夜食。
コンサートや練習で、帰宅時間が
如何しても遅くなる。
20時迄には、夕食を済ませたい
のだが、以前はコンサートなどの
終演後も誘惑のまま確りもう
一食か、如何してもと言う場合を
除いて、我慢していた。

どちらも心身には良くないと思う。

病気になってからは、入院の
経験から昼食を1番バランス・
量を重く取れるように
努力をしている。

癌細胞を増やさないコツは、
空腹感を出来るだけ
長く保たせてキラー細胞を
活性化する方が
良いのだそうだが、体力維持の
面で、今以上に急に痩せては
いけないし、栄養とミネラルの
バランスを取らなくてはいけない。

なんだか我慢比べの様で、
自分に大甘の私には
本当に難しい。

空腹では、最近は体が
冷える感じが強くて
結局熟睡できない。

一杯のスープでも良いのだ。

でも袋入りのインスタントは
極力避けたい。
幸い沖縄には、カチュー湯と
呼ばれるインスタント風、
即席のカツオ出汁スープがある。

削りたての鰹、アツアツの
お湯を注ぎ、ネギやお味噌、塩
醤油で味を整える。

沖縄では体調不良や、
2日酔いの特効薬だ。

今日は1日きちんと食事を
していない。
起き抜けの林檎だけだった。

諦めて、買出し物から胡瓜と
人参を水で洗ってから
ヘタを処理して皮はつけたままで、
生味噌で頂く。

1年前にベルリンヘ来た家族が、
お土産で持ってきてくれた
田舎風味噌。
自家製もまだ少し残っているが
市販品で試したくなった。

少し緩くなっていたか?
と袋を手にした感じで思ったが
封を切ると、堪らない良い香りが
鼻と食欲を同時に擽る。

旨い。あっという間に2本ずつ
食べてしまう。
何でも胃に最初に入れるのは
果物か、野菜を先にした方が
良いらしい。

お味噌は香りが飛んでしまわない
ように、直ぐに残りをタッパーに
入れて密閉、冷蔵庫へ。

はみ出した分は、お味噌汁に
なって頂く。

朝(夜)食にやはり味噌汁作って、
新鮮な香りを楽しむ決意をする。
なぁに、鰹節を少し根性を入れて
削れば良い。

お湯は削り箱と
格闘している間に沸く。

小さい頃は食事の支度中の
祖母や母親の足下で、
冷たい床の上に
ペタンと座り込んで鰹節を
削り箱で、よく削った。

削り箱は木製で、鉋と木箱から
成る。
金具引き手のついた、
引き出しがついている。

あんまりにも急いで削って、
よく指先を怪我したものだ。

最近知った板前修業サイトに
よると、手のひら全体で押し包む
用に指先は全体のバランスを
取る事を気を付けると、
怪我をしないで済む。
と言うことらしい。

スピードと物量が圧倒的に違う
プロは、それでも軍手着用必須で
ある様子。なぁるほど。

当時は雄節・雌節・血合い・
本身の区別なく
ただ一心に削っていた。

鰹節に、そいう区別があるのだと
学んでしまうと、本来の目的から
離れて摘み食いしながら、
あれこれの部位の
味わいの違いを確かめる。

酸味やエグ味、香り、
身の詰まり具合、筋肉の様子、
舌触りが微妙に違う。

料理も集中だ。

今日は、陽春麺を2玉投入。
買う度にパッケージが洗練
されるのは良いのだが玉が
軽くなっている様な(見た目は
綺麗に拡げられている)
気がするのは、自分が卑しん坊
だからだろう。

先に小さな出汁用の、日本製の
ホーロー鍋(片手・蓋付き)が
沸騰して鰹節を入れて、
コンロからは外しておく。

ネギも千切りにして、麺が茹で
上がるまで待てずに最初の一杯。
麺が茹で上がったら、
味噌を溶いた出汁と、
残りの削り節の沈んだままの
出汁も、併せてそのまま器へ。

2杯で心と体が温まるのを感じる。
(一気に大盛りで食べて
満足するのではなく)

食事から就寝まで、2時間位は
寝ないようにすれば体への
負担は軽くなるし、空腹で
体温が低下することがない。

今日は帰りの電車で、偶然に
B氏と久し振りに会う。
帰途が一緒の事もあり同じ
車両へ乗り込む。

もともと背が高く少し恰幅が
良いイメージだった彼が、
なんだかすっかり、スッキリと
してしまいはじめは誰だか
良く判らなかった。

声を聞いて彼だとわかった位で、
「何だ白髪が増えて判らなかった」
と苦しい言い訳をした。

弁護士でもある彼に、
以前ドイツでの初めての
職場でのトラブルで、
助けていただいたこともあった。

今日は半分趣味・半分プロの
合唱団で、ドイツ・オペラ座での
練習の帰りという事もあって、
疲れているように見えたの
かも知れない。
(自分も健康体とは言えない
身なので、何と無くお互いに
その話題を避けている様な
感じもあったが)
良く判らない。

久し振り昼に会ったM氏も、
風邪を引いていたしー
元気なのは子供達だけか?

今日は、8時に主治医との
面談の約束が有る。

娘へ18歳バースデー・メール。
今はこれ位しかできない。
何をやっても、表面的だけに
思えて躊躇しまう。
彼女に今一番のプレゼントは、
理想敵な家族環境。

これが先づ出来てないで、
後は如何程の物とエバれるのか。
実に情けない。

辛いのは彼女達の方だ。

寝よう。


プレビュー
2015-06-23 09:55:20
日記
テーマ:音楽/生活/趣味
演奏三昧

5月7日水曜日からの、演奏三昧は
日曜日の自主企画ソロ公演で終了。
水曜日から土曜日は、実質4つの
コンサートを並行で準備。
2つは、お金を頂けるオーケストラへの
賛助出演。

もう1つは、5月末のレバークーゼンでの
大学生時代の同級生との
共演の予行演習も兼ねる。

残るのは、どちらかというと
子供達の発表会のサポート。

ソロはテレマン、フンメル作曲の
トランペットの為に書かれた曲を
メインのソロ楽器として、
フューチャープログラム。

恒例に成りつつある、アルト・
リーツオゥ教会での月1音楽会。
パートナーのW氏との共演。
1週間に2度の演奏はどうかと思ったが、
子供達の出演希望者を
募ってみたら、結構な数になり
二部構成に。

人前で演奏したい。

何かを発表したいというモチベーションは
大切だ。充分に準備された本番は
10回分のひとりでの練習よりも
効果がある。

子供達は本当に良く演奏した。

それを見守るご両親、やはり
子供は大人の反応を可也シビアに
観ている
(親たちは自分のやっている事に関心が
有るのだろうか?自分は愛されているのだろうか?
心の声が聞こえてくる)

テレマンの組曲。

毎年恒例になった年末公演。
スイス・クア大聖堂での
オルガニストとのプログラムから
新しくレパートリーになった。

ベルリン在住のW氏は、独自の
拘りで組曲の構成自体も
考えて頂く。

印刷されている順番、定番の
曲順通りに演奏するのでは無く
トランペットが充分休みを
取りつつ、且つ音楽的に観客である
聞く側の自然な調性間の流れや
繋がり、曲自身の成り立ち、他の
プログラムとのバランスを熟慮して
(勿論W氏自身の身体や、頭の疲れ
ぐあいも計算するのだ)
独奏者である私の立場も考えて
調性やバランス・コンサート自体の
プロポーションにも気を配る。

流石だ。私もいつの日か其処まで
目の届く、配慮することの出来る
素敵な音楽家になることが
出来るのだろうか。

フンメルの協奏曲は、何故か学生
時代にはあまり縁がなかった。
其れでもドイツへ来て、ベルリナー・
フィルハーモニーホールを
始め、大きなコンサートホールでも
オーケストラとの共演は、
回数の多い方の部類に入るようになった。
ピアノとの良いコンデションの
録音がないので今回取り上げる。
ライブ録音で、良い物を残したい。

W氏は、永く教会オルガニストを
務める。
オルガン、ピアノだけでは無く、
アコーディオンにも造詣が深い。
経験豊富で音楽的に啓発されることが多い。
知的な会話を好む。

此方は野生の勘で相対する。

それでも、演奏で納得して
頂く事も増えてきた。
「今の演奏のアイディア、とても良いね」
など時には此方が思っても
見ない反応を、素直に言葉に
してくださる。

今回W氏にはオーケストラの
全てのパートを、1人で弾き
熟す事が出来なければいけない
難曲を辛抱強く、時間を掛けて
丁寧に仕上げて戴く。

テクニックだけでは無く、
音楽の精神、核心に近付けるような
プロセスを一緒に体験出来る
貴重な存在・至福の時間。

今日の出来は、ラッパの音色の
選び方が少し硬かった。

もう少し、しなやかな演奏を
心がけよう。

雑務を一手に引き受けてくださる、
D夫人に感謝。


6月22日(月曜日) 曇 ベルリン 2015

お騒がせしました。

本日、22日午前10時無事退院する事が
出来ました。

先生達も驚きを隠せない程、
「投薬、治療がこんなに
上手くいく患者も珍しい」と
2度も医学部生の授業のモデルになる。
と言う未知の経験をしてしまった。

本当に苦しかったのは月曜日
当日の夜、歯の根が合わない
程に、悪寒が来て、モルヒュムの
お世話になった事が特筆できる。

金曜日のドレナージ治療
(炎症を起こしている患部に
管を、直接内視鏡を使って設置)
老廃液の不順の解消を図る。

この日の夜も痛みで、
寝られずにいると、矢張り
モルヒュムの投与を受けた事。

2回共、直後に意識を失って
寝入ってしまい翌日は、
ヤケに調子が良かった。

次の夜から、健康の回復に
伴う疼痛のコントロールの
簡単な説明を受けて、
その治療法を経験出来た事は
大きい。

其れまでは、痛み止めと言うと
如何しても、中毒と言う言葉が
頭に浮かんでいて、正しく理解できて
いなかった事を身を以て知る。

久しぶりに、髭も伸ばし
放題にしてみた。
(たった2週間だけれども)

入院期間に様々な想いや、
計画が頭の中を、駆け巡って
しまいとうとう、幾つか
演奏会を実行しようと決心した。

暫く連絡出来ないでいた
旧友や、お世話になった方々に
何人か連絡出来た。

牧師、心理療法士の助けを借りて
もう1度、自分を深く見つめ直す
事が出来たと思う。

看護師の方達とも、良好な
信頼関係が築けて、今迄で
1番納得のいく治療を受けた事。

食事のバランスを再発見出来て
体重がベスト(85キロw)に戻った。

何より、疲れ無くなって
気力が充実して来た事。

皆さん、こんなこともあるのです。