ダラクダラクダ・8話 だって堕落だもん。
だっだっだっ、らーくぅーだ、だっだっだっ、らーくぅーだ。だらくだらくだだ、だらくだらくだだ、だらくだらくだだ、だっ、だらだらだらだらだらだらだ。だくらくだだらくだだ、だらくだらくだだ、だらだらだらだらだららくだ。らぁーくぅーだぁー、ら、くぅーだ。にゅー、わぁーん、だぁあーだ、だぁーあらぁーーーんんどぉおおお。
「こんにちは、だらくだらくだです」
「こんばんは、だらくだらくださん。お久しぶりですね」
「おひさしぶーりーね」
久々にダラクダラクダ☆ニュー・ワンダーランドが開かれた。
世界は最近閉じていた。その時、僕は、まじめを目指して生きたものだ。
でも、ダラクダラクダ☆ニュー・ワンダーランドがやってきた。
堕落の悪魔、ダラクダラクダさんが僕の家にやってきた。
彼は玄関のドアを開けて、入ってきた。僕の合鍵を勝手に作って持っている。なんて恐ろしい悪魔なんだ。まさかそんな風にして僕のいる場所にやってくるなんて。
「今日は何しに来たんだい?ラクダさん」
「いやあ、たまには来とかないと忘れられちゃうだろ?」
「・・・・・」
世界は閉じてばかりではいられない。時には開かないといけないのだ。ラクダはそれだけの理由で僕の住むアパートのドアを開けたのか?僕にはまだわからない。
「ネタがないんだよ。ネタが」と、ラクダは言う。
「困ったもんだね」
ダラクダラクダ☆ニュー・ワンダーランドは、何だかよくわからなく始まった。
「何かないのかね?」と、ラクダは僕に要求する。
さらにラクダは、「こんなネタのない話、ありえなくない?誰がこんな無意味な世界を作ったのかね」
平凡な日々でさえ、そこには何らかのネタがある。何もないのは、つまり、やる気がないからだ。
「ダラクダラクダさん。これがやはり、ダラクダラクダ、ニューワンダーランドって事なのかもしれませんよ」
「そうだね」
(いや、これでいいのか?だらくだらくだ:作者のつぶやき)
ダラクダラクダ・7話 おまえはきっと俺の妄想に過ぎないのだ!
「ラクダっすよ。ラクダ。ラクダなんすよ。おまわりさん」
僕は交番に駆け込んだ。そして、僕に取り付いたラクダの悪魔の話をした。
でもおまわりさんは僕を相手にはしなかった。僕が頭のおかしい人だと思ったらしい。
捕まるのはラクダじゃない!むしろ僕だ!
そして僕は一人家へ帰る。警察に捕まりたくはない。いろいろ嫌な事ばかりだが、せめてこの僅かな自由を失いたくはない。
軽井沢のぶきの一生は日々少しずつなくなってゆく。いつ死んでしまうかもわからない。このままの人生は真っ平ごめんだ。
ラクダは「旅に出よう」と言ったけれど、言っただけで旅には出ない。ブログの旅日記を見て周って旅に出た気分になっている。
今日はラクダがやってこない。夕暮れ時を豆腐屋のラッパの音が響き渡る。
「むなしい。なんなんだ。この、心の内を抉るような、あまりにも悲しすぎる虚しさは!」
と、僕は思わず呟いてしまう。
今日はラクダのいない世界に僕はいる。これは、ダラクダラクダニューワンダーランドではない。ただの虚しい日々の一日だ。
坂道の向こうは曇り空。僅かな夕焼けが遠くに見える。
ここ最近、誰とも会話をしていない。いつも一人きりだ。
ラクダとは会話した。つまり僕が会話をするのは、あのラクダだけだ。確かに、全てが僕の妄想なのかもしれない。仕事に、そして人生に、僕は疲れているに違いない。
今日は少しだけ冷静だ。だからラクダが出てこない。きっとラクダは幻なのだ。僕は少し壊れているだけなんだろう。心療内科にでも行こうか。
だ、だだ、だだ、だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああらああああああああああああああああああああああああああああああ、くだらだくらだ、だらだらだらだ、だくだら、だらくだらくだ、にゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。わんだーらんどぉおおオオおおおおおおおおおおおおおおおおおお。
「だあああああめ。だああああめ。かるいざわぁ。おまえほんとだめだなああ」
「うぅ」
ついに僕にはまたラクダが見えるようになってしまった。せっかくまともに戻ろうと決意したのに。
「おまえ、ちがうだろ。俺は、堕落の悪魔なの!おまえの妄想程度の小さな、小さな、ちょうちっちぇーーー枠に俺をはめ込むな」
と、ラクダは言う。
身長2m。体重185kgのラクダは右前脚で、僕の頬を押している。
「い、いたい」
僕の頬はもうつぶれてしまいそうだ。
「何をどうしろというわけでもないんだけどさ。とにかく毎日君のそのダメさが際立ってしょうがないんだよね」
「堕落のラクダ。君の方がよっぽどだめじゃないか」
「俺!俺!絶好調!」
(横浜の監督か!)とどうしても心の中でつっこまずにはいられない。が、それを口に出してはいけない。
いったい何が何だというんだ。
「実は何でもないという事か?」と、僕は独り言を呟く。
「そう、実になんでもないのだ」
日が暮れる。今日も一日が過ぎ去ってゆく。
うちに帰れば自転車のオブジェが邪魔をする。ラクダのいうとおり、チャリはすっかりただのオブジェだ。
ラクダはまた、そのオブジェに引っかかっている。
いったいなんだかわからないが、結局今日も何もしないまま終ってゆく。毎日ひたりひたりと消え去ってゆく。
ただ僕は、愚痴が言いたい。
でも言いたい事は何もない。
意味はただただ不明です。
狭い部屋で、僕は寝る。
(なんかなんでもいいから書いてみました:作者の一言)
ダラクダラクダ・6話 限られた世界に訪れる憂鬱
夢のようにもやっとした霧の包む住宅街にあるアパートに僕は住んでいる。
不快極まりない気分で毎日を過ごさなくてはならないのはなぜだろう。
ダラクダラクダのせいだろうか?
「ち、ち、ち、ちがああああああああああああああああああう」
にゅーにゅーにゅーにゅーわん、にゅーわん、にゅーわん、な、だだだだだだ、だ・だらく・だ・だだだだ・だらくだ・ら・らくだ・にゅー・にゅーの、にゅーわん・わん・わんわん、うぅーーー、わん、のぉ、わぁーーんだらん、ど
「この、ラクダさんは、君を、不機嫌になんて、させないよぉ」
「はああああ」と、僕は溜息をつく。「じゃあ、どうして僕は、こうも、憂鬱極まりないんだろう?最近もいい事ないだらけさ。いろいろ、変な勧誘に誘われる」
「だあああかああああらあああああ、そのぉ、だめぇーーな感じがそうさせてんだよ。引き込んでる。呼び込んでる。わるーーーぃやつ、いっぱぁーーーい、ひっぱっちゃって。とりつかれるわけよ」
「でも、おまえは堕落の悪魔なんだろ?」
「そうそう、俺、だらくの悪魔ですが、だからって、それが、君をブルーな気持ちにさせているわけじゃない」
この世界はとても不安定で、僕を憂鬱にさせる。現実感のない世界の中ではいつも自分の居場所に迷ってばかりだ。
崩壊された世界の中では基準が少ない。居場所はいつも限られた空間だ。そして限られた人間しかやってこない。最近は限られたラクダしかやってこない。
「こんな生活、散々だよ」
「じゃあ、旅に出なよ。自由はみつかるはずさ」
僕はラクダを引き連れ旅に出る。旅の先には何がある。あればあるだけ、ありもしない。
わけもわからず、わからずや。
いや、明日はきっと未来への一歩を踏み出せているはずだ。
(つづく)
ダラクダラクダ・5話 わたしは堕落な悪魔です!
にゅーにゅーにゅー、ぎゅーにゅーにゅーにゅー。牛じゃない!
やり直し!
にゅーにゅーにゅー、らくだにゅーにゅーにゅー、らくだ、だらくだ、らくだ、だらくだ、だらくだら、くだら、ぐーたら、らくだだらくだ、らくだだ、だらくだ、だー!らくだ””にゅーにゅーにゅー、わぁーーーーーんんだーーーーーぁ、らぁーーーん、ドゥ。
「大変だ!体重が!」
僕は慌てて、自転車を買った。ママチャリじゃない、貯金を可能な限り下ろして買ってしまったロードバイクだ!値段は言えないが結構なお値段だ。
そしてこれから、毎週休みの日はチャリで走る!そう決めた。
しかし、ただでさえ狭い部屋はチャリを置いたおかげでより狭くなった。家のアパートにはちゃんとしたチャリ置き場はないし、家の前では雨に濡れて錆付きそうだ。しかも誰に盗まれるかもわからない。やはりなんとか家の中の使わない台所の辺りに置いておくしかない。台所というか、ただの通路みたいなもんだから通るのに大変だが、ちょっと寄せておけば横向きになれば十分な通り道はある。
「おぉっ!いいオブジェだねぇ」
いつのまにか現れた太ったラクダがカチンとくる一言を発した。
「自転車だよ、ラクダ。これで毎週運動するんだよ」
ここは敢えて冷静に説明する事で済ます。
太ったラクダは突然現れ、要らない一言、二言、三言、、、、と言って、消えてゆく。いちいち怒ってみても、ラクダはさらりとかわす。僕の苛立ちは増すばかりだ。
「そいつは無理だね!」と、ラクダはにんまり顔をして、僕の顔にその顔を近づける。臭い顔だ。
「何が無理なんだよ」
「君には、このラクダさんが付いているからね」
どういう事だろう?何の事だろう?よくはわからないが、この突然現れるラクダ、ほんとに、確かに、いったい何者なのだろう?まともに聞いても、まともな回答が返ってきた試しはないので、最近すっかり何者だかを聞かなくなっていた。
「そのとぉーり!わたしは、実は!」何も聞いていないのに、勝手にラクダは話し出す。「貴様を、堕落の道へ進ませる、この世の最悪の悪魔、だーらーくーだーらくだ様よ!わっははは。恐くなったか」
ラクダは胸を張って、僕のアパートの狭い台所で大きくなっている。何一つ恐くない。堕落に満ちたでっぷりした腹、ぶよぶよの二の腕、足腰の弱った感じの曲がった膝、何一つ恐さを感じない。
「もういいよ。帰って」
「かーえーらなーいー」
ラクダはダダをこねる子供のようにそう言う。
僕は無視して、自分の部屋に戻る。
ラクダは、「あれ?」
自転車に引っかかって、中に入ってこれない。
「おい、これ、邪魔だぞ。このオブジェ」
僕は無視した。やがて消えるその時まで。
でも確かに、僕はラクダに会って以降、毎日だらけてしまう。ああ、悪魔の堕落。恐くはないが、何かなあ?
(きっとそんな感じです:作者つぶやき)
ダラクダラクダ・4話 俺は冷静にチャンスを狙っている!
だらだらだらだら、ダラクダラクダ!だらだらだらだら、ダラクダ!ラクーダァー、いでよぉー、だ・だ・だ、ラクダー、ラクーダー、にゅぅーーー、ワァーンダー、らぁーーーーーんどぅ。
僕は、ダラクダラクダを呼んだ。
つい、僕から呼んでしまった。
「なんか、用かいよお」
身長2メートルの太ったラクダは、爪楊枝をシーハーしながら、めんどくさそうに現れた。
「いや、なんて言うか。いろいろな事が心配で、最近僕は失敗ばかりしている気がして、そんな僕の気持ちを、君なら楽にしてくれると信じて、君を呼んだんだよ」
と、僕は言う。
「そうかいよぉー。何をそんなに悩んでるんだよぉ」
「いや、最近仕事でちょっとしたミスが多くて、それも、誰も気づかないんで、勝手に流れて、後で客から怒られるんだよ。僕はほんとにダメな奴だなあ。どうしたらいいかなあ。どうしたらうまくいくだろう?」
と、僕は悩みを打ち明ける。
「あ、っそう」
とだけ、ラクダは言って、玄関から出てゆこうとする。
「おいおい、ちょっと待ってよぉ!そんなに簡単に出て行かないでよぉ」
「おいらは愚痴は嫌いでねえ」
「愚痴か!?俺は愚痴か?」
「そうさ、おまえはただの愚痴愚痴男さ」
ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、ぐちぐち、愚痴愚痴口愚痴口愚痴愚痴愚痴口愚痴愚痴口愚痴口ちちちちちちちちちちちちちぃいいいいいいいいいいいいい。
「ああ、そうさ、どうせ俺は愚痴愚痴男さ!」
僕の我慢は爆発だ!
「しらけえ」と、ラクダはつめたーい眼で僕を見つめている。
「な、なんなんだ、その眼は!?」
「俺はさすらいのジョニー。いつだって冷静にチャンスを狙っている。じゃあな」
おまえはただのラクダだ。ただの、ではなく、変態ラクダだ。だがまあいい。少なくとも、ラクダ。おまえはジョニーじゃない。
はう!!ただ、俺は、ラクダの言いたい事、それがわかったぜ。
「俺の名は、軽井沢のぶき。恐れるものは何もない」
俺はそう言って、グラスにブランデーを注ぐ。ちょっとだけ照明を暗くして、窓際に行き、窓を開け、外に眼をやる。そして足を組んで、椅子に座り、右手のブランデーの入ったグラスを揺らす。一階の部屋の外の小道を見知らぬおっさんが俺をちら見して通り過ぎてゆく。だけど俺はおっさんに動じない。何しろ俺は、『さすらいの男、のぶき』だからだ。
僕は愚痴愚痴男を止めた。ただクールに、動じない。笑い方は、アハハじゃない。ムフフだ。動じないクール魂。俺はもう、何も怖くない。
(ひさびさに仕事をするとストレスです:作者のつぶやき)