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高度サービス人材について考える会

質の高いサービスとは何か?どうすべきかを考える会です。

最近ではEメールにその地位を奪われつつありますが、細かい数字が入った文書や図版、またはデータ化が難しい書類などを送信する際に、ファックスは非常に効果的なツールです。



その一方で、ひとり1台のケースが多いパソコンとは違い、会社やフロア、せいぜい部署に1台しかないものです。つまり、送受信した文書が、いろいろな人に見られる可能性があるということです。



ですから、個人的な情報が含まれていたり、極秘にする必要があるなど、不特定多数の人に見られたくない内容の文書をファックスで送るのは、マナー違反になります。メールで送れるのなら、できるだけそちらを使った方が無難です。



ファックスのほうが効率的な場合は、送信の前後に、「送りましたが到着しましたか?」とか「ファックス拝見いたしました」と、電話でお互いに確認をするのがマナーになっています。



●ファックスで気をつけるポイント


・不特定多数の人に見られたくないものは送らない
・確実に連絡したい場合は、確認の電話を入れる
・かならず送り状をつける
 送り状の書き方は、一般的なビジネス文書の書き方と基本的には

 同じです。

 途中で送信に失敗することもあるので、全部で何枚かを明記すること。
・ページ数を書き入れるとよい
 ページ数を入れると、送信に失敗したページがわかります。

ビジネスパーソンは忙しいもの。特にある程度地位が高い人は、毎日、膨大な数のメールを受信することもしばしば。当然、全部にゆっくり目を通している時間はありませんし、ときには見落としてしまうことだってあります。



そこで、送ったメールに目を通してもらいやすくなる工夫をひとつ紹介しましょう。メールボックスにズラッとタイトルが並んだときに目を引くように、目立つカッコでくくった【要ご確認】【至急】などの文字を、タイトルの冒頭に入れるのです。



これだけで、目を通してもらえる確率は格段に上がります。もっとも、どうしてもすぐにチェックをしてもらいたい場合には、メールを送ったあとで、先方に「メールをお送りしました」と電話で連絡を取るのが一番確実ですが。



逆に、メールを受け取った場合は、受信したというメッセージをかならず返信しましょう。都合よいときに読める、便利なツールだからこその心遣いです。



●かならず読まれるEメールの書き方


・一目で内容がわかるタイトルにする
目立つカッコなどを使って、目を引くようにするとよいでしょう。


・空きスペースを入れる
メールでは、空きスペースがないと文字が詰まって読みにくいので、文章のかたまりごとに空きスペースを入れます。


・適宜、改行を入れ、長い文章を使わない
モニタ上では長文は読みづらいので一文を短くし、適当な長さで改行を入れます。


・署名を入れる
あらかじめ署名を作っておき、コピーして全てのメールに貼りつけます。



●その他の注意点

・特殊文字や半角文字は、受け手側の機種によっては文字化けして読めない

 こともあるので、極力使わない
・そのときの感情を出しすぎない

ビジネス文書に共通して押さえたいポイントは5つあります。まず、「結論を先に書く」こと。忙しいビジネスパーソンには、先の見えない長い文書をダラダラと読み進める時間はありません。



そして、「正確に」「簡潔な文章で」「わかりやすく」書くこと。文章が長くなると理解しづらくなるので、一文を短くすることを心がけましょう。複雑な内容には、箇条書きや図表を利用するのも手です。



最後に、「かならず何度か読み返す」ことで、間違いがないか確認することも大切です。



特に社外の相手に出すビジネス文書には、「拝啓」と「敬具」といった頭語と結語、挨拶文などの、かなりきっちりと定められた決まりごとがあります。



社外の人に書類を出す場合には、上司や先輩にも確認をして、失礼のないビジネス文書を作るようにしてください。



●ビジネス文書の5つの基本ルール

①結論を先に書くこと
最初に「結論」を記述し、次にその「原因」や「結果」、最後に「意見」や「提案」の順で書きます。


②正確に書くこと
特に数字や条件を示す場合には、曖昧な表現は禁物です。各種のデータは、常に最新のものを使用すること。


③簡潔な文書で書くこと
一つひとつの文は、できるだけ短く書きます。複雑な内容を記述する場合は、箇条書きを活用すること。


④わかりやすく書くこと
専門的な語句を使うと、読み手が正確に理解できない場合があります。一般的な表現を使うようにしましょう。


⑤かならず読み返すこと
相手に出す前に、かならず読み返して、誤字・脱字や、数字・データの間違いがないか確認します。特に、相手の名前や会社名を間違えるのは大変失礼にあたりますので注意します。



●頭語と結語には、さまざまな組み合わせがあるのですが、最低限、次の2つの組み合わせだけは覚えておいてください。


拝啓-敬具
前略-早々


通常は「拝啓・敬具」の組み合わせを使います。「前略・早々」の組み合わせは、時候のあいさつを省略する場合に使います。

ビジネス文書や、手紙・はがきなどの郵便物を書くときに、間違いが多いビジネスマナーがあります。それは、敬称についてです。



会社名に「様」をつける、「各位」のあとに「様」をつけるといった間違いをしている人が、非常に多く見受けられます。



また、「殿」は本来、地位が上の者から下の者に対して呼びかけるときに使っていた敬称でしたから、目上の人に対して「殿」を使うのも間違いです(慣例的に、役職名のあとにつけることはあります)。



どうでしょう?思い当たることがありませんか?



ビジネスでの連絡手段の主役がEメールになったことで、正式な文書を書いたり、手紙やはがきを書いたりする機会はグッと減りました。



それに伴って、こうした敬称についての基本的な決まりごとを、そもそも教えられたことがないという人も増えているようです。折角ですから、この機会にしっかり身につけてくださいね。



●敬称いろいろ


個人名のあと→田中太郎様
企業(官庁・団体)名のあと→○○株式会社御中
役職名のあと(個人名なし)→営業部長殿
役職名+個人名のあと→営業部長 田中様
同格の多数に対して→取引先各位


×取引先各位様
「各位」だけで既に敬称なので、二重に敬称をつけるのは間違いです。


×○○株式会社様
よくある間違いですが、会社名や組織名のあとには「御中」を使います。



●役職名と個人名がある場合


役職名と個人名がある場合は、役職名を先に、個人名をあとにして「様」をつけます。個人名を先にして、役職名に「殿」をつけても間違いではありませんが、避けるべきでしょう。
○営業部長 田中太郎様
△田中営業部長殿



●返信用はがきなどの場合

返信用はがきなどで、自分の名前に「様」がついている場合は、返信する際に忘れずに二重線で消しておきます。

「上座と下座」を知っていますか?若い人の中にはまったく知らない人もいるかと思いますが、これをわきまえていないと、思わぬ恥をかくことがありますよ。



「上座」とは、いくつかある席の中で、地位が上の人が座る場所のことです。「下座」はそれよりも下の地位の人が座る場所のことで、「ここよりはこちらの方が上」というように順序があります。恥をかかないよう、しっかり覚えておきましょう。



ビジネス空間には、上座と下座がかならずあります。会社の応接室はもちろん、エレベータや喫茶店、タクシーや電車の座席などにもあります。



基本的に、最も入り口から遠いところが一番の上座で、入り口に近づくにつれて地位が低くなり、入り口に最も近いのが一番の下座です。



入り口は人の出入りが激しく、落ち着かない場所だからです。また、入り口を背にすることで、背後に誰がやってくるかわからない、生理的な恐怖感を抱くからです。

相手の会社に突然訪ねて行くのは、最も嫌われるビジネスマナー違反のひとつです。かならず、事前に面会の約束(アポイントメント)を取ってから行きましょう。



逆の立場になってみてください。プライベートでさえ、急に誰かが尋ねてきたら慌てるでしょう?やっていた何かを中断しなければならないし、非常に困ることも多いですよね。ましてや仕事中なんです。ビジネス以前に大人の常識として、アポイントメントなしの突然の訪問は避けるべきです。



また、職場に突然邪魔な訪問者がやってきたら、当然、訪問される側が面会を断る可能性も高くなります。そこに行くために費やした時間や、交通費などの経費はすべて無駄になります。「ああ、ダメだった」では済まされない非効率さです。



訪問は、相手の時間をもらう行為ですから、そこには相手の了承が必要です。突然訪れて相手の時間を奪うのは、社会人として恥ずべき行為なのです。



●アポイントメントを取るときに確認する5つのポイント


①訪問の日時
「お時間を割いていただきたいのですが…」と切り出し、日時を決める際にはできる限り相手の希望を優先します。こちらも、あらかじめ訪問可能な日時をピックアップしておきましょう。


②訪問の目的
何のために行くのか、その目的を相手にハッキリ伝えます。あらかじめ社内で上司と打ち合わせしておくことも大切。


③おおよその所要時間
相手からすると、どれくらい時間がかかるかわかっていれば、そのあとに別の予定を入れることもできます。実際の訪問の際、約束した時間を大幅にオーバーしないように気をつけます。


④訪問する場所
会社によってはフロアや建物が複数ある場合もあります。


⑤同行者の有無・人数
訪問人数によって、訪問される側が準備する会議室の大きさなどが変わってきます。忘れがちですので気をつけましょう。



感謝の言葉を忘れずに!
「お時間を頂きありがとうございます」「お忙しいところありがとうございます」といった感謝の言葉をかならず加えましょう。

他社を訪問する際にまず頭に入れておきたいのは、その相手の貴重な時間をいただいているという事実です。相手の時間を無駄にしないような配慮を、常に心がけねばなりません。



たとえば、その企業の基本的な情報は、訪問前に事前にリサーチしておきましょう。最低限、ホームページや会社にある資料には目を通しておくこと。訪問先が大企業であれば、新聞や雑誌に掲載された記事、会社四季報なども参考にするといいですね。基本的な情報も知らないのでは、訪問時に恥をかいてしまいます。



また、コミュニケーションを円滑にするための雑談はいいのですが、用事が終わったら長居は禁物。迷惑に思われないうちに退席することが大切です。



他社を訪問するときには、このほかにもいろいろな決まりごとがあります。下にいくつか載せておきましたので、ぜひ覚えておいてください。



●訪問前に準備すること


<訪問前の準備>

・社内での打ち合わせ
訪問では、相手の貴重な時間をいただきます。何のために訪問するのか、用件は何なのかを、あらかじめ社内でしっかりと詰めておきましょう。また、想定される質問内容などについても、上司に確認しておきます。


・資料の準備


・訪問先について把握する
訪問先の基本情報 (社長の名前や系列など)
訪問先の業務内容
訪問先とのこれまでの取引
訪問先の担当者について
訪問先への行き方


・アポイントメントを取る


<訪問直前のマナー>
・訪問前の連絡
アポイントメントを取ってから期間が空いている場合は、相手側が忘れている可能性があるので、かならず出発前に確認の電話を入れます。



●到着後のマナーいろいろ

・コート・手袋などは、訪問先の建物に入る前に脱ぐ
・荷物は足元におく
・下座に座って待つ
・携帯の電源を切っておく

何度も述べていますが、お客さまにとっての会社の印象は、その方に接する社員一人ひとりの応対にかかっています。



あなたの「いらっしゃいませ」のいい方やそのときの笑顔で、「あの会社はいつ行っても感じがいいね」となるか、「あの会社は雰囲気がよくないな」となるかが決まってくるのです。



お客さまの立場から見れば、たとえ面識がなくても、通路ですれ違ったときに「いらっしゃいませ」といわれるかどうか、受付で戸惑っているときに「ご用件を承っていますでしょうか?」と声をかけられるかどうかで、その会社の印象は変わってきます。



来客に対するビジネスマナーには、いろいろな決まりごとがあります。下に、担当者に取り次ぐまでの例を載せましたので、どうぞ参考にしてください。



基本は、来客に敬意を払い、不快な思いをさせないように気配りをすること。おもてなしの心を持って接することです。



●担当者に取り次ぐ際の4ステップ


①快く出迎える
・素早く席から立って、お辞儀をし、笑顔で対応します。

 座ったまま対応しないように!


②誰が誰に会いに来たのかを確認する
・「いらっしゃいませ、どのようなご用件でしょうか?」と声をかけ、

 相手の会社名と名前、訪問先を確認します。


③名指し人に取り次ぐ
・名指し人の席まで近づいて取り次ぎます。

 遠くから「○○さん、お客さんですよ!」と呼ぶのは失礼になります。


④お客さまを案内する
・応接室や会議室に案内する場合は、お客さまの2~3歩ななめ前を、

 お客さまのペースに合わせて歩いて誘導します。
・段差などでは、「お足元にご注意ください」などと注意を促しましょう。

電話は、かかってくるときは一瞬ですが、かけるときには時間があります。「何を」伝えなければいけないのか?「なぜ」かけるのか?かける目的をハッキリさせ、資料を手元に用意するなど、きちんと準備をしてから電話をかけるようにしましょう。



用件については、要点を整理してメモにしておくと話がスムーズに進みます。そうすれば、相手の時間を無駄にすることもありません。



また、相手の名前や会社名、所属部署などを間違えるのは、大変失礼にあたります。話している間に忘れてしまうこともありますから、手元に相手の名刺を用意してからかける方が安全です。



相手が不在の場合には、「またかけ直します」「折り返しお電話をお願いします」などと、こちらの意向を伝えます。切るときには、相手が切るのを待ってから、静かに受話器を置くようにします。ガチャンと乱暴に切ってはいけません。



●電話をかけるときの8ステップ


①話す用件を整理する
要点をまとめたメモを用意しておくとよい


②相手の名前・会社名・部署名などを確認する
名前を忘れたり、間違い電話をしないように、相手の名刺を手元に用意します


③ダイヤルする
食事時は避ける配慮をしましょう


④相手の会社名を確認する
「○○会社でいらっしゃいますか?」


⑤会社名・名前を名乗る
「△△会社の鈴木と申します」


⑥話したい人を指名する
「□□課の田中さまをお願いします」


⑦あいさつし、用件を伝える
「いつもお世話になっております」
・内容は簡潔に、結論から先に話す
・5W3Hを押さえて話す


⑧ポイントを確認する
「おわかりいただけましたでしょうか」


⑨あいさつし、受話器を置く
「よろしくお願いいたします」

電話を受けた際に、名指し人が不在の場合があります。そういうとき、どのような対応をすればよいのか、きちんと理解しておきましょう。



一番重要なのは、相手の社名と名前、用件を確実に聞いておくこと。名指し人がどういう対応をするべきかも、忘れずに聞いておきます。最後に、すべてを復唱して確認。「○○が承りました」と名乗ってから電話を切ります。



聞いた内容はわかりやすいメモにして、名指し人のデスクの目につきやすい場所に貼っておきます。電話を受けた時間と、自分の名前を記入するのも忘れずに。



また、相手に不在の旨を伝えることは必要ですが、「いやぁ、遅刻しておりまして…」などと、余計な情報まで伝える必要はありません。たとえ本当は遅刻であっても、「本日は取引先に直行しておりますので、○時ごろ社に戻ります」と、名指し人をかばいつつ、いつであれば確実に連絡が取れるのかという情報を伝えます。



●名指し人が不在のときの対応の仕方


・休んでいるときは…
 例)○○は、本日はお休みをいただいております

・遅れているときは…
 例)○○は、ただいま社外に出ております


・遅れていたり休んでいる理由など、必要以上の情報を伝えないように

 しましょう
・相手が、いつなら名指し人と連絡を取れるのかを伝えます



<正しいメモの取り方>

①誰宛のメモか
②連絡してきた人の名前と会社(組織)名
③相手の連絡先
④正確な伝言内容
⑤連絡を受けた日付・時間
⑥自分の名前

上記6つの項目をかならず記載すること