老いとは | 『もの想い』macoto

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年を取ることは

 

ある程度の年齢を重ねると

 

あまり歓迎されない傾向にあります

 

 

 

子供の頃や二十代くらいまでは

 

誕生日は祝ってもらって嬉しい

 

プレゼントが貰えて嬉しいと

 

自分が生まれたことを祝福されて

 

年を取ることも嬉しいことです

 

 

 

しかし三十代くらいからは

 

老いを感じているからか

 

誕生日が来て

 

年齢を重ねることに憂慮します

 

もうこれ以上の年は取りたくないと

 

 

 

この深層心理にはなにがあるのでしょう

 

大人になると周囲からの目や

 

自身の責任も増えてきます

 

 

 

社会的にもいい大人が

 

誕生日にはしゃいでいるのは

 

どこか冷めた視線を感じるものです

 

 

 

子供の頃や二十代の頃と

 

それ以降の違いは

 

肉体的に成長しているか

 

衰えを感じているかだと思います

 

 

 

人は自分が衰えてきていると感じると

 

死への恐怖がだんだんと膨らんできます

 

成長期では年々と自分の体が

 

大きくなることに自信を感じて

 

成長が止まる二十代途中からは

 

日々どこか体の不調が出てきて

 

衰えを感じ始めることが増えてきます

 

 

 

それだけを単純に感じるならば

 

誕生日というのは

 

死に1日1日と近づくための儀式

 

やがて訪れるであろう

 

死へのカウントダウンと感じて

 

年齢を重ねれば重ねるほど

 

不安も増えていきます

 

 

 

しかし老いというものを

 

どう考えるかで捉え方は変わります

 

 

 

年齢を重ねるということは

 

それだけ長く生きてきた証です

 

ただ生きているだけでも

 

人間は必ずなにかを感じています

 

 

 

たとえそれが哀しいことや

 

苦しいことの連続でも

 

その出来事のなかに光を探し

 

嬉しいことや楽しいことも

 

心で感じることができるのです

 

 

 

その蓄積が経験という形で

 

自分の体や心に顕れて

 

以前は感じられなかったことを

 

年齢とともに感じられるようになります

 

 

 

まるで思いもしなかったことを

 

若い頃とは違う感覚で見られる

 

それは昔観てただ楽しかった映画を

 

大人になって見返したら

 

まったく別の映画のように感動したような

 

そんなかけがえのない経験を

 

できるようになったような感覚でしょうか

 

 

 

老いとは私たちにとって

 

とても喜ばしいことだと私は思います

 

私にとって老いることは

 

人生の機微を知る成長です

 

 

 

たとえ体は衰えようとも

 

心はどんどん広がっていきます

 

自分の年齢に誇りを持つこと

 

 

 

老いとは誇り

 

誇り高く年齢を重ねて生きたい

 

私はそう願ってやまないのです

 

 

 

 

 

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202008210000エッセイ『もの想い』

 

あとがき

若さには若さの良さがある

老いには老いの良さがある

 

大切なのは自分に誇りを持つ

人からの施しに感謝をする

当たり前じゃない日常を

自分なりに生きていく

 

あなたの幸せを

心から願っています

 

 

 

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