椎間板ヘルニアーンの涙5【短編私小説】 | 『もの想い』macoto

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椎間板ヘルニアーンの涙5

【macotoの入院記録的な短編じゃなくなりそうな私小説】

 

 

 

 

 

ひとまず便座に座ることができた

 

私は寝起きから我慢していた尿意を

 

まるでダムの放水のような勢いで

 

放出すると便座の隣にある

 

アイボリー色したユニットバスの

 

浴槽のフチに手をかけ立ち上がり、

 

ドアづたいにあるすぐ目の前の

 

キッチン台に掴まり立ちした。

 

 

 

ここでまた部屋に戻って

 

しゃがみこんでしまったら

 

また起き上がるのに苦労しそうで

 

この先のことを考えた私は、

 

キッチン横の冷蔵庫の

 

しゃがまなくても済む上段の

 

冷凍室を開けるとおもむろに

 

冷凍チャーハンを皿に入れて

 

レンジで温めて立ったまま食べた。

 

 

 

「こういうときはまず腹ごしらえだな!

 

腹が減っては戦はできぬと言うし…」

 

…と独り言にもならないようにつぶやき

 

立ち食いそば屋の要領でがっつく。

 

 

 

食べ終えるとしばらく立ったままで

 

腰の痛みもあるからかそれも疲れて

 

「さぁて、このまま病院まで歩くか

 

…救急車を呼ぶかどっちかだな。」

 

とりあえず立ってるのも疲れたし、

 

どっちにしても準備をしないと

 

身動きが取れないから…と

 

部屋に移動したのが失敗だった。

 

 

 

いわゆる部屋と玄関に通じる

 

細長い廊下にキッチンがある1K

 

廊下にいれば掴まる所があるので

 

なんとか立ち上がれたが、

 

部屋に戻ると掴まる場所もなく

 

座るのもキツくてまた横になった。

 

 

 

…すごろくで言う所のふりだしに戻る。

 

また横になったら激痛で金縛り状態、

 

これはもう無理だと悟ったが、

 

この状態で救急車を呼ぶにも

 

部屋の扉には鍵とドアガードがかかり

 

救急隊が入って来られないと気付く。

 

 

 

「この問題をなんとかしないと

 

救急車を呼んでもドア壊さないと

 

入ってこれないじゃないか!」

 

 

 

こうしてまた2時間ほど、

 

寝た状態のまま痛みに耐えて

 

手に届く範囲にあった

 

普段使いのリュックに

 

インナーやマスクや充電器など

 

必要なものを突っ込んだ。

 

 

 

いつもリュックの中には、

 

簡易的な防災グッズを入れて

 

持ち歩いていたため、

 

それがこんな時に役立った。

 

 

 

「備えあれば憂いなしだな…

 

いや憂いと痛みはあるけど…

 

あとは玄関のドアガードか…」

 

 

 

昼過ぎに起きてからもうかれこれ

 

4時間はもんどり打って疲労困憊、

 

運動とは違うひんやりとした汗を

 

かいていた私の体力は限界に近づいていた…。

 

 

 

 

 

・・・つづく

 

 

 

 

 

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202103311530初稿 短編小説

202103311540投稿

 

あとがき

macotoが1月3日寝起きに

襲われた椎間板ヘルニア再発

の記録と記憶を忘れぬように

なんちゃって短編小説風に

書き始めてみたのですが、

なかなか話が進まない😅

短編私小説とか言って

これは長くなりそうなので

どうしたものかと考えてます😅

 

まぁ需要はないけど、

ギックリ腰や腰痛の知識や

対策を折り込んで、私がまた

椎間板ヘルニアの再発した

ときのための忘備録にしたい

ので忘れぬうちに書き終えたい😅

 

いやそれより「詩集」作りの方が

最優先だろうと自覚してるのですが🤣

 

私自身の息抜き程度に書くので

興味のある方だけで構いませんので

引き続きお付き合いくださいませ🙇

 

 

 

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