容は、「あるトリック(※後日ホームページで公開予定)を英語で説明してみよう」というもの。
今回は、特にサイエンス分野で有効な英文作成の手法をひとつご紹介し、先生方にも実際に課題に挑戦していただきました。

この方法は、これまでの授業でも実践してきたもので、
一般英語にも応用でき、英語が苦手な生徒さんにも大きな助けになると確信しています。

「この方法」についてはいずれ公開できる際にまたアナウンスします。

 

英語でSTEAM!?――科学技術英語を英語教育に取り入れるススメ

 

私たちは「英語教育に科学技術英語を取り入れたい!取り入れてほしい!」という思いで活動しています。


科学技術英語は堅そうに聞こえますが、これがとってもおもしろくて、将来のためにも役に立つのです。

 

まず一つ目の理由は、大人になってから本当に役に立つということ。
今や、科学、技術、医療、環境、ものづくり――どんな分野でも世界の共通語は英語です。ちょっと専門的な英語を知っておくだけで、世界中の情報にアクセスできたり、研究発表や国際交流にも自信が持てたりします。

 

二つ目は、今の英語の授業に魅力を感じていない子たちにも、新しい入り口をつくってあげられるということ。

英語が苦手でも理科の実験が好き、ものづくりが得意――そんな子には「科学を通して英語を学ぶ」ことが、ぐっと身近な学びになるんです。

 

そして三つ目。AIが文章を書いてくれる時代だからこそ、「自分の頭で考えて話す・書く力」が大事であり、この力の養成に科学技術英語が役立つということ。
英語という言語は、日本語よりも「論理的でスッキリした表現」が求められます。英語でSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)を学ぶことで、子どもたちは自然に「考えを筋道立てて表現する力」や「読み解く力」を伸ばすことができます。

 

最近、やっとSTEAM教育への関心も高まってきて、「教科の枠をこえて学ぶ」動きが少しずつ広がっています。

そして、STEAMの世界では、やっぱり英語が“基本言語”です。

だからこそ、「英語×STEAM」の組み合わせは、今の時代にぴったりの学び方なのです。

 

難しそうに見える「科学技術英語」も、子どもたちの目で見て・触れて・考える学びの中でなら、必ず楽しく身についていきます。

抽象的なあやふや感のない、simple&strongな英語です。


未来につながる「わくわくする英語」を、STEAMの世界から広げていきたいと考えています。

STEAM ENGLISH LAB.